ひらがなでよめばわかる日本語 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101348513

感想・レビュー・書評

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  • やっと読みおわったー!長かった。おもしろすぎて、いろんなヒントがたくさんあって、時間がかかった。
    ひらがなに直して古代の人の気持ちや認識を学ぶ。物語の創作のヒントになるような概念もたっくさんあって、ものすごく参考になった。

    物語に興味がない人にでも、単なる雑学ではなく、役に立つところがたくさんあると思う。古代のあいまいな考え方と、現代のするどい分岐した長ったらしい新しいカタカナ語がはびこる世の中である。やたらそういうのを使いたがる人にかぎって、頭からっぽなんじゃないの、っていうこともある。

    概念が誕生していくのを、発展と捉えるのはそうなのだけども、原点のことばに立ち返るというのは、ちょっと漢字を間違えたくらいで騒ぎ立てる世の中というのは住みにくいと思うから、だから立ち返る古代にロマンを感じるのです。いいなあ。

    面白かった、さいわい、の由来がいちばんよかったな。またあらためてじっくり読みたい。

  •  碩学中西進。
     そう呼びたくなる本ですね。万葉集から漢字研究を突き詰めた白川静といい、万葉集から日本語を突き詰めた中西進といい、偉い人というものはいるものだと思っていたら、最近の中西進の元号解説には、ちょっと?こちらで蘊蓄垂れてます。どうぞ!
    https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201904140003/

  • 以前、チンペイさん(谷村新司)のラジオで「人間にも植物にも『め』『はな』『は』がある」という話を聞いて、面白い!と思った覚えがある。そして、本書はまさにその話からスタート。以降同じように漢字を横に置いておいてひらがなで記すと、『咲く』『酒』『岬』が同じ根っこだということが見えてきたり、『ちから』は『ち』と『から』からできていたり…もう目から鱗のオンパレード。
    なかには根拠が弱くてこじつけのように思えるものもあるけれど、そこは日本語の持つファンタジー、という整理でいいと思う。このファンタジー、なかなか楽しいから。

  • ここまで日本語について考えたことがなかった(>_<)

    自然と使っているが、ひらがなで考えると見えない世界が見えてきた!!

    もう一回読み直して、大和言葉をしっかりと理解したいと思う!

  • 古代語の解釈には様々な説があり派閥がある。読んでいて心地よいが異説も多くあることを頭の隅に置いておきたい。

著者プロフィール

中西 進(なかにし すすむ)
1929(昭和4)年東京生まれ。東京大学卒業、同大学院修了。文学博士。
筑波大学教授、国際日本文化研究センター教授、大阪女子大学学長、帝塚山学院学院長、京都市立芸術大学長などを歴任。全国大学国語国文学会会長、日本ペンクラブ副会長、奈良県立万葉文化館館長なども務める。
「万葉集」など古代文化の比較研究を主に、日本文化の全体像を視野におさめた研究・評論活動で知られる。読売文学賞、日本学士院賞、大佛次郎賞、和辻哲郎文化賞ほか受賞多数。
主な著書に、『万葉集全訳 注原文付』全五巻(講談社文庫)、『中西進 日本文化をよむ』全六巻(小沢書店)、『古代日本人・心の宇宙』(NHKライブラリー)、『中西進と歩く万葉の大和路』(ウェッジ)など。

「2022年 『万葉秀歌を旅する 令和改装版 CD全10巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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