- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101175041
感想・レビュー・書評
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主に古典を題材にした田辺聖子さんのエッセイです。
短いエッセイがたくさんつまっています。
短いものでは3ページのものもありますが、
内容はどれもこれも心に響くものばかりです。
まるで平安女性が書いたような、美しくやわらかな文章が素敵。
また、短い文章で古典の魅力が最大限に引き出されていて、
つい原典も読んでみたくなります。
私にとっては宝物のような本。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
個人的に大変な美文であると思う一冊。一言ひとことに魅入られて、本当に大事にしていました。
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私の大すきな田辺先生のエッセイ集で、私が江戸文人にハマるきっかけとなった本です。
江戸後期の作品限定ではなく古代から近代まで、先生が愛でている本邦の古典を幅広く紹介していて、「古事記」から「落語」「聖書」まで、このエッセイを読むとどれもこれも読みたくなってもどかしくなります。
江戸文学では「日本永代蔵」「与謝蕪村」「偐紫田舎源氏」「雨月物語」「心中天網島」「式亭三馬」「小林一茶」「井原西鶴」「滝沢馬琴」「山東京伝」「松尾芭蕉」といったところが取り上げられてます。
「偐紫田舎源氏」と「雨月物語」で語られた柳亭種彦と上田秋成像にキュン死に。種彦は心やさしいサムライだとか、秋成の心はあまりにもデリケートだとかたまらんです…!
江戸文学以外だと「更級日記」と「讃岐典侍日記」が特に心に残りました。どれも数ページでさらりと書いてあるので興味があるものからつまみ食いするのもいいです! -
高校入学前の宿題で読んだ。
あの頃はまったくよさがわからなかったけど
今改めて読み返すと、丁寧に人を描いているところとか、
エピソードを含蓄あるユーモアで描いているところとか
驚きがたくさんあった。
田辺聖子と、向田邦子は、生き方が似ているような気がする。
好きです。 -
中学の国語の問題文としてこの一部が使われており、面白かったので原本である本書を手に取る運びとなりました。
懐かしい。
田辺さんの古典案内。
情熱的で、でも柔らかな口調で語られています。女性らしい視点から語られていて、とても共感できる部分がありますね。
古典がぐっと身近に感じられたな。
当時の自分は、とにかく古典に嵌っていたので、本の内容に共感しつつ、次に読む本をこれで決めたりしていました。
上代から近世まで、色々な作品が登場しますからね。
古典文学の新しい魅力を発見できるかも。
田辺さんの古典エッセイの中では、これが一番好きです。
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著者の古典への愛が溢れています。こんなに面白い古典文学の数々を読まずにいるなんてもったいない。そんな気分にさせられます。
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田辺さんの、古い時代を生きた人々への愛情で溢れている素敵な古典入門書です。読めば古典への愛が深まります。
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高校のとき友人がこの人の本を紹介してくれてからの付き合いです。古典や歴史の授業では習わないようなちょっとした小話で惹きこまれた本でした
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古典の中から、著者が長年いつくしんできた作品の数々を、わかりやすく紹介し、そこに展開された人々のドラマを語るエッセイ集。
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佳奈子さんリリース