- Amazon.co.jp ・本 (164ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101334813
感想・レビュー・書評
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「共喰い」よりも本作の「蛹」や「切れた鎖」の方が芥川賞受賞作品らしく感じた。怒りや苛立ちの表現がうますぎてゾワゾワする。
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うううーむ‥‥
難しい、、、中々理解出来ず何度も進めたり戻ったりして読み終えたが。
僕には難し過ぎてダメだった -
ちょっと読みづらい文章。内面を表現するので暗いイメージがつきまとう。特に「蛹」なぞはひきこもりでの外界との葛藤であり、妙な居心地の悪さ、圧迫感がある。2020.8.7
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文章がとても独特でした。
最初の話が1番好きでした。
主人公の頭の中に入り込んだ気持ちになった。
蛹と切れた鎖も面白かった。
よくわからない抽象的な感じが好きな人は好きなのかもしれない。 -
内省的なお話だった。
引きこもりな『蛹』が好き。
『不意の償い』『切れた鎖』、そして『蛹』の三作の短編集。
どれもなんとなくすっきりしなくて
屈折した感じ。
結構好き。 -
抽象的な世界が、まさに田中ワールド。近年希薄となる家族意識を作者は強いインパクトで前面に引っ張り出している3作品。
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相変わらずクセのある文体。非常に難解だが力強い。
特に「不意の償い」の男の妄想(幻覚?)の描写は凄まじい。この男は発狂したのか、これから何をしてしまうのか、途中で死んでしまうのではないか…読みながら非常に気がかりであった。
「蛹」「切れた鎖」も現代の作家としては抽象性の強い、異色の作品である。 -
蛹がいいなあ。
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孤独で排他。殻に閉じこもっている。永遠の蛹である。底に流れるのは、人間だろうが動物だろうが、父というもの、雄に対する不信感と喪失感。しかるに何故かしらそれを徹底できない。どこまで行っても延々と続く自己弁護と言い訳に言い知れぬもどかしさを感じる。