日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • / ISBN・EAN: 9784101363516

感想・レビュー・書評

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  • フォロワーさん皆さん読んでおられる本で、皆さん高評価。
    お茶にまつわるエッセイということだが、どんな本なのだろう?(*^^*)

    外は台風。
    今日は読書と決め込んだ。

    作者ご本人が何年も茶道教室に通っていくうちに、お点前のことしか習わなかったはずが、次第にあらゆることに気付いていく。

    先生はお点前のことしか教えてくれない、、、

    という箇所を読み、そういえば私の上司も
    『まきちゃん、ここ打って』
    と指示はくれるが、何してるか教えてくれなかったなぁ。。。と明後日のことを考えてしまった(笑)
    せめて、今から原価計算のやり方を教えるから!と一言言って欲しかった。自分が原価計算をしていることに気づいたのは、その仕事をして何年も経った頃、自分でやっと気づいたのだった( ̄▽ ̄)

    この本はそんなアホな私のようなズッコケストーリーではなく、とても上品で心がほっこりするようなお話だった。

    茶道がこんなに深いものだなんて全く知らなかった。一度もお茶の世界に踏み入れたことはないのだが、掛け軸、お花、茶道具、お菓子、こんなにも季節を感じられる配慮が施されているだなんて、想像もしていなかった。

    それらを通して、次第に色々な気づきを得て、感じ方がどんどん変わっていく主人公に、読んでいる自分にもあらゆる気付きが。。

    日日是好日。
    人間はどんな日だって楽しむことができる。
    そして、人間は、そのことに気づく絶好のチャンスの連続の中で生きている。


    台風でつまんないなぁ。。。と思っていたら、こんな良書を読む機会が得られた。
    これもまた日日是好日なのかな?(*^▽^*)

    • yyさん
      bmakiさん

      こんにちは。
      私も同じ、今日は引きこもって本を読む日!
      これ、いいですよね。
      本もいいし、樹木希林さんの映画もい...
      bmakiさん

      こんにちは。
      私も同じ、今日は引きこもって本を読む日!
      これ、いいですよね。
      本もいいし、樹木希林さんの映画もいい☆彡
      マキさん(でいのかな?)好日になりましたね。
      2023/08/15
    • bmakiさん
      yyさん

      こんにちは!コメントありがとうございます。
      はい、まきです(*^^*)

      今朝Blueを読み終え、そのままこの本を読み...
      yyさん

      こんにちは!コメントありがとうございます。
      はい、まきです(*^^*)

      今朝Blueを読み終え、そのままこの本を読み終えました(*^▽^*)

      映画にもなっているんですね。
      柔らかで、長閑な、優しい映画なのだろうなぁ。。。。

      これだけがっつり読書に時間を費やせる日も珍しいです(^^)
      良い休暇となりました!d(^_^o)
      2023/08/15
    • bmakiさん
      にゃおちぃさん

      コメントありがとうございます(*^▽^*)
      両目の手術ですか。。。
      それは心配ですね。
      本好きさんが暫く本を読め...
      にゃおちぃさん

      コメントありがとうございます(*^▽^*)
      両目の手術ですか。。。
      それは心配ですね。
      本好きさんが暫く本を読めなくなるのはお辛いですね(T_T)

      私は本より三度の飯&おやつの方が好きですが、それでも本代はバカになりません(-。-;
      仕事を辞めたら図書館に通うのもありですが、毎日疲れ切って帰ると図書館行くのも億劫で(^^;
      2024/01/27
  • みなさまのレビューを読んで是非読みたい!と……

    「お茶」を習ってどういうことだろう?
    ずっと気になっていた
    一体毎回何をやるんだろう?
    お点前をひと通り覚えたら、終わりじゃないの?
    小学生の頃、クラブ活動で茶道部に入った
    (当然お菓子が食べられるという不純な子供心で入部したのだ)
    だからお作法を学ぶことくらいはわかる
    しかしこれを何年もやるって、なにを習得するのだろう?と
    長年お茶を習っている友人にも学生時代聞いたことがある
    なんだか曖昧な答えでピンと来なかったような気がする…

    読んでいて、何度も何かが込み上げてきたり、何か自分の中できらりと光った
    じんわりくる温かい気持ち、ザワザワと鳥肌の立つ感覚、ハッとフラッシュバックが起きたみたいな一撃
    たくさんの感情が静かに押し寄せた
    そういうことか!
    そういうことなのか!
    うわ…
    奥が深い
    凄い世界をのぞいてしまった
    ちょっと放心
    長年お茶をやり続ける理由、信長や秀吉の天下人がお茶を好んだ理由
    少し理解できた気がする
    (利休のこともとても気になるなぁ…)

    人は自然と共存し、呼吸し、大地に足をつけて生きているのを実感
    型にはまったことを日々大切にしてこそ初めて自由になれるのだ
    日々の勉強を重ね、人は豊かになり、幸せになれる
    そんなことを教えてもらえた気がする


    またこちらに登場する先生の教え方にとても感動した
    人からどれだけ言葉を尽くして教えてもらっても、その時はわかったような気になるだけだ
    もちろんノウハウ的な理解は頭がしている
    でも自分の全身全霊が理解して受け止めるのは全然違う
    その時を「丁寧に集中する」のである
    その積み重ねでしか、人は本当に理解できない気がする
    大切な言葉、思い、感性、情緒、振る舞い…
    人から説明されたり、教えてもらって、納得したり、感動することももちろんあるが、自分が体感的に何かを得たあの瞬間!
    激しい時は雷に打たれる感じ
    ハッときた時は、目から鱗な感じ
    しみじみジワッと理解できた時はストンと腑に落ちる感じ
    あの体験て強烈だ
    そうやって得たものは必ず人生の糧にになる
    そういう時のために日々、全身を研ぎ澄ませて丁寧に生きてるのではないかと思うほどだ

    というわけで
    お茶をやっている方々がこの本を読むのと、やっていない人間が読むのでは何となく次元が少し異なるんだろうな
    お茶をやってみえる方のこの本のレビューを読んでみたい
    でも誰しも擬似体験的なことはある
    きっとこの本で何かを感じ、得ることは受け止める側次第だと前向きに感じる

    そして、お茶の世界って素敵だなぁ
    何らかの形でもっと知って携わっていきたいなぁ

    自分の中の忘れられないお茶経験が2回ある

    20代の頃、お仕事であるお宅の家にお邪魔したことがあり、そこでお抹茶と「かるかん」のお菓子が出た!
    ときめいた次の瞬間、さぁ、どうすればいいんだっけ?と変な汗が…
    お菓子を先にいただくんだよな?確か…
    いやでもそこまで形式ばらなくてもいいんじゃないの?このケース?
    頭の中でぐるぐるぐるぐる
    まだ若いし(と甘え)、普通にお抹茶とお菓子をおいしくいただいた(笑)

    こちらは割と最近
    兼六園の御茶室みたいなところ(時雨亭)でお庭を眺めながらお抹茶を飲めるとのこと
    勝手のわからないまま中に入ると、あるお部屋で待たされる
    割と広い畳敷きに皆さん適当に座っている
    そしてかなりの人数が集まってきた(30人はいたのかな?)
    いったいどうなってるんだろ?と思って待っていると暫くして別の部屋へ移動するよう促される
    それもそこにいた人全員で…
    移動したお部屋はだたっ広くそこに4列くらいにお座布団が敷いてある、床の間もある
    順番にお詰め下さいと言われるが1列10人以上の列×4列!圧巻である
    そこにこれまたたいそうな人数の方々がお菓子を以って並べていく、そしてお抹茶も…
    みんな並んでお茶をいただく
    不思議な空間である
    最初皆さん緊張した面持ちだったがそのうち、おしゃべりも始まりリラックスしてそれぞれが自由にお茶を楽しみ出す
    とても良い思い出だ

    お茶のある日本に生まれて本当に幸せ
    もっと早く知りたかったけど、これからの人生に楽しみがまた増えてしまった♪

    日日是好日
    一期一会
    何度も何度もこれからの人生で心から理解することができる生き方をしたい

    ブクログ のおかげて素敵な本と出会えて良かった
    ありがとうございます!

    • nejidonさん
      ハイジさん、その「お茶をやってて読んだひと」です(^^♪
      すごーく身に染みる内容でした。
      言われていることが、最初は全く分からない。
      ...
      ハイジさん、その「お茶をやってて読んだひと」です(^^♪
      すごーく身に染みる内容でした。
      言われていることが、最初は全く分からない。
      でも或る時を境にすううっと心に入ってきました。何年も何年もかかりました。
      理解するまで時間のかかるものって、それだけで価値がありますよね。本と同じです。
      はい、ちょっと語ってみました・笑
      2020/04/06
    • ハイジさん
      nejidonさん!
      うっ嬉しいです☆
      そうですよね。
      何の修行かわからない時期ありますよね。
      時間をかけて突き詰めることの素晴らしさは経験...
      nejidonさん!
      うっ嬉しいです☆
      そうですよね。
      何の修行かわからない時期ありますよね。
      時間をかけて突き詰めることの素晴らしさは経験してみないとわかりませんよね。
      お茶の本当に世界素敵ですね
      コメントありがとうございますm(_ _)m
      2020/04/06
  • 人は仕事や趣味などを通して、一生勉強ですが、これはその茶道のお話。
    茶道の型はあるけれど、それを通すことにより、心を自由に人間の五感を研ぎ澄ます。
    とても興味深い本でした。
    作者の体験を通して、分かりやすく解説されています。
    タイトルの日日是好日は「どんな日でもよい日」という意味。
    映画化もされるようですので、是非見たいと思います。

  • 初参加の「読書会」での課題図書
    以前読んでいたが、もう一度読んでみる。

    むか~し、お稽古に通って、
    全くものにならなかった「お茶」
    でも、あの茶釜のしゅんしゅんといういう音は
    とても心に残っている。
    静かな贅沢な時間だったなあと。
    お道具もお軸も何も関心がなかった若い頃。

    著者は自然を五感で感じている。
    生活の中にこそ生かされるものですね。

    ≪ 雨を聴く 五感で味わう その季節 ≫

  • お茶の話だけど、お茶の話だけじゃない。
    茶道を通して、人生を学ぶ体験ができる一冊。

    映画『ヱヴァンゲリヲン破』でのミサトさんのセリフ。
    「日本の心情は察しと思いやりよ」
    その言葉を思い出しました。
    日本の心情を持って来客をおもてなしする、という所に茶道の必要性がある。
    今や生活は洋風になったけれど、茶道のような気持ちの勉強もできたら良いなと思った。
    なかなか忙しい毎日だけれど著者にとっての茶道のように、私も落ち着ける居場所がほしい。

    読むだけで落ち着ける一冊です。

  • お茶を習って感じたこと学んだことを等身大に描くエッセイ。

    季節に関する解像度が高まると、生活が楽しくなる感覚には共感。最近のひきこもり生活で、そのセンサーも衰えぎみ。そんな中季節感を補充してくれる素敵な本でした。お茶もいつか習ってみたいんだけどなぁ。

    後半にかけて、「長い目で、今を生きろ」を悟っていく場面は「これタイのお寺でお坊さんが言ってたこととシンクロ!!」と興味深く拝読し、お茶の「無を目指す美の宗教」と言われる所以に触れられた気持ちです。

    最後に蛇足。本書に対する直接的な感想ではないですが、「四季は日本の文化だ」という詠嘆に関して、昔沖縄出身の友人に「沖縄にはあまり四季がない。四季が日本の文化だって言われると、中央からの押し付けに感じる」と言われてから、言い回しには気を付けるようにしています。

  • 茶道に取り組む人のエッセイ、人生論。ゆったりした気持ちになる。

  • お茶を通して自分の周囲にあるものを素直に感じ、視界を広げる著者のお話、
    習いたての頃の話は茶道とは縁がない私にも共感できることばかりだったけれども、段々と歳を重ねて行く上で得た気付きにはそうなのかと感じいった。
    茶道において季節の巡りがそれほど重要だとは知らなかったし、精神的な意味で集中を高めることが出来るものだとは思わなかった。

    この本を読んで茶道に興味が出た。
    掛け軸や花、茶道具はとても素敵だし、和菓子も綺麗。
    茶事を見てみたいなぁ。

  • 知らないお茶の世界。
    等身大の悩み。
    さらりとした言葉で語られる、気づき。
    こんな居場所をもっていることを、うらやましく思った。
    気長に構えて、今を味わう。

    2019.12.20

    映画をみた。すごく感動。就職の面接の日に先生が掛け軸を飾って、応援しているところがすき。
    また本も読みたくなった。

    2021.1.31

  • 著者が大学生から続けている茶道への想い、茶道からの享受されたものなど、わかりやすく綴られる。
    最近、多少自由を得はじめた友人達が茶道をはじめている。LINEには季節のお茶菓子、お花、お軸が飛び交う。嫉妬に時折、既読スルーしてみる。
    確かに、お茶は、華道・書道・和歌・庭園・陶芸等々、パラダイスof日本文化だ。
    まあ、この書籍も友人達の話題であったのだ。

著者プロフィール

森下典子(もりした のりこ)
1956年生まれのエッセイスト。『週刊朝日』のコラム執筆を経て、1987年その体験を記した『典奴(のりやっこ)どすえ』を出版。代表作『日日是好日―「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』は、大森立嗣監督・脚本、黒木華主演により2018年10月13日映画化され、樹木希林の遺作ともなり、大きな話題となった。他に、『いとしいたべもの (文春文庫)』『猫といっしょにいるだけで』などの作品がある。

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