豆の上で眠る (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101267722

感想・レビュー・書評

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  • この題名は、豆の上で眠るくらいつらいという意味かな?と思った。

    何で親ではなく、子供に探しに行かせる
    のだろう?可哀想ではないか、理由が有るのか、と複雑な思いで読んだ。

    びっくりした!
    入れ替わるなんて・・・・なぜ?そうしなくてはならない何かがあったの?
    姉が入れ替わる、そんなことをあの子が受け入れるには、まだまだ時間がかかりそうな気がする。

    読み終わるまて、特に中盤は内容に苦心しながら読みました。
    多分、本物であろう姉と入れ替わった
    偽物の姉。ふたりが一緒にいるところを、目撃させてしまうなんて、あまりにも酷だとしか言えない。

  • 誘拐事件から始まる家族のお話。

    身代金要求もなく失踪してしまった姉が2年後に神社で見つかるが、それは見知らぬ少女だった。

    あなたは本物なの、、、?

    違和感を抱えながらも家族として動き始めるが
    真実はそう単純なものではなかった。

    先が気になり読んでしまったが
    晴れやかな気分になるタイプのお話ではない。

    361ページ(文庫)

  • 確かにびっくりはします。こういう状況の実話もあるかも。でも、これで良いのか、とは思います。

  • 本屋で手書きの紹介文を読んで買った一冊。

    姉の誘拐事件を振り返っているうちに真相にたどり着いた話だった。

    最初なかなか話にのめり込めなかった。

    読んでいくうちにどうなるか知りたくてのめりこんでしまった。

    最後の真相が明らかになる部分が自分には分かりずらかったが、何度か読み返してなんとか理解できた。
    姉?万祐子?遥?私?この辺がぐちゃぐちゃになった。

    生まれた時から一緒に過ごしてきた他人と急に現れた血の繋がった本当の姉
    どちらが本物の姉か?と言われても答えが出すのは難しそうだなと感じた小説でした。

  • 湊かなえさんの本は、告白、Nのために、少女に続き4冊目になります。
    他の3冊はどれも最後まで好みでしたが、こちらは終盤まではとても引き込まれ一気に読んでしまいましたが、ラストは個人的には好みではありませんでした。

    「本ものって、何ですか 。」

    「私が姉に歩み寄ろうとしなかったのは何故だろう」

    この状況で、疑念を頂いたまま歩み寄れる人なんているのだろうか?

    ここから、結衣子、遥、万佑子の3人の関係が本物に近づいていくことができたらなと思いました。

    結衣子も遥もかわいそう。
    どちらの両親にも感情移入できませんでした。

  • この作品の一推しは作品名。長い年月を豆の上で眠った少女の葛藤。

  • 幼い頃に姉が行方不明になり、二年後に保護された。戻った姉に違和感を覚える妹。
    ラストに近づくに連れて、どれが真実?両親や姉の態度も腑に落ちない感じがしてモヤモヤする。

  • 誘拐され、2年後戻ってきた姉が別人のように感じる。
    姉妹にしかわからない感覚だったり、違和感だったり、ありますね。言葉にしなくても伝えたい事が理解できていたり。
    「本物」を追い求め「本物」が分からなくなっていく、結衣子がとても可哀想でした。正解なんてないと思うので、よけいに。
    ほとんどが回想で語られているお話です。
    読んだ後も、なんだか色々と考えてしまいます。

  • 湊さんの本は何度か読んだことがあるが、やはり今回も最後にモヤっとさせる内容だった。すっきりしないが、なんだか残る、先が気になり読んでしまう。でも内容も重い…葛藤しながら読んだ。



    ★大切な人を失うドラマを楽しめるのは、大切な人を失ったことのない人たちだけだ。

    ★今、万佑子が食べたいものを選んだらいいよ。味覚や好みなんて、変わっていくのが当たり前なんだからね。人生はこれからの方がうんと長いんだから。いろんなものを好きになって、自分の変化を楽しめばいい。

  • 前半あたりが、視線が今の結衣子と幼い頃の結衣子が分け隔てなく書かれているので読みづらさがあった。いつの間にか今の結衣子目線になっていたりするからだ。解説を読んで、連載だったからというので非常に納得した。

    本物とはなにか。核心をついてくる、作者の巧みなところだと思う。主人公だけが知らなかった事実。知らされていなかったという事実。どちらが本当に家族であるのか、細い糸の上をグラグラと揺れながら歩いている感覚になった。ほんの紙一重、それを「家族」という形で保っているにすぎない。その違和感を、豆の上で眠るというタイトルに比喩されているのはさすがだ。

    家族の在り方の隅の隅をつついている。それも一般的な家族のお手本のような平均値からはかなり離れたあたり。でもそれでも家族は家族だ。

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著者プロフィール

1973年広島県生まれ。2007年『聖職者』で「小説推理新人賞」を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビューする。2012年『望郷、海の星』(『望郷』に収録)で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞する。主な著書は、『ユートピア』『贖罪』『Nのために』『母性』『落日』『カケラ』等。23年、デビュー15周年書き下ろし作『人間標本』を発表する。

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