いっちばん しゃばけシリーズ 7 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.85
  • (210)
  • (450)
  • (310)
  • (15)
  • (5)
本棚登録 : 3741
感想 : 254
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461274

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 兄の松之助は妻を娶り新しい店へ、幼馴染の栄吉は三春屋を離れ、他店へと菓子作りの修業へ出て寂しいのか、このところ若だんな・一太郎は少し元気がない。鳴家や屏風のぞき、鈴彦姫やら妖たちはそんな一太郎を慰めようと、彼が喜びそうなものを探しに競って町へと出かけるが、気がつけば界隈で頻発する掏摸騒動の渦中に……。

    さて、誰が、そしてなにが、一太郎をいちばん喜ばせることができるのか?

    進退窮まった日限の親分のために、一太郎が掏摸のからくりを解く表題作『いっちばん』、長崎屋と商売がたき二店がひらく品比べの顛末『いっぷく』、狐と天狗の確執に巻き込まれた一太郎、そこに狛犬が乱入しおこる騒動『天狗の使い魔』、輪菓子作りの修行のため奉公に出たというのに、肝心の和菓子作りをさせてもらえない栄吉のほろ苦い悩み『餡子は甘いか』、厚化粧をやめたお雛をめぐる恋の鞘当て『ひなのちよがみ』の全5編。
    江戸の町に名にし負う病弱物の若だんな・長崎屋一太郎と、彼を取り巻くたくさんの妖たちがお江戸の町を舞台に大活躍する「しゃばけ」シリーズ第7弾。

  • しゃばけシリーズ第7弾。お馴染みの妖たちが奮闘(?)する「いっちばん」、意外な人物が出てきてしっくり話がまとまる「いっぷく」、「天狗の使い魔」ではその名の通り大天狗が登場、「餡子は甘いか」では奉公に出てる栄吉が久々に登場、そして「ひなのちよがみ」ではあの人の変わり果てた様が!
    と、それぞれ赴きは違っていてもしゃばけワールド全開のおもしろ5編。まんぞくです。とくに「餡子は甘いか」と「ひなのちよがみ」は今まで出てきたキャラの成長が見られて、シリーズ愛読者ならこれは!と飛びつきたくなる話だと思います。

  • ちゃんと周りの人たちが成長して、若だんなをとりまく環境がちょっとずつ変わっていくのが良い。そして周りが成長する分、若だんなは己の病と向きあわなきゃいけなくなるんだろうな、と思う。

  • ☆3.6
    兄の松之助が長崎屋を出て所帯を持ち、親友の栄吉は菓子作りの修業へ。普段から病弱な若だんなは、さらに寂しそう。妖たちは若だんなを慰めようと、競って贈り物探しに出かけるが。長崎屋と商売がたきの品比べに、お雛をめぐる恋の鞘当て、果ては若だんなと大天狗の知恵比べ―さて勝負の行方はいかに?シリーズ第七弾は、一太郎の成長が微笑ましく、妖たちの暴走も痛快な全五編。

  • シリーズ第7段。

    もうここまでくると、
    読者の自分の中でもキャラクターたちが確立してきて、
    その子たちが成長しながらも生き生きしている姿が、
    友達の話を聞いているようで面白い!

    感情の起伏はないけど、
    安定して楽しめる面白さ。

    次巻もすぐ読もう!

  • ついにシリーズ7作目!ということもあってか少し飽きがきつつも、今回も楽しく読めた。短編のシリーズものだがきちんと前作とリンクしていて、ちょっとしたご褒美感覚がある。「天狗の使い魔」以外がお気に入り。いちばんぐっときたのは、「餡子は甘いか」だった。栄吉の姿には、毎回活力をもらえる。
    2013.08.28

  • ☆☆☆★

  • 面白いし相変わらずほんわかほっこりだけど、ちょっとだれたかな?
    一気にシリーズを読み過ぎたか。。若だんなよりも周りの人たちの方が成長が早い気がしてじれったいからかもしれない。
    でも、前作の登場人物との再会もあり嬉しかった。今後の若だんなの成長に期待!

  • 読了。

  • 前作でそろそろネタもつきてきたのかとマンネリ感を感じたものの
    これまでの登場人物同士を絡ませたりちょっと出てきた人たちを再登場させたりと、工夫が見られる
    あと、みんなちょっとづつ人間的に成長しようとしている姿がよい

    ここいらでまた長編なんかが読みたいですなぁ

全254件中 71 - 80件を表示

著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

畠中恵の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×