ソロモンの偽証: 第Ⅲ部 法廷 上巻 (新潮文庫)

著者 : 宮部みゆき

• 新潮社 (2014年10月28日発売)

作品紹介・あらすじ

空想です――。弁護人・神原和彦は高らかに宣言する。大出俊次が柏木卓也を殺害した根拠は何もない、と。城東第三中学校は“問題児”というレッテルから空想を作り出し、彼をスケープゴートにしたのだ、と。対する検事・藤野涼子は事件の目撃者にして告発状の差出人、三宅樹理を証人出廷させる。あの日、クリスマスイヴの夜、屋上で何があったのか。白熱の裁判は、事件の核心に触れる。

感想・レビュー・書評

[うめこさんの感想 · 2024年5月13日]

長編で途中で挫折すると思ってたが、面白すぎて読み終わるのがもったいなく感じた。
何が正しいかは立場によって変わってしまうけれど、自分でできる限りの情報を調べて、とにかく考えることが大事だなぁと改めて感じた。

[にどげりさんの感想 · 2024年5月1日]

5巻非常に読みやすくおもしろかった。裁判編。
中学生がこんなに達者なわけないだろ、、、とか思いながらも、美術の先生の証言や井口や橋田の証言に引き込まれていった。
松子の死が本当に無念だ。
次が最終巻。いよいよ終わり。

[春霙さんの感想 · 2024年4月22日]

始まった裁判に息を飲む場面も多く、真実を求めるが故の嘘にもいきあたり、展開にのめり込んでいきます。次が最後だと思うと楽しみだけど寂しいような…

[どうなつさんの感想 · 2024年2月16日]

とうとう始まった裁判。
今まで端役の人物の目線で裁判の進行を語らせたり、意外な証人が登場したりと、興味深い裁判となってきました。
判事、検事、弁護人とのやり取りも、中学生とは思えない程素晴らしいです。そして、裁判に真剣に向き合う大人達(中には違う人もいるけど)。
それだけ、この中学校において深刻な事件であったのだと改めて感じさせます。
しかし、この裁判で決着を着けて、果たして何が残るのだろうか？と心配になりました。
次巻で完結。裏に何かありそうな彼は、どうなるのでしょうか。

[雷竜さんの感想 · 2023年12月23日]

　法廷になると断然面白くなる！

[maikaさんの感想 · 2023年12月21日]

ついに裁判が始まった。もう続きが気になって仕方ない。時々読んでいて、彼らが中学生であることを忘れてしまう。あまりにもできすぎている気がするが、面白いからなんでもいい。大出たちと柏木の喧嘩の全貌が明らかになったところはすごく面白かった。やはりこの喧嘩のことを聞く限り柏木は自殺したようにしか思えない。
いくら大出たちだからと言って柏木を殺すことなんかできないし、まず柏木がそれを許さないと思った。
三宅さんの供述は嘘ということになるが、彼女の本気さを見ると本当のようにも見えてくる。ここに来てまで嘘をついているのだとしたら、すごい。
神原のことがずっと気になる。はやく神原が柏木とどんな関わりがあったのか明らかにして欲しい。

[ほげーさんの感想 · 2023年12月13日]

面白いは面白いがなっっっがい笑 宮部みゆき作品ではさもありなん。検事や判事、高校生だったら理解できるが弁護人の大人びた描写や倫理観や中学生としては厳しいかなと。あと弁護人の少年の動機が荒唐無稽過ぎて違和感あるなー。

[りさんの感想 · 2023年11月20日]

シリーズ5作目（第3部の上巻）。
遂に学校内裁判が開廷されるところから。
検事や弁護人と証人とのやりとり、法廷のざわめきなど臨場感たっぷりでドキドキした。
裁判には関わらないと言っていた橋田が弁護側の証人として出廷し、重要な証言をすると思われる直前で切られていて、下巻に続く。
このストーリーがどこに帰着するのか、続きが気になる。

[森鴎内さんの感想 · 2023年10月17日]

ついに、開廷しました。予想以上に、判事が判事していて、弁護人、検事もしかり、本格的に始まりました。
これまで、読んできたものの、総復習がされている感じがして、ラスト一巻が楽しみです。

[ふせんしさんの感想 · 2023年6月9日]

最初、長いな〜と思ってたのが嘘のよう。ラスト1巻、楽しみたい！

著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。