- Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101348711
作品紹介・あらすじ
アイドル-。男は熱い視線と声援を送り、女はその華やかさに憧れる。しかし、その実態は非常に過酷な職業なのだった。わずかな睡眠時間、わりに合わぬ賃金。一線を飛びこえてしまうファン、金が飛び交う新人賞レース。当代きってのインタヴュアーである吉田豪が、激動の少女時代を生き抜き、現在も輝きを失わない十六人に鋭く迫った。今だから話せる、驚きのエピソードが満載。
感想・レビュー・書評
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著者、吉田豪さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。
吉田 豪(よしだ ごう、1970年〈昭和45年〉9月3日 - 、本名同じ)は、日本のプロ書評家・プロインタビュアー・ライター。
本作の内容は、次のとおり。(コピペです)
アイドル-。男は熱い視線と声援を送り、女はその華やかさに憧れる。しかし、その実態は非常に過酷な職業なのだった。わずかな睡眠時間、わりに合わぬ賃金。一線を飛びこえてしまうファン、金が飛び交う新人賞レース。当代きってのインタヴュアーである吉田豪が、激動の少女時代を生き抜き、現在も輝きを失わない十六人に鋭く迫った。今だから話せる、驚きのエピソードが満載。
本作に登場する、元アイドルは、
杉浦幸/矢部美穂/いとうまい子/安原麗子/吉井怜/新田恵利/岩井小百合/中村由真/大西結花/我妻佳代/胡桃沢ひろこ/宍戸留美/藤岡麻美/八木小緒里/緒方かな子/花島優子
で、年代的に、私にとってはアイドルではないのですが、新田恵利さんにちょっと興味がありまして、本作を手にしました。
新田恵利さん、ウィキペディアには次のように書かれています。
新田 恵利(にった えり、1968年3月17日 - )は、日本の歌手、タレント。80年代アイドル。株式会社こよみ所属。1985年におニャン子クラブの会員番号4番としてデビューした。ソロデビューしたときに歌った「冬のオペラグラス」がヒットした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
幼時より現在に至るまで、余りアイドル(といふか芸能界)には関心は無いのですが、吉田豪さんといふことで手に取つてみました。杉浦幸さんに始まり花島優子さんまで、計16名の「元アイドル」のインタヴューが収録されてゐます。取材当時(2003-04年)は、まだギリギリ現役アイドルと呼べる人も含まれてゐましたが、今となつては、全員が堂堂たる「元アイドル」であります。なほ、単行本(ワニマガジン社)発行時には22名のインタヴューが収録されてゐたらしいが、文庫化時には種々の都合で6名分もカットされたとのこと。口惜しい喃。
トップバッタアの杉浦幸さんから、眞に濃い。この人のデビュー当時は覚えてゐますねえ。垢抜けないいで立ちで、不安さうな憂ひを含んだ表情が印象的でした。まるで騙されてこの場所に居ますとでも言ひたげな。
芸能界の競争の熾烈さとか、度を越えた激務ぶりとか、常識外れの薄謝とか、契約無視の撮影要求とか、金と色がからむドロドロとか、さういふ仁義なき世界については色々耳に入つてきますが、あくまでも噂とか憶測レヴェル。しかし元アイドルたちが直接赤裸裸に語ると、俄然現実感が湧いてきます。まあ既に著書で色色暴露済みの人も多いですが。わたくしは本書の中では、安原麗子さん、新田恵利さん、我妻佳代さん、八木さおりさんが好きですが、源氏川苦心に言はれても迷惑なだけでせうな。
ブラウン管(今は違ふか)中のアイドルに憧れて、或は消去法で芸能界入りしたはいいが、所属事務所は初期投資を回収しやうと躍起になります。嫌な仕事を与へ、そんな話は聞いてゐないと抗議しても「お前にこれだけの金をかけてゐるのだ、その分の仕事をして返せ」などと言ふのは、例へば江戸時代の貧農が年貢を払へないのをいいことに、借金のカタにその娘を遊郭に売りとばすのと同じ図式ですな。
客を取るのを嫌がる娘に「お前にはこれこれの金を先に払つてゐるのだ。出て行きたきや三百両耳を揃へて返せ!」「そんな、三百両なんて、嘘です」「借金にはな、利息つてもんがあるんだよ、利息が」そして「間違つても逃げやうなんて考へを起すんぢやねえぞ、お前の親父がどうなつても知らないからな」と言はれ、逃げる事も出来ません。通常はそこでヒーローが現れ、やくざ者(大体二足の草鞋を履く奴が多い)と結託した悪代官をやつつけ、「この娘の証文を出してもらはうか」と迫り、証文をその場で焼いて見せたりするのです。
ちよつと脱線しました。それにしても色色タイプがあります。散弾銃でみんな殺したいとか、「裏切者は殺せ」と言ひ残して蒸発した父親の話とか、強い金縛りになつた挙句、幽体離脱したとか、握手会でファンがズボンの中に入れてゐた手を握るとヌルッとしたとか、皆体を張つてゐるなあと感じ入つた次第。それもこれも、吉田豪さんのインタヴューだからですね。普通なら誰でも知つてゐる事をなぞるやうなインタヴュアーが多いけれど、彼の場合、並外れた取材と知識量を武器に、本人以上に詳しいといはれてゐます。実際、「私の知らない(自分についての)話を教へてください」なんて乞はれてゐます。インタヴュアー冥利に尽きますな。
吉田豪さんの本にしては少し内容が薄い、とも謂はれますが、わたくしレヴェルのライトなファンにとつては十分であります。相変らずの「ダハハハハ!」でした。 -
ちょうど世代的にはまる人が多くて、とても楽しめました。
それぞれのインタビューがもっと長かったらよかったのに!と思いましたが、そのへんは紙数の関係なんでしょうなぁ。紙数の関係といえば、文庫版にするときに何人かのインタビューが落ちたんだとか。伊藤つかさは残しておいてほしかった・・・。
この本の中で何と言ってもよかったのが、八木さおり(現・小緒里)さんのインタビューでした。ほんわかした雰囲気が伝わってきて、読んでいるだけでゆるやかな気分になれました。いいインタビューでしたね・・・!
(これを読んだのがきっかけで、八木小緒里さんにはまってしまいました。アイドルのときより今の方がぜったいきれいだと思う!) -
超一流というほどでもないアイドルがこれだけ大変なら、超一流はどれだけか…。単行本からカットされた人々の話が読みたかった。緒方かな子が同人誌描いてるとは知らなかった(笑)。あと、グラドルはお腹脂肪吸引してるとか、レコ大は事務所にお金がないと出られないとか(笑)。
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地元の駅ビルで購入して、京急の車中で読む。僕は、吉田豪さんのファンです。毎週、コラムの花道を聞いています。豪さんのポッドも聞いています。しかし、期待したのですが、あまり面白くありませんでした。著者の筆力は抜群です。取材の綿密さは相変わらずです。また、取材相手も協力的でした。にもかかわらず、面白くありませんでした。残念ながら、ここに出てくるアイドルに興味がないのです。歌手やテレビに出てくる女優はあまり好きではないです。おにゃんこ娘クラブ直撃世代にかかわらず、スルーしました。多分、僕の世代では、レアケースに属するでしょう。例外は、モーニング娘です。 薬師丸ひろ子、原田知世、そして、長澤まさみ等の映画女優が好きです。 映画女優は、何となく高級感があるのがいいです。その意味で、この文庫に登場する元アイドルたちは、名前を知っていますが、顔は知りません。これでは、興味を持つわけがありません。
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元アイドルへのインタビュー集。ワニマガジン版と比べると6人も減らされているようで、そっちの方を読みたくなった。
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ノンフィクション
サブカルチャー -
杉浦幸、矢部美穂、いとうまい子、安原麗子、吉井怜などの元アイドルのインタビュー集。
文庫化になって何人かが削られたものの、彼女たちが芸能界という虚飾に満ちた世界でいかに生き抜いてきたかということがよくわかる一冊だった。 -
流石はサブカル界に君臨(笑)する吉田豪である。綿密なリサーチ、豊富な知識を駆使して、相手の懐に切り込むあたりは恐れいる。惜しむらくは、単行本から何人かが、諸事情でカットされている点。単行本、アマゾンで覗いても高いんですよね(>_<)
でも充分に楽しめました。 -
インタビュアー吉田豪さんの本。
今、TVで言っていた。 -
吉田豪が元アイドルにインタビューする本。初めての吉田豪本!あとがきでオリジナルから6人も削られていることが発覚!
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80年代に10代後半をすごした野郎どもにとって、かなりツボにはまる人選だと思います。豪さんの聞き手としての冴えはいうまでもなく、むさぼるように読み進み、あっという間に読了。
しかし、文庫化の際に収録人数が6人も減らされたのを巻末のあとがきで知り、いろいろやむを得ない事情があってのことなのだからしかたない、とは思いつつも、ちょっと悲しい気分に……。こりゃあ単行本も買うしかない!
というわけで、これから文庫版を買おうとしているかた、じゅうぶんにご注意ください。 -
この中で知っているアイドルは新田恵理だけ。懐かしい。
それ以外は知らない。
それにしても皆さん、波乱万丈な人生だね。ただ年をとっても美しい。ほとんどが私より年上。
アイドルなんて偶像だからね。裏ではいじめや競争やら嫌がらせやら脅迫やら家庭崩壊やら大変なんだなってのがわかる。
人生は平平凡凡が一番だ。 -
同世代の
『元アイドル』
が登場してます。
オススメですよ♪ -
壮絶。
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そもそもアイドルに余り関心がない。だから、この本を読んでも、元々名前を知っていたのはたった5人だけ。あとの十数名は名前も知らない。そんな小生すら読ませてしまうプロインタビュアー吉田豪の実力は折り紙付きだ。
読んでいて納得したのは、「アイドルは商品である」という当然の結論。だから事務所の意向であったり、ファンの要望であったり、レコード会社の戦略であったり、によって本人の意志や要望とは全く関係なく「売られていく」。その営業媒体の最たるモノが、テレビという露出メディアなのだろう。そんなアイドルの本音に、本当の姿、真実・深層に近づこうと吉田豪はグイグイ食い込んでいく。残念ながら、後々残像が残るメディアである書籍(活字メディア)では書けないことも多いのだろう。食い込み度合いがやや緩い。それでも普通の本にはない、素晴らしい出来であることは変わらない。文庫本では省略されている細川ふみえ・生稲晃子・伊藤つかさ・杉田かおる等、小生でもよく知っている元アイドルも知りたくなった。ワニマガジン版を探すしかないか。。。 -
インタビュー本は、インタビュアーが上手ければ、色々と話してくれる。
本音も含めて。
元アイドルのインタビュー面白かった。
文庫化にあたり、NGを出され、掲載できなかったアイドルの話も読みたい。 -
華やかで、みんなのあこがれ。
歌って踊れてお芝居もする、すてきなアイドルの裏側じゃ、生きるか死ぬかの戦闘だらけ。
マネージャーがいないときにルール違反、夜逃げした社長、借金に、おかしなファンとおかしな芸能界。
16人のうるわしき元アイドルたちの激白はとてもじゃないけど面白い。
人間関係と、睡眠不足と、給料の低さがシャレにならない!
それでもなりたい、あこがれてしまう、光と闇の職業・アイドルとはここまで人を引き付けるのか!
なんともどきどきな対談集。 -
2008/5/31 メトロ書店御影クラッセ店にて購入
2011/3/10〜3/17
既に終わってしまって久しいがTBSラジオストリームで知った吉田豪さんの元アイドルインタビュー本。懐かしいアイドル達が赤裸々にかつての裏側を語る。「しゃべる墓荒らし」と異名をとった豪さんならではの掘り起こし。いやいやアイドルの裏側は見るものではないな。現役のアイドル達もそうなんだろうか。