4TEEN (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (329ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250519

感想・レビュー・書評

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  • 読書【4TEEN】読了。月島中学に通う普通の4人組の普通の青春ストーリー連鎖短編。色々な出来事や悩みをストレートに受け止めてしまう年頃。最終章のテツローのセリフだけはその時代を振り返った大人の感覚だと思う。彼らの成長した姿も見てみたい。

  • 4人の14歳の“マセガキ”達が、日々の世界の中で少しずつ成長して行く話。
    友情、恋、性、暴力、病気、死。
    それぞれのテーマにまっすぐに向き合っていく少年達。
    性描写など、あまり伏せずに、「はいっ」って当たり前に読者に投げかけてくる辺りが、ちょっと苦手だったりもするけど、それがこの作品の重要な役目だったりもする。
    フィクションなんだから、きれいにまとめればいいのにって思うけど、
    “キレイゴト”をヌかさない辺りが、石田衣良のニクいところだ。
    といいつつも、全編通してきれいにまとまってるし、フィクションだからこそ避けてきたところをしっかりと見つめたこの作品は、とっても衝撃的で、良かった。
    高校生の頃に、国語の先生が薦めてくれた作品。
    そのとき読んどけばよかったなー。

  • 4人の14歳の少年を主人公にした話。
    一つ一つの話が「病気」や「死」など、重いテーマで書かれていますが、中学生でも充分読める本だと思います。
    自分が14歳の頃も彼らみたいに、友達と一緒に過ごす毎日が、ただ純粋に楽しかったなと思います。
    部活も委員会も充実してて、中学生活ではやっぱり14歳の1年が1番楽しかったんじゃないかと思います。

    ナオトのウェルナー症候群は聞いたことない病名だったので、検索したみました。治療法はまだ研究途中みたいです。
    1日でもはやく、たくさんの難病の治療法が見つかるといいですね。

    「十五歳へ旅」のナオトの言ったセリフがとても心に響きました。
    1日1日を大切に生きていきたいものです。

  • あー、14歳の頃ってこんな感じだったなぁ、と等身大の14歳を描き出してくれた作品。どちらかというと、こんな事やりたかった(けど出来なかった)なぁ、だろうか。

  • 石田衣良は特別好きな作家ではないが、直木賞受賞作って事で続けて読んでしまった。

    14歳、中学校2年の男の子4人の物語である。
    ただし、大人が書く中学生なのでまったくリアリティはない。
    早老症、過食症、DV、人妻と不倫、同性愛・・・
    こんな重たい題材が、中学生の身の回りに次々と起こるはずはなく、それらにたいして、こんな格好良く立ち回れる中学生なんて居るはずもなく、話題性のある内容を計算しながら書いてるような感じが垣間見えてしまう。
    まあ、石田衣良は純粋で単純な娯楽小説だな。
    これで直木賞、貰えるんだ。
    真剣に書いている作家さんに対してちょっと失礼ではないかな。

    と思うような小説だった。

    ガツンとくるような小説を求めるのだった石田衣良は無いね。
    しかし、気楽に物語を楽しむのだったら大推薦だ。
    映画やドラマでは表現できない小説だからこその楽しさはあります。
    「40 翼ふたたび」よりもお勧めします。

  • 人が死んでないのに泣けてくる。
    この楽しい日々が永遠に続くのではないかと思うけど、永遠に続かないことを「中学生」だから知っている。

    誰かを思いやる気持ち。中身が少ない頭を寄せながら皆で知恵を出す。胸を打たれるものばかりだった。特に4人でチャリに乗って新宿で野宿をする話。スタンド・バイ・ミーを彷彿とさせるシーンだった。

    月島の下町とタワマンが共存する風景が目に浮かぶ。格差はある。でも、心には格差なんてない。


  • 14歳の男子4人組の連作小説。各話のテーマは病気や死、DVなど重い内容。にも関わらず、少年達の友情や優しさのおかげで、爽やかな読後感です。
    月島を舞台にしたスタンド バイ ミー
    ですね。
    14歳の想いやセリフを軽いタッチで描ける作者に感服です。
    続編、いつか書いて欲しいですね!

  •  2000年代頃?に中学生だった男性には一際懐かしく感じられるのだろうか。世代や性別を問わず、誰が読んでも自らの青春時代を思い出し、ティーンのフィルターを通して見えていた世界の色が鮮やかに蘇る。よく中二病と言われるけど、小学生よりも大人だがまだまだ子どもという微妙な年頃の謎の無敵感と青臭さが見事に表現されている。地元が月島でも東京でもない人も多いはずだが、読者全員に懐かしさを感じさせる直木賞受賞も納得の一冊。

  • 重松清感あったが、衣良さんの洗練された文体と主人公テツローの素直で等身大な感じが好きだった。
    まだ私にはフォーティーンのメンタル?心持ちがあると思ったし、それが生きていく上で邪魔になる事もあるけど大切に持ち続けていたいと思った。
    純粋に面白くて読みやすかった。

  • 2004年(第1回)。6位。第129回直木賞受賞。
    14歳の男子中学生4人の日常。
    ウェルナー症候群(早老病)なナオト。大ぐらいのダイ。賢いジュン。語り手のテツロー。月島に住んでいて、起こる日常を描く。日常行っても、死にかけて病院を脱走した老人とかそうそう会わないけれどw 貧富の差も激しい。ナオトくらお金持ちなら私立中に行きそうだけど。爽快青春ストーリー。うん、そうだな。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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