新約聖書を知っていますか (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 155
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101255217

感想・レビュー・書評

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  • ライトすぎるものは読めんぞと敬遠していたが、知識量は的確、また阿刀田氏の思い入れもあり、イエスの人間的なところが胸に迫ってくる。
    よかった。

  • 阿刀田高さんの「旧約聖書を知っていますか」は何度も読んだお気に入りの本なので、そこからの流れで読んだ。
    旧約聖書は神話的でストーリー性があるので分かりやすいんだけど、新約聖書ってイマイチ理解しにくい。
    この本は宗教的な解説の仕方をしていないので読みやすかった。
    新約聖書には、いろんな解説本があるけど、この本は抵抗なく読める一冊だと思う。

  • 和田誠さんの絵がかわゆい

  • 新約聖書の初心者向けダイジェスト風エッセイ。 
    「旧約聖書を知っていますか」を先に読もうと思っていたのですが古本屋さんに置いていなかったのでとりあえずこちらを読んでみました。

    新約聖書というと聖書を読んだことのない私には恥ずかしながら、マリアが受胎告知を受けて生まれた子供がイエスでその子が大きくなっていろいろすごいことをしたから崇められて、でも弟子のユダに裏切られてなんやかんやあって磔にされて最後には結局復活したんだよね?くらいの知識しかませんでした。
    とにかく私が持っている新約聖書についての知識は中途半端。
    ですが本書は4つの福音書の食い違いを踏まえた上で、おおざっぱかつわかりやすくまとめているので非常に理解しやすかったです。
    イエスはマリアがヨセフと結婚する前に身ごもった正真正銘人の子であり、起こしたとされる様々な奇跡は「神の子」という認識というか確信をイエス自身のなかに生まれさせるためのプロセスであった、という説はマリアの処女受胎だったり水を酒に変えたりといった聞いたお話そのままを信じこんでいた私には新鮮でした。確かに非科学的で無理があるエピソードが多いよな~とは思っていましたが、それはイエスの神性をアピールしようとして誇張された話ということ。
    私は無宗教者であるためか聖書を完璧に「壮大なフィクション」と捉えてしまっているところがあるので、別に本当に人を生き返らせたり聖霊の子だったりしちゃってもいいんじゃないの?とか思っちゃうんですが…^^;
    でもそれはそれで現実味があって面白いです。
    著者が考えたマリアとイエスのやりとりとか、人間味があってすごく良い。サン・ピエトロ大聖堂の「ピエタ」いつか生で見てみたいです。


    とても良かったので「旧約聖書を…」のほうも読んでみます。

  • 読んだきっかけは、「旧約聖書を知っていますか」に引き続き、中東の紛争に、民族や宗教が絡んでいる理由について、少しでも理解したい・・と思ったから。

    筆者が実際に見て感じた、キリスト教ゆかりの美術品や絵画についての妄想?や解釈が面白かった。
    私も、特に見てみたいと思ったのが<ピエタ>。
    1.サン・ピエトロ大聖堂の<ピエタ>。
    2.フィレンツェの大聖堂の美術館にある<ピエタ>
    3.フィレンツェのアカデミア美術館にある<バレストリーナのピエタ>
    4.スフォルウェスコ白にある<ロンダニーニのピエタ>
    ・・・と4つあるそうだ。

    ユダヤ教からの新興宗教としてキリスト教が生まれたということ。
    ユダヤ教は、割礼など行動で信仰を表すことに重点がおかれているが、キリスト教は、精神的信仰に重きをおいており、キリスト死後にパウロが布教し、多くの民族に受け入れられやすい理由となった。
    ・・・というとこらへんが理解できたかな。

    飽くまで新約聖書について綴られているので、宗教や民族同士の確執になっている原因・・みたいなところは、他で調べないと分からなさそう。
    それよりも、イタリア方面に旅行する前にもう一度読んで、ゆかりの地や美術品について予習する為に読むとよさそうな感じでした。

  • 旧約聖書に続き新訳聖書を読了。

    旧約より抽象的な感じがして読み辛かった。

  • 旧約聖書に引き続き

    旧約聖書よりは知っていることも多かったが、聖書やイエスの立ち位置がよりしっかり理解できた。 
    イエスの復活を奇跡ではなく、推理してしまうなど、なかなか大胆なことをしているが、
    信仰を持たないものにとってはとても理解しやすい内容だった。
    欲を言えば、映画やドラマでよく引用されるヨハネの黙示録はもう少し解説が欲しかった。

  • 阿刀田高著『新約聖書を知っていますか(新潮文庫)』(新潮社)
    1996.12発行

    2017.10.26発行
     阿刀田高さんの『旧約聖書を知っていますか』の続編にあたるのが本書。信仰は持っていないけれど、人生に一度くらいは聖書を通読してみたいという物好きは、まずこの本から入ると良い。ダイジェスト版といった位置づけだが、エッセイ風に書かれていて読みやすい。この本の制作のために10年かけて現地調査を行っていたそうだ。作者がそうして培ってきた聖書観が随所に散りばめられており、一つの聖書解釈としても面白い。

    URL:https://id.ndl.go.jp/bib/000002540874

  • ずっと聖書には興味があったけど
    なかなか読めずに来ました
    日本人的に理解できました

  • 知識として知らない事を知るのは実に面白い。
    読んだところでクリスチャンでもない私には聖書の全貌を知るのは到底無理な事なんだが、軽く表面をなぞる程度にはわかった気になれる本。

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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