- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101429274
感想・レビュー・書評
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風呂本として。
いろいろ興味深いエピソードがつづられている。
あまり関係ないが奥田民生の章で描かれた井上陽水の話がおもしろい。
コマコという女の子が、美甘子の原型として、そしてバンドブームが終わったあとの女性として現れるが、
彼女はいつも子供のような存在で、かわいい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若い。
勢いが凄い。
いくつになっても若さと勢いは忘れたくないものです。 -
バンドブームの当事者が、それまでモテなかった大学生が一夜にして売れたら、熱狂的なファンに追いかけられたり街中で知らない人に声かけられたり、批評やビジネスの勧誘など、「心の許容量を越えた情報にもみくちゃにされる」のが辛かったと振り返る。
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著者は筋肉少女帯という奇妙なバンドのリーダーであった人。自伝的小説で、祭のようなバンドブームを振り返ったものである。
洗練された文章ではないが、一つ一つの文がキラキラ光っている感じであった。
以前、女学生に勧められて読んでいたのだが、再読してみて、青春時代の恥ずかしい部分や、不安な部分をさらけ出した名作ではなかろうかと改めて思った。
最後、恋人だった人と再会する場面はジーンとくる。
バブルの頃を知らない今の若者にも読んでほしい。
「いつまでも青春!」 -
バンドブームの狂騒を描いた自伝小説。軽快で読みやすい文章も良かった。身も蓋もない文庫本あとがきも面白い。
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大槻ケンヂさんのことはあまり知らなかったのですが、何か持ってる人の所にはなにかすごいことがたくさん起こるんだな、と思いました。破天荒過ぎる彼の今後にも期待です。
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あの筋少のオーケンの本。
自身が思いっきり放り込まれたバンドブームをネタに書いた自叙伝(的小説らしい…)
なっつかしいバンドがとにかく沢山でてきます。
有頂天、ボガンボス、マルコシアスバンプなどなど、などなど。
とんでもない環境の変化に翻弄される若造の戸惑いとかモンモン感が滾っています。 -
ぼくも昔バンドを組んでいた。
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踊る阿呆になりつつ、真面目に生きるか、結構噛みしめてしまう事が多々ある本。
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美容院で読みながら号泣。
「バンドブーム」を題材にした
大槻ケンヂの自伝的小説(エッセイに近いか)。
表現したいという衝動があるだけで、
表現したいものなどなにもない鬱屈した感情を抱え、
日々過ごすボンクラバンドマンに突如訪れるバンドブーム。
熱気は人を、環境を、感情を、すべてを変え、
若きバンドマンは周りを見失っていく。
自分を、そして愛しい彼女さえも…
「でも、もう駄目だね。みんな一緒に大人になるのに、大人になったら離れていくね、好きな同士でも差がついてしまうね。競争なんかしたくないのに、並ばせられてスタートさせられて、どこがゴールかもわからないのに、追いついたり追い抜かれたりして、そのうちそれぞれが生き方も考え方も変わっていって、好きって気持ちがただ一つあるだけなのに、周りはそうは思ってくれないね。」
自分って何?何ができるの?一体この先どうなるの?
自分は変わってしまったの?どうして変わってしまったの?
大槻ケンヂお得意の、青春翻弄もの。
悩める二十代に全力で推薦できる。
(バンドに興味がないとちょっときついが)
ブームは去った。
バンドマンたちはそれぞれ、自分の道を模索していく。
そして、再会の時は訪れる。
「いいよねバンドの人たちは、いつまでもバカなことをやっていられて。それってすごくいいことだってきのうあたしは思ったよ。神様が君たちに一生バカやれる権利を与えてくれたんだよ。それ君たちは大事にしなきゃ駄目だよ。あたしも観ながらなんか昔に戻っていったよ…」
過ぎていく時の中で、今が過去になって、
でも絶対に変わらないものもきっとあって。
『一部フィクション』ということで
多分に脚色はあるだろうけど、もしこれが
実話なら、とっても素敵な話だと思うのだ。
「ラバーソウル!思いっきり底の厚い、ラバーソウルの靴が、最後に君から欲しい」