だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 (新潮文庫nex)

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801322

感想・レビュー・書評

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  • ある作品が生理的にダメで数日本当に「身の毛もよだつ」思いをした。。。
    今作に無いけれど乙一氏とか、映像で動いているのをみたらダメな作品多いだろうな。。

    直接的ホラー、というより わからないのが怖い、という印象を受ける。
    確かにフィクションでない限り、謎がすべて解ける、という体験こそ希少だ。



    あまりりす 恩田 陸
    →『世にも奇妙な』に出てきそうな不可解なままの謎。
    なます、という表現が。。。なるほど。。。

    妄言 芦沢 央
    →誰も救われない、真相を知ったら悲しい物語。
    でも、女性は途中で気づくことができなかったのかな、とも思う。彼女の性格的に。。。と周りが間違ったまま受け入れてしまったのだろうか。。

    破落戸の話 海猫沢 めろん
    →『目を凝らすと、水槽の中になにか黒いつぶつぶとしたものがあった。…男の顔だった。それが無数に浮かんでいた。』
    生理的に無理だった。。。腕に鳥肌が・・・。摩訶不思議、とか不可解な、とかその後の展開が吹っ飛ぶ物理的ダメージが。。。
    あ~辛い。。。 

    とわの家の女 織守 きょうや
    →どういう背景なのだろう。。主、とかポジションはいないのだろうか。。

    うしろの、正面 さやか
    →イラスト。 学生時代、体育館で安心しきって並んでいられたのは後ろの子を信頼していたからだなぁ、とふと思った。

    自分霊 小林 泰三
    →タイムトラベラーネタに弱い自分を再認識。

    高速怪談 澤村 伊智
    →結末も怖いけれど、途中の演出が一番怖かった。
    やられたら果たして許せるかな。。

    ヤブ蚊と母の血 前川 知大
    →ラストの絵はどういう事なのだろう??主人公の思いだけか、本当に母親だったのか。。。
    どう解釈するかも込みでのあいまいさなのだろうか??

    誕生日 アニヴェルセール 北村 薫
    →文学的だなぁ、と。子供時代、名前や兄弟構成、順番は確かに人格形成に影響あったと思う。
    さらりと描かれているけれど兄との関係性をもっと詳しく知ったら、主人公への切なさが増しそうだ。。

  • 複数作家の短編集
    怖い...というよりは奇妙な話が多い印象。どれも「実体が分からない」恐怖がテーマなような気がした。

  • 「妄言」と「とわの家の女」はおもしろかった。


    「あまりりす」恩田陸
    「妄言」芦沢央
    「破落戸の話」海猫沢めろん
    「とわの家の女」織守きょうや
    「うしろの、正面」さやか
    「自分霊」小林泰三
    「高速怪談」澤村伊智
    「ヤブ蚊と母の血」前川知大
    「誕生日 アニヴェルセール」北村薫

  •  
     恐怖短編集。

     まぁ、<わからない>ということが最大の恐怖であるのは確かなんだろう。
     だから、人は<知る>ことを求めずにいられない。

     が、その求めることが次の恐怖につながっていく。

     恩田陸の「あまりりす」と織守きょうやの「とわの家の女」が、秀逸だった。
     二つとも、むしろ古典的な話なのだけど、だからこそ怖いポイントを確実についてくる。
     
     にしてもこのアンソロジーのタイトルが、一番いいよね。
     うん。
     見るなといわれたのに、見てしまう、っていうのはホラーの基本だよね。

  • 18/12/16読了
    どの話もややインパクトに欠けた。ホラーは得手でないので結果としてはよかったのかも。芹沢央の妄言が私はいちばんよかったかな。

  • あまり面白くなかったです。アンソロジーだからそんなに期待していなかったけれど、もう少し「怖かった」とか「巧いな」とか、そういうのを感じさせて欲しかったなー。

  • +++
    色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。でも、もはや手遅れ。あなたはもとの世界には二度と戻れない。恐怖へ誘うのは、親切な顔をした隣人、奇妙な思い出を語り出す友人、おぞましい秘密を隠した恋人、身の毛もよだつ告白を始める旅の道連れ、そして、自分自身……。背筋が凍りつく怪談から、不思議と魅惑に満ちた奇譚まで。作家たちそれぞれの個性が妖しく溶け合った、戦慄のアンソロジー。
    +++

    既読のものもあったが、それでも、この並びのなかにあるとまた違った怖さを感じられた。ことさら怖がらせようとしているわけではないのに、じわりじわりと足元から恐ろしさが這い登ってきて、気づいたらがんじがらめにされている心地である。怖さのテイストが作家さんごとに違っているのも、飽きずに愉しめる(恐がれる)要因のひとつだろう。つい身体がこわばってしまう一冊である。

  • ホラーアンソロジーだ。
    恩田陸の短編が読みたくて手に取った。
    ある酒宴の会話だけでほぼ構成された恩田作品をはじめ、隣人の異様な行動が怖気を振るう短編、高速道路の怪談話などさまざまな味わいの短編が収められている。
    普段あまりホラー小説を読まないので、ド定番のような内容のものも新鮮に感じた。

  • 読み終わった後で、これホラーじゃなくて”世にも奇妙な物語”的な・・・と思ったら、表紙に「九つの奇妙な物語」って書いてあった。
    『誕生日 アニヴェルセール』は掴みはよかったのに、ラストでだから何だ・・・ってなった。
    『とわの家の女』が雰囲気あって好きです。

  • 中には拍子抜けするような短編も。おちょくってるのかと思ってしまう。

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著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

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