華のかけはし:東福門院徳川和子 (新潮文庫 あ 91-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101211855

作品紹介・あらすじ

家康の孫娘、和子【まさこ】は「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、後水尾天皇のもとに入内した。二度と、江戸の土は踏めぬ――。一触即発の朝幕関係、待望した皇子の夭折【ようせつ】、夫帝の突然の譲位。次次と襲いかかる荒波を持ち前の天真爛漫【てんしんらんまん】さと芯の強さで乗り越え、彼女は両家の対立を超えた存在となってゆく。歴史上唯一、皇后となった徳川の姫の、稀有【けう】な生涯を描いた大河長編。『華の譜』改題。

感想・レビュー・書評

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  • 徳川秀忠とお江与の末娘、和子は、徳川の血をひく天皇の誕生という幕府の悲願のため、14歳で後水尾天皇のもとへ入内する。
    父帝や幕府への鬱屈を抱え、和子に対しても冷ややかな目を向けていた後水尾天皇だったが、和子のまっすぐな気性に触れ、次第に警戒を解いていく。
    信頼を得たと思っていた矢先の後水尾天皇の突然の攘夷、子たちの夭折、そしてまた知らされなかった院の出家。国母として存在感を増すごとに大きくなる和子の苦悩を丁寧に描く。
    実の子だけではなく、その生涯で多くの養子、養女格の人々を庇護し縁を広げた和子がこの時代に生きた意義を思う。

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著者プロフィール

1953年静岡県生まれ。明治大学文学部卒業。1993年、『喜娘』で第18回歴史文学賞を受賞しデビュー。歴史に対する確かな目線と骨太のドラマを織り込んだ作風で着実な評価を得てきた。作品執筆の傍ら、2007年から東洋大学大学院で仏教学を学ぶ。2014年『捨ててこそ空也』で、第3回歴史時代作家クラブ賞作品賞を受賞。主な作品に『百枚の定家』ほか。

「2016年 『井伊直虎 女にこそあれ次郎法師』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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