だから見るなといったのに: 九つの奇妙な物語 (新潮文庫nex)
- 新潮社 (2018年7月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101801322
感想・レビュー・書評
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複数作家の短編集
怖い...というよりは奇妙な話が多い印象。どれも「実体が分からない」恐怖がテーマなような気がした。 -
「妄言」と「とわの家の女」はおもしろかった。
「あまりりす」恩田陸
「妄言」芦沢央
「破落戸の話」海猫沢めろん
「とわの家の女」織守きょうや
「うしろの、正面」さやか
「自分霊」小林泰三
「高速怪談」澤村伊智
「ヤブ蚊と母の血」前川知大
「誕生日 アニヴェルセール」北村薫 -
恐怖短編集。
まぁ、<わからない>ということが最大の恐怖であるのは確かなんだろう。
だから、人は<知る>ことを求めずにいられない。
が、その求めることが次の恐怖につながっていく。
恩田陸の「あまりりす」と織守きょうやの「とわの家の女」が、秀逸だった。
二つとも、むしろ古典的な話なのだけど、だからこそ怖いポイントを確実についてくる。
にしてもこのアンソロジーのタイトルが、一番いいよね。
うん。
見るなといわれたのに、見てしまう、っていうのはホラーの基本だよね。 -
18/12/16読了
どの話もややインパクトに欠けた。ホラーは得手でないので結果としてはよかったのかも。芹沢央の妄言が私はいちばんよかったかな。 -
あまり面白くなかったです。アンソロジーだからそんなに期待していなかったけれど、もう少し「怖かった」とか「巧いな」とか、そういうのを感じさせて欲しかったなー。
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色とりどりの恐怖をどうぞ召し上がれ。あのとき、目をそらしていたら。でも、もはや手遅れ。あなたはもとの世界には二度と戻れない。恐怖へ誘うのは、親切な顔をした隣人、奇妙な思い出を語り出す友人、おぞましい秘密を隠した恋人、身の毛もよだつ告白を始める旅の道連れ、そして、自分自身……。背筋が凍りつく怪談から、不思議と魅惑に満ちた奇譚まで。作家たちそれぞれの個性が妖しく溶け合った、戦慄のアンソロジー。
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既読のものもあったが、それでも、この並びのなかにあるとまた違った怖さを感じられた。ことさら怖がらせようとしているわけではないのに、じわりじわりと足元から恐ろしさが這い登ってきて、気づいたらがんじがらめにされている心地である。怖さのテイストが作家さんごとに違っているのも、飽きずに愉しめる(恐がれる)要因のひとつだろう。つい身体がこわばってしまう一冊である。 -
ホラーアンソロジーだ。
恩田陸の短編が読みたくて手に取った。
ある酒宴の会話だけでほぼ構成された恩田作品をはじめ、隣人の異様な行動が怖気を振るう短編、高速道路の怪談話などさまざまな味わいの短編が収められている。
普段あまりホラー小説を読まないので、ド定番のような内容のものも新鮮に感じた。 -
読み終わった後で、これホラーじゃなくて”世にも奇妙な物語”的な・・・と思ったら、表紙に「九つの奇妙な物語」って書いてあった。
『誕生日 アニヴェルセール』は掴みはよかったのに、ラストでだから何だ・・・ってなった。
『とわの家の女』が雰囲気あって好きです。 -
中には拍子抜けするような短編も。おちょくってるのかと思ってしまう。