【旧版】深夜特急3 ーインド・ネパール (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101235073

感想・レビュー・書評

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  • リキシャ(人力車のインド語)の人夫との料金交渉や、闇両替とのスリリングな様子は確かにインドならでは。インド式の便所とかもね。

    加えていえば、ガンジス川のほとりで焼かれたり川に浮かべられたりする死体の数々は独特だし、何とも言えなくなるだろうなぁ。

    その前の章の、薬物にやられ若者が血を吐いて死んでいく様子に係る、手紙風の文章も秀逸。独特だけど良い章だ。

    心をオープンにして、流れに任せる旅の技術は、インドでもあいかわらずだし、人々の親切に触れる技術(列車の三等とかで)も健在。

    それを見習うとともに、事故・トラブルには気を付けないとなともなんとなく思うのである。

  • おそらく、最終的にこの3巻(3便)が1番面白くなりそうな予感。

    インドの話題が大部分で、インドの明と暗が描かれている。
    良くも悪くも魅力的な国だという事が伝わってくる。

  • 旅を進めていくにつれて、どんどんその国のローカルな面に入り込んでいく様子が面白かった。人によって好き嫌いがはっきり分かれると言われるインド。道端では物乞いが溢れている、リキシャの車夫が値段をふっかけてくる、野良牛がうろついている、危なっかしいリキシャが走り回っている。これらの面だけをみるとインドは良くないんじゃないかと思ってしまうが、もし訪れることがあればステレオタイプを持たずにありのままを感じてみたい。
    特に今回のインド・ネパールでは人の死に関する話が多かった。カトマンズのハシシ、ベナレスの死体焼場。最後に何を思い死んでいくのか、そんなことを考えさせられるようなインド・ネパール編でした。

  • インドのスケールのデカさに圧倒されてしまった。動物と市井の人々の描写は圧巻の一言で、生と死の悲喜交々とが主人公の視点を通して生々しく伝わってくる。旅は時に順調にいかない時もあり、人の醜さに触れる瞬間もある。しかしそれでいながら、縁は紡がれ世界は回る。また、旅をする上で度胸だけでなく運も大切なのことなのだと教えてくれた。ここに書かれているのは単なる旅行ではなくれっきとした旅であり、読んだ後はすぐさま世界を放浪したくなるそんな魅力に満ちている。

  • 【最終レビュー】

    深夜特急シリーズ・第3弾:図書館貸出。

    このカテゴリの二冊目・以下の詳細対談内容で紹介

    〈FILT・ビブリア古書堂の事件手帖W主演対談〉

    https://filt.jp/lite/issue95/f01.html

    *第一弾:香港・マカオ編 既読レビュー

    https://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/4101235058

    *第二弾:マレー半島・シンガポール編 既読レビュー

    https://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/4101235066

    一言では言い切れない

    『千差万別の光景の「光」と「陰」』

    互いに揺らぎあい、交錯していく情景

    そんなイメージをじんわり沸き立たせるかのような感覚に陥りながら…第一印象として、率直にそう感じ取っていた。

    〈実物大(実際の場所なり生の姿)を、自分の目で、生身で見て、肌でしかと、感じ取れ!〉

    といった

    『言葉の隙間隙間から見え隠れするかのような「心底からの雄叫び」』

    が伝わってくるような描写…

    今作は、前作・2冊以上に、より鮮明に感じられた。

    かなりハードでタイトな環境下の中での

    〈あらゆるライフスタイルの生身の姿〉

    〈国別のそれぞれの、普段は触れることのない『歴史・文化』

    〈一期一会の出会いの数々〉

    を通して

    [こうこうといった『思い込み・決めつけることの恐怖感』]

    改めて、読者に問いただしていくかのような空気感も同時に伝わってくる。

    様々な感情を抱えながらも、その心境描写も、ありったけかつ自然体。

    『一言で、こう!とは言い切れない世界観』が

    存分に展開されながら、こうした『旅程でのエピソード』が綴られていました。

    個人的には

    [釈迦、仏教の日本寺、エベレスト…]

    ある程度、知っている範囲内での内容があった分

    この辺りは、特に興味を注ぎながら、雰囲気をイメージさせつつ、読み進めていた私的ポイントでありました。

  • 混沌としたインドの描写が面白い。 行ってみたら、価値観が変わりそう。

  • 深夜特急 [03]

  • インド・ネパール編。このあたりから日本とはまるで異なる世界のようだ。

  • インドの性風俗ヤバさ加減がまじで印象深い。12,3歳で体型崩す少女、三ルピーまでさげながら身を売ろうとする少女。沢木さんが足を掴まれた物乞いの洗礼など、あとその種々の洗礼施した青年など、濃すぎる世界には酩酊する。憧れる、怖い。想像を超える世界。毎回情報量多すぎて処理しきれてないなあと思う紀行なんだが、特にそれが顕著。

  • インドはやっぱり、一度は行ってみたい土地だと思う。

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著者プロフィール

1947年東京生まれ。横浜国立大学卒業。73年『若き実力者たち』で、ルポライターとしてデビュー。79年『テロルの決算』で「大宅壮一ノンフィクション賞」、82年『一瞬の夏』で「新田次郎文学賞」、85年『バーボン・ストリート』で「講談社エッセイ賞」を受賞する。86年から刊行する『深夜特急』3部作では、93年に「JTB紀行文学賞」を受賞する。2000年、初の書き下ろし長編小説『血の味』を刊行し、06年『凍』で「講談社ノンフィクション賞」、14年『キャパの十字架』で「司馬遼太郎賞」、23年『天路の旅人』で「読売文学賞」を受賞する。

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