- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101800103
感想・レビュー・書評
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まず、ここのレビューを堪能して
表紙が可愛すぎて躊躇していたのが私だけじゃなかったという謎の仲間意識に承認欲求が満たされたご報告から入ります。余興です。
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やけに作者側から指定の入る、妄想を許さない固定ルックスを持つ天才医師、天久鷹央。
その助手の小鳥遊優、通称コトリ( ・θ・)
この二人が数々の難事件を「診断」していくわけなのだが、結論から言うととても面白かった。
連作短編ではあるものの、1話1話の濃密さと精密さが秀逸。内容は程々に重たく読み応えがあり、全て最後には物の見事に「診断」の形で落ち着くのがカッコ良い。医学的な説明は勿論あるのだが、これが難しく書かれていない上に無理矢理理解させられた気にもならないのが凄い。自らが患者として医者の診断を聞いているような感覚だ。
お気に入りは最初の「泡」。妖怪(カッパ)×医療ミステリーとでも言えば唆る人がいそうなので仔細語らず設置逃げしようと思う。ノ=3=3=3
その後もフェードアウトすること無く、次々と興味深い珍事に首を捻りこんでいく鷹央先生に早くもホの字だ。これまで躊躇していた自分が憎い。早く読めばよかった。
通常の診察では手に負えなかった者達を手掛ける鷹央率いる統括診断部だが、「オーダーメイドの毒薬」にてここの縮小が議題となる。そこでの鷹央と祖父の大鷲の会話がお遊戯会の台本みたいな掛け合いなのが少々気になったが、さておいて先が気になる、唆る、逆転劇を期待してしまうのだからこれは楽しい読書だ(*´﹃`*)
あっという間に読み終えてしまったが、まだまだこの二人の活躍を堪能したい。良い意味で不完全燃焼だ。今まで本棚の何処にあるか気にしたこともなかったこのシリーズ達が一軍に昇格したのは言うまでもない。
ただやはりエンタメ要素が強い作品なのと、連作とはいえ短編なので、記憶に強く残るかと言われると難しい。後に長編も書かれているみたいなので焦らずゆっくり茶でも啜りながらこのシリーズを追っていきたいと思います。
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「可愛い表紙に躊躇している過去の私の同志たちに一度は手に取っていただきたいギャップ本ランキング(長)」ナンバーワン!(暫定) -
この作者さん、私の中では食わず嫌いみたいなところがあったのだが、フォローしている方のレビューに後押しされて手にしてみた。
読みたい本がたくさん積読になっている中に、シリーズものに手を出すのもどうかなと思わないでもない…。
超人的な記憶・計算能力、知能を有する反面、場の空気を読めず人付き合いは苦手という女医・天久鷹央が、患者や外部から持ち込まれる不可解な事象を診断医としての能力を駆使して解決していくお話。
彼女に絡むのは大学病院から派遣されている内科医見習い・小鳥遊と、おちゃめな研修医・鴻ノ池といった案配。
河童と人魂の第1,2話は顔見世みたいな話だったが、第3話では○○という診断で終わるかと思わせて、実は…という展開で、その切迫感がなかなか良い。
医療過誤という訴訟を受けて立った最終話は、一度落ち込ませておいて鴻ノ池の何気ない一言が解決への突破口になるというお約束みたいな展開だが、聞いたこともない病名とその症状のインパクトが大。
ということで、普通に面白かったのでボチボチと付き合っていくことにしよう。
それにしてもグレープフルーツって難しい食べ物ね。 -
総合病院の統括診断部・天才女医、天久鷹央の痛快メディカルミステリー。
各科「診断困難」判断の患者が、彼女と部下の小鳥遊先生のもとに送られてくる。
プロが書いてますので、メディカル知識も楽しめますし、テンポ良いミステリー仕立ても読みやすい。
医者で作家って、森鴎外他、たくさんいらっしゃいますが、渡辺淳一さんの、医療が絡んだ小説好きだったなあ。
今後も、期待ですね。
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天久鷹央シリーズ一作目。
医療ミステリを読むのは初めてだったけど、だいぶライトな文体でかなり読みやすかった(一つ前に読んだのがあの"黒死館殺人事件"だったので尚更)
少々ラノベチックな感じで、登場キャラクターが少ないしみんな個性が立っているのでスッと頭に入ってきた(一つ前に読んだのが黒ry...まぁあっちはキャラ自体は強烈だったけど)
医療の知識は全くと言ってないので、真相が明かされても「はぇ〜」ってなるばかりで、実際そんなことあり得るのかどうか分かりませんが、面白かったのでヨシ!
読み始めは鷹央のキャラがあまり好みじゃなかったんですけど、後半のとあるシーンで普通に好きになりました。 鷹央先生カッコいい...
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天才的な診断医 天久鷹央
見事なまでの洞察力と観察眼、知識をもとに診断をくだしていく姿にスッキリ感満載なんだが、少し無理矢理感も否めないと感じてしまった。まわりの登場人物も漫画感があるというかなんというか。
話としては面白かったので続きも読んでみようと思う。 -
面白かった
ライトな展開のメディカルミステリー
4篇の短編からなります。そのまま、ドラマのワンクールにピッタリ
しかし、主人公の鷹央については、ちょっとキャラが付いていけません...
【泡】
小学生が池でカッパを目撃。
その池には本当にカッパなるものがいるのか?
何故か、その謎解きをする主人公の鷹央
その真相は様々な事件が絡んでました。
【人魂の原料】
新人看護師が夜勤の見回り中に見た人魂
人魂は本当にあるのか?
単にいたずらといったところから、さらに真相が明確になるところは素晴らしい。
【不可視の胎児】
これは、ちょっと重い話。
中絶した女子高生に再び妊娠の兆候が..
これは、思った通りの展開でしたが、ラストが一ひねり。真相は驚きの展開でした。
このセリフが重い
「お前は赤ん坊に母親を殺させるのか」
【オーダーメイドの毒薬】
鷹央が子供の親に訴えられます。
さらに、その入院した子供の病気の原因がわからない。
タイムリミットが迫る中、子供の症状の原因とは...
これ、原因はなんとなくわかっちゃいました。
しかし、その真因はちょっと重い
ということで、ライトながらも、メディカル要素満載の謎解きエンターテイメントでした。 -
医療✖️日常の謎系のミステリー
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少女のような医師天久鷹央とその部下である小鳥こと小鳥遊優が診断医の能力を活かし、難解(?)な事件を解決していく。
キャラが先行している印象の作品で、ミステリーとしては稚拙さを拭えない。ただ、医学的なドキュメンタリーとしては面白い。ブルンベルグ兆候を見逃しそうになる場面など、あってはならないミスは、もしかすると医療現場でも現実としてあるのかもしれないと想像してしまう。代理ミュンヒハウゼン症候群については知らなかったので、オーダーメイドの毒薬は興味深く読めた。
特異な頭脳を持つ鷹央と小鳥のコンビキャラを楽しむには良い娯楽作品として、気軽に読める。 -
連作短編の医療ミステリィ。
天才肌の主人公が活躍します。
登場人物のキャラクターもしっかりしていて、とても読み易い一冊でした。面白かったです。
まだまだ暑い日が続いていますが、お元気ですか?
節目の1,000冊目レビューに本書を選んでみました。
まだまだ暑い日が続いていますが、お元気ですか?
節目の1,000冊目レビューに本書を選んでみました。