ここから先はどうするの: 禁断のエロス (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101391458

作品紹介・あらすじ

官能小説の依頼に難航していた女性ホラー作家は、女性同士のカップルの後をつけ漫画喫茶へ。隣の壁に耳を澄ませ聞こえてきたのは、衣擦れ、溜息、潤みの音で……(「壁の向こうで誰かが」)。医師の寺沢は急患の老女の足に驚く。爪先に向かって細く、指は折り畳まれ、足裏は窪んでいた。纏足だ。それは、性具だった──(「Lotus」)。歪んだ欲望が導く絶頂、また絶頂。五人の作家の官能アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 個人的、図書館にある木原音瀬さん全部読みますキャンペーンの一作。

    副題 禁断のエロス 借りにくいから表紙に書かないでほしいです。まあ、平気だけども。

    「壁の向こうで誰かが」澤村伊智
     官能小説に初挑戦する女性作家が、新しい扉を
     開く。

    「噛みあとはオレンジ」彩瀬まる
     最初の危険人物は、親戚のお兄ちゃんだったり
     する。

    「Lotus」 木原音瀬
     Lotusは蓮。纒足とされた初老の女性の足に欲情を覚える若い医師。すごいところついてきます。
     理想的な纒足を「三寸金蓮」と言うらしい。

    「ROMANCE」 樋口毅宏
     戸建て持ち家を手に入れるための新興住宅地。
     地元の者と転入者。白い街並み。そうこの既視
     感は、村田沙耶香「しろい街の、その骨の体温
     の」オマージュされています。
     頭脳明晰な男子と自他共に不釣り合いな女子。
     そこに友人のサッカー男子の三つ巴。
     この短編は、これだけなのが惜しい。
     これこそ、「ここから先はどうするのって言い
     いたい」
     もう一作 有馬頼義「終身未決囚」をオマージュしてるらしい。この作品を読みたくて調べたけれど廃版らしく、手に入らず、図書館にもない。
    直木賞まで取っていると言うのに。

    「バイタルサイン」窪美澄
    これは、別の短編集で既読。
    母の再婚相手の父親と娘の禁断のエロス。

    • みんみんさん
      ま〜たマニアックなの見つけて笑
      纒足って…纒足でエロスは木原さんらしいわ!
      性の象徴だったらしいね。恐るべし中国!!
      ま〜たマニアックなの見つけて笑
      纒足って…纒足でエロスは木原さんらしいわ!
      性の象徴だったらしいね。恐るべし中国!!
      2023/08/25
    • おびのりさん
      たださん、ありがとうございます。
      間違っていました。
      さっそく、訂正しました。
      たださん、ありがとうございます。
      間違っていました。
      さっそく、訂正しました。
      2023/08/25
    • おびのりさん
      ROMANCE が、すごく良いです。
      詳細はエロいので書けませんし、あまりにも、内容が濃いのに短い。
      ひまわりメロン氏には読ませられないヤ...
      ROMANCE が、すごく良いです。
      詳細はエロいので書けませんし、あまりにも、内容が濃いのに短い。
      ひまわりメロン氏には読ませられないヤツです。
      男子高校生です。
      この作家さん、読もうかなと思います。
      2023/08/25
  • 官能小説を読んでみたくなって当時選んで買ってみて久々読んだけど、エロくはないんですよね。んー。フェチ的な要素が高いかなぁ。
    私が思っていた小説とは違うかなー。

    短編なのでスラスラは読めます。だけど、短いから感情移入とかはしない!
    ただ、様々なフェチを書いてるのを読んでるだけ。
    また読むことはないです。

    ※本の概要※
    官能小説の依頼に難航していた女性ホラー作家は、女性同士のカップルの後をつけ漫画喫茶へ。隣の壁に耳を澄ませ聞こえてきたのは、衣擦れ、溜息、潤みの音で……(「壁の向こうで誰かが」)。医師の寺沢は急患の老女の足に驚く。爪先に向かって細く、指は折り畳まれ、足裏は窪んでいた。纏足だ。それは、性具だった──(「Lotus」)。歪んだ欲望が導く絶頂、また絶頂。五人の作家の官能アンソロジー。

  • エロスを描いた五人の作家のアンソロジー。
    なかなかに独特な世界満載だった。。
    自分の嗜好が「覗き」であると発見した醜形障害気味の女性。
    高校生の従兄弟と怪しい関係になった!?小6の女の子。どこまで妄想なのだ!?
    纏足が性的嗜好と繋がっているとは…の第3編。
    3P(未遂!?)しちゃった信枝。これまた妄想が入ってるのかよく分からなかった。
    最後は養父と関係してしまった、作家の娘。
    これと最初のが一番分かりやすかったのは分かりやすかった。
    とりあえず表紙が持ち歩くには恥ずかし過ぎた。

  • 彩瀬まる、窪美澄検索で読んで見たが、マニアック過ぎました。

  • 官能小説アンソロジー。
    木原音瀬を目当てに読む。フェチのお話。纏足が題材になっていて、さすがの独特の雰囲気が、とても面白かった。最後の「清々した」という一言がまた良い。
    窪美澄さんのも良かった。義父と娘との恋のお話。ドロドロになりそうな題材なのに、人を愛することへの前向きな感じに仕上がっていて良かった。
    その他の作品も、なかなか興味深いお話で、面白い。
    残念だったのは装丁のデザインの悪さ。この色合いで本屋に並んでいたとして、まぁ、まず買わない。「官能」がテーマなら、もう少しセンスの良い装丁にしてほしかった。ので、☆は3つで。

  • *官能小説の依頼に難航していた女性ホラー作家は、女性同士のカップルの後をつけ漫画喫茶へ。隣の壁に耳を澄ませ聞こえてきたのは、衣擦れ、溜息、潤みの音で…(「壁の向こうで誰かが」)。医師の寺沢は急患の老女の足に驚く。爪先に向かって細く、指は折り畳まれ、足裏は窪んでいた。纏足だ。それは、性具だった―(「Lotus」)。歪んだ欲望が導く絶頂、また絶頂。五人の作家の官能アンソロジー*

    こ、濃ゆいです・・・!!ぬったりもったり、まとわりつくような濃度の読後感。禁断のエロス、と言うか、禁断の闇、と言うか。一風変わった感触の1冊。

  • 作家の選び方が面白い。

  • 羽田から九州の、とある空港へのフライトの機中で。
    他に読む本を持っていなかったので最後まで読んだけれども、そうでなければ、早々に読むのをやめていたと思う。

  • むーん……ビミョー

  • 究極の純愛のようにも感じる。
    見えないからこそ大切にできるものもあるが、
    本当に大切なものは正面から向かわないと失ってしまうかもしれない。
    それに気付くことが大人への変化とも思える。

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著者プロフィール

1979年、大阪府生まれ。東京都在住。幼少時より怪談/ホラー作品に慣れ親しみ、岡本綺堂を敬愛する。2015年に「ぼぎわんが、来る」(受賞時のタイトルは「ぼぎわん」)で第22回ホラー小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。2019年、「学校は死の匂い」(角川ホラー文庫『などらきの首』所収)で、第72回日本推理作家協会賞【短編部門】受賞。他の著作に『ずうのめ人形』『などらきの首』『ひとんち』『予言の島』などがある。巧妙な語り口と物語構成が高く評価されており、新たなホラーブームを巻き起こす旗手として期待されている。

「2023年 『七人怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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