最後の恋 MEN’S―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2012年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101250557

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最後の恋 MEN’S―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 男性作家7人の競作アンソロジー。
    忘れられない恋の話。
    「最後の恋」というテーマにぴったりとは限らないけれど~
    いろいろな味を楽しめるという点ではお得感があります。

    伊坂幸太郎「僕の舟」
    病の床にある夫をもつ妻が、人生を振り返って、初恋の人は誰だったのかと‥

    越谷オサム「3コで5ドル」
    日本人観光客に恋する男の子。

    朝井リョウ「水曜日の南階段はきれい」
    高校の卒業を前にして。
    最初の恋のような気もするけど、純粋な恋への思いには共感しますね。
    印象に残りました。

    石田衣良「イルカの恋」
    会社を辞めて、カフェに勤めだした女性。
    いわくありげな美女が夜はバーをやっている店だった。
    暗めの話だけど、濃厚な雰囲気に恋の気分がありました。

    橋本紡「桜に小禽」
    別れようとしている男女。
    これといった理由は明かされないが‥

    荻原浩「エンドロールは最後まで」
    38歳になって結婚をあきらめた女性が出会った年下の彼。
    医者だという彼の言動に、少し矛盾が見えてきたが‥

    白石一文「七月の真っ青な空に」
    犬猫の里親探しで出会った二人。彼には過去が‥

    それぞれの作家さんの個性が出ていて、「‥‥なるほどねえ!」と。
    きめの細かさも、どれが粗いというのじゃなく、豆腐だったり、真綿だったり、みたいな手触りや空気感の違いが。
    意外に女性目線の話もありました。
    そのあたり~微妙に期待と違うような感じもあるんだけど。
    これで初めて知った橋本紡さんもよかったので、これから読んでみようと思います。

  • 裏表紙には「男はとっておきの恋ほど誰にも見せない。
    本当の恋のクライマックスは、自分の心だけが知っている。忘れられない、忘れたくない気持ちはきっと、ひとりで大切にするものと解っているから」とある。

    へぇ、左様ですか。じゃぁ、その大事に仕舞いこんでる恋をちょっと覗かせてもらおうじゃないの。


    「僕の舟」伊坂幸太郎
    「3コデ5ドル」越谷オサム
    「水曜日の南階段は綺麗」朝井リョウ
    「イルカの恋」石田衣良
    「桜に小禽」橋本紡
    「エンドロールは最後まで」萩原浩
    「七月の真っ青な空に」白石一文
    収録。

    「僕の舟」RADWIMPSの「寿限夢」をテーマソングにして読んだ。伊坂さんらしい世界観で微笑ましくも皮肉っぽくもある。

    ♪水兵リーベ僕の船 名前があるんだけど内緒
    流れれるるるるれれよ 身の上に心配ある3乗 4乗♪

    「3コデ5ドル」悪くないけど「最後の」恋かな、これ?
    「水曜日の南階段は綺麗」朝井リョウさんの作品は初めて読んだ。意外に良かったけど、タイトルがなぁ
    「エンドロールは最後まで」一番ひっかかった。良くも悪くも忘れ難いお話。
    地味だけど「桜に小禽」はせつなかったなぁ。
    たしかに惹かれあっていたのにどこですれ違って行くんだろ。

    「七月の真っ青な空に」ねこと吊り橋効果。
    ずるい、と思ったのは「イルカの恋」。一番やるせなかった。

  • テーマ縛りのアンソロジーでこれだけ各作家のカラーが出てるとは。
    豪華すぎる。
    朝井リョウ氏目当てで手に取った本だが、1編もハズレがなかった。
    ひとつ文句をつけるとしたら作品の並び順かな。
    伊坂氏の作品はいろんな意味でインパクトが大きいので、
    これをトップに持ってくると、そのあとが危険(爆)。

    僕の舟(伊坂幸太郎)
    設定から結末から他の作品とは一線を画していて、
    ラブストーリーという枠に収まりきらない感じがした。
    若干うまくいき過ぎ感は漂ったものの、
    そんな細かいことはどうでもいいくらい面白く読めた。
    若林夫妻が50年前から可愛らしすぎる。黒澤もいい奴すぎる(笑)。

    3コデ5ドル(越谷オサム)
    日本語で書いてあるのに実際に喋ってるのは英語だと判らせる力技と
    読者は全部判ってるのに言葉が通じてないもどかしさが伝わってくる空気感は
    越谷オサム氏の真骨頂を見た思いがした。
    ジョンのユリへの思いが成就するといいな。

    水曜日の南階段はきれい(朝井リョウ)
    夕子さんの早口の理由、金曜日の窓掃除の理由、
    夕子さんが書いた赤文字を見て勇気づけられる光太郎、
    そういうひとつひとつが可愛くて眩しくてキュンキュンした。
    受験の激励がメールで届くとか…イマドキだなぁ(爆)。

    イルカの恋(石田衣良)
    この話が『最後の恋』というテーマにいちばん沿っていたのではないか。
    いろんな意味で痛い話だった。そして美しい話だった。

    桜に小禽(橋本紡)
    良い意味で淡々と日常が描かれている。
    正確にいうと引越しの日だから日常ではないんだけど(爆)。
    この話に出てくる人たちにとっては恋愛感情は普通にそこにある気持ちなんだろうな、
    という気がした。

    エンドロールは最後まで(荻原浩)
    牛丼屋とアフリカ料理屋での遣り取りの微笑ましさから
    後半一気にひっくり返るのが面白い。
    結局、裕二はダメ男なのかどうなのか謎のまま終わった感じ。
    最後にアフリカ行きを迫る千帆の男前っぷりには痺れた。

    七月の真っ青な空に(白石一文)
    初めて読んだ作家さん。上手く言えないけどじんわりとした読後感。
    蓮と徳永はそれぞれに辛い目に遭い過ぎてるので
    読み終わった瞬間からふたりの行く末を祈らずにはいられなかった。
    白石氏の本を今まで読んでなかったのはもったいなかった。
    他の本も読みたいと思う。

  • 「僕の舟」伊坂幸太郎
    私も若林絵美の年齢になったら、秘密の恋の話を誰かに打ち明けたくなるかもしれない。
    と思わせるお話でした。探偵まで雇って調べるのはかなりの執念ですが。
    それだけ平和な人生を送ってきたということは、主人公は幸せなひとだと思うのです。

    「3コデ5ドル」越谷オサム
    言葉がわからなくても気持ちは通じるけど、やっぱり分かり合うには言葉も必要!というお話。

    「水曜日の南階段はきれい」朝井リョウ
    この話を読んで、あまりの爽やかさと青春の煌めきに悶絶してしまった!
    もう戻れない時代、自分が体験したくてもできなかった青春を突き付けられると人は自己嫌悪に陥るものです。
    読後はジブリのアニメ「耳をすませば」を見た後に感じるものとほぼ一致して、
    心はスッキリしていてその後のもう戻れないのよ!という現実に死にそうになりました。

    「イルカの恋」石田衣良
    ひたすらに非現実的で美しいお話でした。
    別世界の恋物語ってこんなですよね・・・。主人公のあゆみがそのまま読者の入れ物として機能しているので、最後のオチが虚しさいっぱいになります。
    何も悪いことをしていないのにかなり悪いことをした気持ちになります。
    子供欲しい発言と最後のセックスは受け付けることができませんでした。

    「桜に小禽」橋本紡
    藤臣氏は阿呆なのかできる子なのか、あと何度か読まないと判断ができません。
    全体的に淡々としている印象を受けるのですが、何度か読んだら人物の印象ががわりと変わるのかも。
    と思いつつ読み返すこともなさそうです。

    「エンドロールは最後まで」萩原浩
    女子の憧れる典型の物語で、私もこんな運命の出会いをしてみたい!と少しだけ思いました。
    実際30も後半になって、そんなイケメンやデキるオトコが声をかけてくることもなく淡々と過ごしていくのですがね。
    打算的にならず、自分の勘を信じて飛び込めば人生は面白い、という教訓を伝えたかったのかな。

    「七月の真っ青な空に」白石一文
    大切なものを失っても生きてる限り、心は傷を癒していて死ぬわけではない。
    主要人物が2人ともかなり傷ついているところから回復していくので読後は悪くなかったです。
    恋愛の要素で食事を共にするのは大事。言い換えれば共にした人とは愛が芽生える、愛も食も生には欠かせないもんな。



    最後の恋、がテーマだからか兎にも角にもちょっと死に過ぎだろうというのが全体の感想です。
    過去の恋人や、今の恋人や、なんだかんだ死に過ぎ!

  • 久々のオムニバス!普段あまり読まない作家さんも多くいてこれからちょっと幅を広げてみようかなあ。どのお話もよかった。恋してみたいって思ってしまった。特に伊坂幸太郎の僕の船と朝井リョウの水曜日の南階段はきれいがよかった。僕の船の結末と言葉あそびにはあっぱれだ。また、南階段は何者に出てくる光太郎がてできて、こんな過去があったのか、出版社に就職したことに納得した。自分史上最高の恋、そんな題があってる物語たちでした。

  • 20151123
    朝井リョウさんの「何者」に出てくる光太郎の高校時代の短編が載っていると聞いて読みました。「水曜日の南階段はきれい」とても良かったです。感動して泣きそうになっちゃった。こういう男の子なかなかいないと思うけど、だからこそ愛おしくなってしまうよ。
    この高校時代が「何者」に繋がるようになってたのも良かった。光太郎のあたたかさみたいなものをより感じました。
    やっぱり朝井リョウさんの描く高校生は素敵です。あの時の空気とか切なさとか、なんで文字だけであんなに表現できるんだろう。

  • いい恋をした最大のメリットは、こういう本がとてつもなく楽しめるようになったこと。

    別れる男女の引越し当日の話、橋本紡さん、やっぱり最高だった。あの一定の澄んだトーン。好き。

  •  女性作家版よりは読みごたえがあった気がするけれど、どれもこれも「これ、最後の恋か?!」ってのばかり。浅井リョウのなんて、どう読んでも初恋物語だし。看板に若干の偽りはあれど、まあ及第点。

  • 以前同タイトルの女性バージョンを読んだので、今回は男性バージョン読みました。

    一番好きなのは、朝井リョウさんの『水曜日の南階段はきれい』
    高校生が主人公の物語なので、読み始めた瞬間、おばちゃんにはキツイわー。なんて思ってたのだけど、これがとっても素敵な物語で、すごく良かったです。

    あと、越谷オサムさんの『3コデ5ドル』も結構好きです。

  • formenってあるから男性視点の話かと思ったら、作家さんが男性って意味だった。やっぱ衣良先生の大人な恋愛はようわからん。

  • 男なら、とっておきの恋ほど誰にも見せない。
    だから本当の恋のクライマックスは、自分の心だけが知っている。
    忘れられない、忘れたくない気持ちはきっと、ひとりで大切にするものだから――
    男たちがどこか奥のほうにしまいこんだ「本気の恋」。
    7人の作家が描き出すのは、女には解らない、ゆえに愛すべき男心。
    恋人たちの距離を少しづつ、でも確かに近づける究極の恋愛アンソロジー。

    1、井坂幸太郎 僕の舟 
    2、越谷オサム 3コデ5ドル 
    3、朝井リョウ 水曜日の南階段はきれい 
    4、石田衣良 イルカの恋 
    5、橋本妨 桜に小禽 
    6、荻原浩 エンドロールは最後まで 
    7、白石一文 七月の真っ青な空に

    7編が収録されている短編集。
    1の僕の舟は小説だからこそ描ける作品だなと感じた。
    この短編集の中で一番好き。巡りわせっていうものを信じてみたくなってしまう。

    3の水曜日の南階段はきれいも青春もので気に入った。
    4のイルカの恋と7の七月の真っ青な空にこの2編も好き。

    人を好きになるって良い意味でも悪い意味でも自分を狂わせるときがある。だけどどうにか出来る事でもないし、ただただその人を愛し抜くことしか出来ないのだと思う。
    慎重にその糸を手繰り寄せていかないと思わぬところでぷつんと切れる。
    絶対と思っている事でも儚く途切れる事がある。
    心から愛せる人って早々出てこないけど現れた時には覚悟しなければならないなと思う。

  • 7人の男性作家による短編集。個人的にも好みの作家が選りすぐっているので、年明けの柔らかい空気になじませるように読んだ。

    「水曜日の南階段はきれい」朝井リョウ
    これは良かった。自分がそうであったように、高校生は大人びているようで子供であり、傷つくことを隠しながら自分の夢や目標というものに対峙していく。その姿の清々しさがよかった。

    「イルカの恋」石田衣良
    石田衣良の色が強い曇り模様の作品。このままでいけないことはわかっていたとしても、その踏ん切りをつけさせるのは他者であってはいけないのだ。あれで良かった、などと言えるのは当事者ではないからだ。切なさが残る。

    「七月の真っ青な空に」白石一文
    “心だってきっと生きるしかないんだ、と思った”
    僕の心に痕を残すのはいつも白石作品だ。喪ったものを取り戻すことはできない。そのとき、僕たちは新しいものを手に入れることができることを忘れている。捨て去るわけではなく、喪失したものを埋めるためでもなく、新しい何かがまた自分を前に進めてくれることを、僕たちはいつも思い出す。


    以上、三作が個人的には印象に残った。

  • 「最後の恋」をテーマにした、7名の男性作家によるショートストーリー。

    恋をテーマにしているので、年代の違うそれぞれの経験や深みを物語の中に楽しむことができ、非常におもしろかったです。

    個人的には「水曜日の南階段はきれい」が良かったです。

  • 大好きな作家さんばかりですが、女性目線で感想を言わせていただくと「へぇ…」「へー、そういう風に思ってたんだ、へぇ。。」
    恋愛ってそんな単純なものじゃないよ、と作家として応援してる作家さんではありますが、男性である彼らに正直お説教したくなりましたw

  • 朝井リョウさんの作品がいちばんキュンときた。

  • 豪華な作家陣の作品が一度に読めて
    お得感いっぱい!?

    1、井坂幸太郎 僕の舟 
      70歳過ぎの老婆が初恋相手を探偵に
      探して貰ったら。。。

    2、越谷オサム 3コデ5ドル 
      プルメリアを買いに来る日本女性に
      片言の英語と日本語で話しかけようと努力する現地男

    3、朝井リョウ 水曜日の南階段はきれい 
      高校3年の受験生の僕が階段窓を掃除する
      同級生女子に英語を教えて貰うことを
      きっかけに夢とは?

    4、石田衣良 イルカの恋
      ゲイカップルのカフェ&バーで働き出した
      アルバイトの私。
      
    5、橋本妨 桜に小禽
      別れることになったカップルの引っ越し当日。

    6、荻原浩 エンドロールは最後まで
      結婚しないことを決めた私が出会ったのは
      アフリカ行きを目指す医師だった?! 
      
    7、白石一文 七月の真っ青な空に
      犬猫の里親探し団体のボランティアを通じて出会った
      2人は、愛する人を亡くした共通点があった。

  • オムニバス作品。あまり読んだことない作者が多かったです。伊坂幸太郎さん目当てで購入。

    印象に残ったのは伊坂幸太郎さんと朝井リョウさん。

    伊坂幸太郎さんのはやっぱりどんでん返しというか、なにか期待してしまうので読んでいるときのわくわくが凄く強い。運命的な出会い。昔のちょっと危険な香りのする出会い忘れられないのは分かる気がしますがね。読みやすいなーすごいなー

    朝井リョウさんのは桐島に続き二作品目でした。桐島が良かったから期待してましたが今回のも良かった!まだ若いのにすごいなー!彼の本を今後もおっていこうと思いました。なんで誰もいないところを掃除するのか?なんで金曜日なのか?青春時代の恋はその人にとって何よりも大事なものだったなーなんて思い出して、少し幸せになれました。

  • 伊坂幸太郎の恋愛小説・・・思いのほかかわいらしかったです。(ちょっと都合よすぎたけど 笑)
    黒澤いい人。

    「3コデ5ドル」のジョンは心優しい青年で、純粋でユリへの態度がほほえましくて、2人のぎこちないやりとりが可愛かったです。空と海とプルメリア・・・きれいで開放的な風景の描かれ方が素敵でした。

    「水曜日の南階段はきれい」は高校時代を思い出されるワードがたくさんでした。センター試験とか文集とか掃除とか・・・
    おでんとおにぎりをぐちゃぐちゃにして食べたくなりました(笑)
    夕子さんの手紙がとてもよかったです。
    神谷くんの「夕子さんの夢だけが、本物だと思った。」の気持ちもすごくよくわかりました。手紙を読んだ時、神谷くんは恋愛的なものだけではない、いろんな切なさを味わったんだろうなと思って胸がきゅうっとなりました。

    「イルカの恋」は切なくて激しくて、狂気的で。静かなお話かと思って読んでいたらとんでもなかったです。悲しい、きれいだけどきれいなだけではすまない最後の恋でした。

    「エンドロールは最後まで」の裕二は憎めない男でした。千帆の決断力が男前です。最後の「エンドロールは最後まで見なければ。・・・それが劇場に足を踏み入れた人間の義務だから。」がかっこよかったです。

    一番この作品集で好きなのが、「七月の真っ青な空に」でした。
    徳永のひょうひょうとした感じに惹かれました。蓮がぽろぽろと泣く場面はとても悲しくて、キーボーを膝に置く徳永があたたかったです。徳永の過去も蓮の過去も悲しいです。蓮を思いやる徳永、その思いやり方もとても優しかったです。(キーボーの名付けのネタばらしのところが単純なのにとてもよかった)
    蓮のこれからに希望が生まれてよかったです。

    全部男性視点のお話かと思いきや、案外女性視点のものが多かったです。
    初めて読む作家さんばかりでしたが、他の作品も読んでみたいと思いました。

  • 伊坂氏は相変わらずの完成度。
    朝井リョウは初めて読んだけど、意外と面白かった。ただ、ラストのヒロインの行動は(?_?) って感じ。それを受け入れる主人公あり得ず。自分だったら引く。アニメだったら有りだけどね…。
    最後に石田氏。人によって必要な物語が異なるのは理解しているつもりだけど、あれはない。ほんと腹立った。誰得小説ですか。選考するのもいいけど、もっと人の心を動かす小説を自分で書いてみてほしい。

    …上から目線で、すみません

  • 「最後の恋」シリーズの最新刊。私にとってはどれも読みやすく面白かった。7つの短篇はミステリアスなものが多く、登場人物はどういう人なのか、結末は、とはらはらしながらストーリーを追った。
    *「僕の舟」伊坂幸太郎:僕の舟という言葉の響きは、誰もが大なり小なりロマンを感じるのではないだろうか。もう老年である絵美の、若い頃のかわいらしい冒険と嘘、その結末はなんとも痛快であり、ほろりと切ない。望んでいた結末のようで、そうでもないというぎりぎり感がすばらしい。この伊坂幸太郎さんは、聴いてきた音楽とかが一緒なんじゃないかと、いつもシンパシーを感じてしまうのだ。私がJAZZで一番好きな曲が「バイバイ・ブラックバード」で、ウン十年前学生時代に同名の小説を書いたことがあったのだ。もちろん、伊坂作品に何て足下にも及ばないへぼな作品でしたけど。
    *「3コデ5ドル」越谷オサム:ハワイの花屋に勤める純情な現地少年が、日本人女性に抱く淡い恋心。実は彼女には秘密があって……。筋書きを書くとありきたりに見えるかも知れないが、その生き生きとした情景や初心な主人公が爽やかで切ない風を連れてきてくれる。決してハッピーエンドではないけれど、ハワイはこういう終わりがふさわしい楽園なのだろう。
    *「水曜日の南階段はきれい」朝井リョウ:言わずと知れた直木賞最年少受賞作家さんの作品。高校生の卒業エピソード、なのだが、ヒロインの透明感や主人公の青春の輝きと相まって、まぶしく瑞々しい読後感。忘れかけていた高校生の頃のときめきを思い出させてくれる。肝心の所で大胆になれず、大きな展開のないままラストになるのだが、それがいい。手も繋がずに別れる、その純粋さにきゅんとする。いいなあ、とついひとりごとをこぼしてしまう作品。
    *「イルカの恋」石田衣良:これは打って変わって悲恋もの。非常にドラマティックで、陸にも上がれない、魚にもなれないイルカがすべてを象徴している。古い映画やドラマであったような展開であるが、それがまた今新鮮に見えたり。映像に浮かんでくるような描き方はやはり石田衣良さんですね、といったところ。
    *「桜に小禽」橋本紡:この作品はミステリアスな部分は少なく、淡々とふたりの別れの日を紡ぎ出している。そう言う意味では色合いが異なるが、この作品は好きだ。同棲していたカップルが、互いの新居へ引っ越す日。お互い荷物を片付けながら、女は別れようとする男の今までを思い出している。うまく世の中を渡れない不器用な男。その彼を表すのが、酒井抱一の「桜に小禽図」を気に入り何枚も模写するというエピソードだ。実際どういう絵なのか、調べてみた。 http://www.asahi.com/culture/gallery_e/view_photo_feat.html?culture_topics-pg/TKY201110210209.jpg なるほど、筆運びが滑らかで、桜の枝振りや木の皮の光加減、小鳥の愛らしさなど、無駄が無く繊細な絵だ。これを何度も描いてうまくいかないと嘆く、そしてその絵をまた取っておく、その男の何とも憎めない執着や愚かしさが浮かぶ。
    *「エンドロールは最後まで」萩原浩:ミステリアスと言えばここまでミステリアスな話はない。結局最後までキツネにつままれた様な。でも「それをだまされても本望」ととことんついていこうとするヒロイン、楽しもうとしているような心の動きが小気味よい。読者はまだ終わらないエンドロールを見ているようだ。ある意味騙されたままが心地よい。
    *「七月の真っ青な空に」白石一文:この話は前半、登場人物のことが飛び飛びで分からなすぎて、何度も行ったり来たりして読み返した。しかし入り込んでみると、何とも鮮やかに彼らの悲しみが飛び込んでくる。タイトルの青い空のつんとするような色を鮮明に受け取ること... 続きを読む

  • 男性5人の作家による
    恋愛小説集。
    伊坂幸太郎さん、越谷オサムさん・・・ん~ん???
    朝井リョウさん、石田衣良さんの2作が
    良かったです。

  • どれもこれも
    素敵な恋でした!!
    僕の舟では、運命。
    3コデ5ドルでは、ココロ。
    水曜の南階段はきれいでは、想い。
    イルカの恋では、絆。
    桜に小禽では、情。
    七月の真っ青な空にでは、傷。
    それぞれの恋に、
    様々な想いを感じました。

  • もう恋なんていいやって思ったのが5月。
    やっぱ恋向いてないわって思ったのが6月。
    それを言うと、方々から「はいはい」「また出た」と言われてるのが7月。
    そんななか、20冊くらい大量購入した本の中にこの本が紛れたのが6月。
    Men'sっていうのは、作家がMenってことで決してMen's Last Loveってわけじゃないんだけど。
    泣きそうになった。
    31だものね、それなりに経験してきたし、トラウマもあるし、経験とともに壁だったあるもんだよね。
    向いてないし、もういいやって思ってるのはほんとだけど、それは今だけで、きっと心は死なない。また。
    結婚してる方にもおすすめ!
    ドラマ「最後から二番目の恋」のラストに感動した人にはもっとおすすめ!(笑)

  • 男性作家が「最後の恋」をテーマにした短編を書き、それをまとめたもの。

    朝井リョウさんと石田衣良さんの話が面白かった。

  • 伊坂作品が読みたくて買いましたが、どれも良かったです。黒澤さんの登場にテンション上がりました。
    越谷オサムさんのも良かった。地元作家だし、他のも読んでみようかなあ。荻原浩も良かった。この人の女性好きだな~  

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最後の恋 MEN’S―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)の作品紹介

男性作家だけの最強メンバーによる恋愛アンソロジー。

男は、とっておきの恋ほど誰にも見せない。本当の恋のクライマックスは、自分の心だけが知っている。忘れられない、忘れたくない気持ちはきっと、ひとりで大切にするものと解っているから──男たちがどこか奥のほうにしまいこんだ「本気の恋」。7人の作家が描き出すのは、女には解らない、ゆえに愛すべき男心。

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