【旧版】深夜特急2 ー マレー半島・シンガポール (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235066

感想・レビュー・書評

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  • 比喩表現や誇張した描写がほとんどなく、淡々と綴られているのにグイグイ引き込まれた。旅の前日譚に感動。とびきり臆病で好奇心旺盛だなぁと思った。

  • マラッカからシンガポールへ向かう乗合タクシーのエピソードが好きでした。辛いマレー料理を頑張って食べているところがとても楽しそう。

  • 対談がタカクラケンや…
    そうだ、あそこへ行こう、と思いついて、実際行く。自由だな。
    自分だったら自由すぎてぎくしゃくしてしまいそう。すごい行動力。

  • 著者の、全く飾らないままに旅を綴る雰囲気に刺激を受ける。自分の生き方と誰もが照らし合わせ、思うところがある。。遠いようで近い文章だからこそ、誰もが読みたくなるルポなのかなと思った。

  • 1巻目の興奮の渦から、
    2巻目は慣性と飽和。
    なんだって、生きているって、そういうことですね。

    ただ、その余りある時間と余裕をもって
    自分と向き合うことができるか、できないか、
    他人の言葉に耳を傾けられるか、られないか、
    なんだって、それが命運の分れ道なんですね。

    当時27そこらだった、沢木さんの心の中の声は、
    わたしの心の中にも思い当たるところがないわけでもなくて、
    とてもずん、としました。

  • 〈本文より〉
    くたびれかけたハ ードボイルド ・ヒ ーロ ーのひとりはこんなことを言っている 。 「私は 、人々の生活の中に入り込み 、また出て行くのが好きなのです 。一定の場所で一定の人間たちと生活するのに 、退屈を覚えるのです 」私たちもまたどんな世界にでも自由に入っていくことができ 、自由に出てくることができる 。出てこられることが保証されれば 、どんなに痛苦に満ちた世界でもあらゆることが面白く感じられるものなのだ 。私自身は何者でもないが 、何者にでもなれる 。それは素晴らしく楽しいことだった 。

    ーーー

    激しく共感。
    旅ってこういうものかも。ずっとその場所にいるわけじゃない。だから、普段の自分には考えられないほど大胆にもなれるし強気にもなれる。
    いつか出て行くから、その場所での一期一会を大切にし、それを楽しむことができるのだ。
    (2016/1/21)

  • おお…高倉健だ…

  • 英泰辞典 単純でかつ強固な三段論法が存在しているに違いなかった 金がないということを売り物にするのはやめよう ワット・ポー 寝釈迦 こんにちはサワ・デー 華僑 日本人学校 ルンピニ競技場 国際式のボクシング マレー半島を南下 幼い子供とも思えないほと毅然たる拒絶 気持ちのいいバンコクっ子 エクスプレス ラピッド タイ風チャーハン ガパオ チュムポン ハジャイ南部タイの中心地マレーシアの国境に近い 「バンコクは、兎に角喧しい街でした」タイ文字の刺青が彫られている 深く穿鑿 セールスマン兼バイヤー 港町ソンクラー「綺麗な海岸があるんだ。パタヤなんかより、ずっといい」刺青のある男が夢を見るような調子で呟いた。 私は目的地がひとつできたことを喜んだ 感謝深い眼差し 癪 寛大な気持ち メンソレータム 叱声 胡散臭く 異邦人 恐らく、彼女の知っている英語は、スリープとマネーとアイ・ラブ・ユーの三つしかないのだろう。酷く倒錯した考え 欲望はなかった。然し、奇妙な使命感が体を熱くした。 妙に昂揚した気分がゆっくりと消えていった 鬼才というのに相応しく、李賀の詩は夢と現を行き来する。 理由のひとつに、彼が二十七歳で死んだということがあったのは確かである。 その心の底に深い虚無を抱いていたらしく、どの詩を読んでも昏く陰鬱な印象を受ける 閃光のような激情が迸る瞬間 幽鬼と死霊の跋扈する悪夢の世界を一瞬にして純一な青年の悲哀で満たスラタニー 森田健作 竹脇無我 姿三四郎 講道館 柔道とタイ式ボクシングとの対決 渇仰といえるほどの憧れ 上等なスコッチ 乗り合いタクシー ペナン 田中角栄 ダム クアラルンプール 搾取 ヒモ マラッカ海峡 陽気なダンロップ氏 ニュージーランドの二人組 アラウンド・ザ・ワールド アンカー錨 ルポルタージュにライターとしての面白さ きゅう窮してしまう サトウキビのジュース ミディアム・レアー マレー風焼き鳥サテー 私自身は何者でもないが、何者にでもなれる 執行猶予。恐らく、私がこの旅で望んだものは、それだった。 粋狂 何かが決まり、決められてしまうことへの恐怖ばかりではなく、不分明な自分の未来に躙り寄っていこうという勇気も、ほんの僅かながらあったのではないかという気がするのだ…。 タイガー・バーム・ガーデン 通信社の特派員 半ドン 香港の呪縛 カルカッタ 死に場所を見つける 高倉健 ハワイ というような話をマクラにしてある文章を書いたことがあるんです。 ポルトガルはリスボンから サンタクルスという漁村 八甲田山 幸福の黄色いハンカチ 駅 高野山 大津 昂揚 南極物語 寝袋 ブリザード 居酒屋兆治 仰々しくない 仮に住んでいる 貿易商

  • バンコクからマレー半島を下りシンガポールへ。
    刺激的すぎた香港と比べ、盛り上がりに欠ける著者。しかし娼婦の館に長期滞在したり旅のスタイルは相変わらず面白い。
    入社1日で仕事を辞めた理由、ライターの仕事を断り旅に出る経緯が意外で興味深かった。

  • よっぽど気に入らなかったんだろうね、普通だったらこの巻のタイトルは「クルンテープ(天使の都)〜マレー半島」となるはずなのに… 旅のマインドは同じでも感じるところはやはり人それぞれということなのだろう。
    でもまぁこの街ときたらDVDより生身の女のほうが安いとくるからそのあまりにもピュアで強引な販促活動に辟易する気持ちはわからぬではない、だがそのしたたかさと緩さこそが最大の魅力であるのだが。
    マレーの風情もいい、金子光晴のマラッカ…行ってみたいなぁ。
    そしてシンガポールで東南アジアも終わり紀行はいよいよインドへ。さてここからは未知の領域、ワクワク感MAX

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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