風の海 迷宮の岸 十二国記 2 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
4.39
  • (1032)
  • (722)
  • (220)
  • (17)
  • (2)
本棚登録 : 7532
感想 : 548
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101240541

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • プロローグを開いてすぐ「あ、このくだりは」と気付いた。『魔性の子』と同じ出だし。どうりで、『魔性の子』を再読したときに「冒頭だけ妙に記憶に残ってるんだよな」と思ったはずである。過去に二回、読んでいたのだから当然のことだった。
    麒麟サイドから十二国記の世界を描く第2巻。泰麒というと、旧友がハマっていたキャラクターだな、という記憶がいの一番に蘇る。十数年前に読んだときには、この前提があったせいで「泰麒に食指が動くか動かないか」ということが常に頭をちらついていた。結果「好ましいけどタイプではない」と回答を出したことだけが印象に強く残っている。
    今、改めて読み返してみると、物語に純粋にワクワクさせられっぱなしだった。麒麟として、自覚も自信もない少年が花開くまで。傲濫を使令に下すあたりは、ハラハラもし、爽快さも味わった。
    また他の登場人物も味わい深い。慶麒の不器用さは様々なミスリードを招きはするが、それがまた物語に良いスパイスを与えている。延王は、ただただ魅力的で、おいしいとこ取りなキャラクターである。ラストのあれだけの登場で強い印象を残していったのはずるい。
    『魔性の子』のエピソードを踏まえると、戴極国にはまだとんでもない波乱が待ち受けていることが伺える。その後の展開について、多分一度は読んでいたはずだがさっぱり忘れてしまったので、楽しみに読み進めたいと思う。

  • ★感想
    麒麟が主人公の物語。
    「月の影 影の海」の時と同様、読み始めは???の部分が多かったけど、なぜか読み進められる。読んでいくうちにどんどん世界に入っていけるところが不思議な面白さ!
    主人公と一緒に進んでいくところが読みやすいんだろうなぁ。
    今回は主人公の母のような目線で見守りながら、一緒に切なくなったり苦しくなったり、ほっとしたり…感情がとっても忙しい!笑

    泰果が流されてしまった時、汕子に感情移入しすぎてめちゃくちゃ悲しくなった。こりゃ完全母目線。
    泰麒に悲しいことが起こりませんように、と読み進め、天啓がないのに驍宗を王にしてしまった展開は、とても苦しかった〜
    そして延王と延麒が出てきたときに、「あれ?こんな怖いキャラだっけ?」と思いながらのあの展開…!好きすぎる!!
    景麒もこんなキャラなのね〜、沢山出番があってなんか嬉しかった!

    あぁぁぁぁ、面白い!!

  • 前作『月の影 影の海』では陽子の王としての成長物語ですが、今回は泰麒(要)の麒麟としての成長物語。
    出て来る登場人物が皆優しく、心がほっこりした作品でした。
    最高に面白かったです!

  • 尚隆と六太のコンビ、いいなあ。

  • 蓬山にもどった泰麒が王を選び、戴の国に下るまでの物語。「魔性の子」に戻り、再読して、泰麒を追っかけてこの巻もまた再読。以前に読んだ時よりも、李斎への思い入れが強く、泰麒の幼さが愛おしい。幼いけれどもまっすぐな気性が描かれているのは、後に続く物語への伏線となっていると感じた。次はどの国に行こうか。

  • いとけない泰麒がいじらしくて可愛くて。
    景麒と初対面での会話が、泰麒にはかわいそうだけど、笑える。
    可愛い麒麟の成長物語ではあるのだけど…
    「魔性の子」「月の影 影の海」より過去の話だから、読者は少しだけ未来を知った上で読むわけで、泰麒と景麒の今後を思ってつらくなる。

  • 泰麒がかわいい。陽子が裏切りに次ぐ裏切りだったから、泰麒もいつあの二人に裏切られるのかと最後までソワソワ。

  • ボーナスステージだった
    渡る世間は鬼ばかりみたいな一冊目を読み切って下巻の怒涛の結末までちゃんと読んだ読者におめでとう!って幸せな物語を読ませてくれたってかんじした
    作者の読者を信じる力すごいなって思いました

  • 一巻より面白かった!
    一気に読んでしまった。

  • 自分の役割に戸惑いながら成長していく泰麒の姿を微笑ましく思いながら読んだ。
    自分も女仙のひとりになったかのような…。
    そんな風にファンタジーの世界観に引き込んでくれる十二国記はやっぱり面白い!

全548件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

大分県出身。講談社X文庫ティーンズハートでデビュー。代表作に『悪霊シリーズ』 『十二国記シリーズ』『東亰異問』『屍鬼』など。重厚な世界観、繊細な人物描写、 怒濤の展開のホラー・ミステリー作品で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『悪夢の棲む家 ゴーストハント(1)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小野不由美の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有川 浩
小野不由美
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×