- Amazon.co.jp ・本 (522ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101287836
感想・レビュー・書評
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なるほどと伏線回収に感心する作品でした。
都市伝説が現実になっているような、まるでファンタジー要素のある作品なのかと思っていたら、まさかのラストで、今まで不思議だった部分が全て繋がる伏線回収は素晴らしいです。
また自分は連れ子であり、血の繋がった父親も居ない、完全な他人とわかっていながら、母に愛情を求めてしまう。弟ともどこか距離を置いてしまう。そんな主人公の葛藤と前に進んでいく覚悟が、物語をより魅力的にしていると感じました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
後先の見える子と呑み込みの早い子、それぞれの諦観と虚勢が痛ましいというか。中学1年生に背負わせるにはちょっと荷が重いようにも思うけど、それでもお姉ちゃんは強かった? あるいは強くなったというべきなのかな。あの母親は、本当は色々な意味でとっても「弱い」んだろうなぁ。
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日常の平凡系と思いつつ読み進んでいくので、最初の方はちっと微妙なのかも?とか思ってたわけです。が、微妙な違和感が少しずつ溜まっていくこの不快感は好きなんよ。
あえて例えさせて頂くならばテクノなんかでジワーッと次の曲に繋げていく際に少しだけ音階をずらしながら行くけど段々と次に繋がって行ってあれいつの間にか次の曲にキレイに流れているというあの爽快感が!
と勝手に例えつつ、田舎にはありそうななさそうなしきたりだかなんだか分かんない世界とか全体的にドカンとなるようなネタではないんだけどだからこその絶妙さが職人っぽいというかいや適当にフィーリングだけど自分的にはずっぽりハマったですよ。 -
姉弟のやり取りが好き