罪と罰〈下〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (601ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102010228

感想・レビュー・書評

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  • 海外文学って
    どうしてこうみんなよく喋るんだろう笑

    まず主人公の気分の変化が激しすぎて
    ツッコミどころ多くて面白かった

    とりあえず人生の中で一度は読んだってことで
    意味のあるコメントはできないけど
    いいにしよ。

  • 面白くないとかでは決してないんだけど、難しくって。。。主人公の罪は偏った考えを持ったことだね。

  • 文体が古い上に表現が婉曲で、読みにくかった。
    ただし根底のメッセージは理解でき、これが一貫して描かれているという面白さがある。更に心理描写は緻密で読み応えがある。

    一握りの非凡な人々は、平凡な大多数の人々を「ふみぬく」ことが許される。そしてその一歩の罪悪感や不安に耐えることが求められる。それは勇気と、自分へのある種の確信によって生まれる。
    堂々たるエリーティズムにシンパシーを感じた。

  • 主人公の一つの理論を軸に物語は進む。

    「人類は凡人と日本人に大別され、選ばれた少数の非凡人は、ナポレオンのように人類の進歩のために原則を踏み越える権利を持つ。」

    物語に引き込まれる要素としては、大きく2つある。
    ①『自分は天才で法に縛られず、シラミのような人間を殺す権利がある人間』であると盲信している主人公が、殺人を犯した後に追い詰められる戦いと苦悩。非常にリアルに殺人者の心理を描写しており、読者も殺人者の擬似体験をすることができる。

    ② 犯人である主人公と予審判事ポルフィリーの知的対決と言う推理小説的な要素。ポルフィリンは間が鋭く、冷笑的に相手を散らして心理的に追い込みながら囲い込むと言うタイプで、新鮮なキャラクターだと感じた。

    他にも、恋愛小説の要素や、ドフトエフスキーならではの思想小説の要素もある。
    特に思想的なところに関しては、理解が及ばず、再読する必要があると感じた。
    だが、ラストのソーニャの見せた深い愛に心が温まった。

    ストーリーを知っていれば、最初に巻末の解説を読んでから読み始めると、より深い理解が得られると思う。
    また読み直したいと思う。

  • 読んでいるあいだ中、ずっと、
    人間、人間…!
    と感じていた。

    理性と感情にあふれ、振り回され、うちつけられ、
    翻弄されつづける、この人間というもの。

    以下、各章の簡単なメモとラストシーン。
    ・・・

    第一部
    1
    2酔っ払いのひどい家庭
    3妹の幸せな結婚の手紙
    4ベンチ酔っ払いの娘
    5駄馬が撲殺される夢
    6決行しに行く
    7決行

    第二部
    1警察署で督促
    2証拠隠滅、苛まれる
    3ラズミーヒンの介護
    4名推理
    5妹の旦那。
    6警官を煽り、現場でも煽る
    7酔っ払いの事故死、母妹がくる

    第三部
    1母妹を追い出す
    2翌朝、旦那からの手紙
    3結婚に対する母兄妹の口論
    4ソーニャ(酔っ払いの娘)登場
    5ポルフィーリイ、非凡の特権について
    6うなされ殺人呼ばわりされ帰宅し新顔が登場

    第四部
    1妹に言い寄っていたスヴィの無茶な提案
    2ピョートルと家族の言い合いと破談
    3母妹をラズミーヒンに託し去る
    4ソーニャの人生への揺さぶり
    5ポルフィーリィ聴取
    6殺人呼ばわりしてきたただの男

    第五部
    1ピョートルと同居人の人間、結婚等の会話
    2母カテリーナのひどい法事
    3ピョートル、ソーニャに盗人の濡れ衣
    4ソーニャへの罪の告白
    5母カテリーナの発狂とスヴィへの発覚

    第六部
    1スヴィ気になる。ラズミーヒンと会う
    2ポルフィーリィからの自白勧告
    3スヴィとの口論
    4スヴィとの口論2
    5ドゥーニャとスヴィのやりとり
    6スヴィの自殺
    7母と妹へのお別れ
    8ソーニャとの別れ、大地への接吻、自白

    エピローグ
    1その後の顛末、母の死、シベリアの様子
    2ありふれた罰に対する苦しみ、ソーニャへの和解、愛、別のものがたり

    ラストは、ソーニャへの愛に目覚め自分をさらけ出す。一人の人間が生まれ変わり、新しい現実を知るものがたり、それは新しい作品のテーマになり得るであろうが、ーこのものがたりはこらで終わった。
    で終わり。

  • 難解だった。
    途中色々と描写はあったが、結局どうしてラスコーリニコフは自首したのか。
    どうしてスヴィドリガイロフは自殺したのか。

    ロシア人の精神世界は複雑でわからない。

  • 奥深くて面白い。何度も読み返したい。

  • 個人的には上巻よりもこちらの方が面白くてサクサク読めた。
    一度読んだだけでは罪と罰というものの本質を理解する事が出来たかわからないが、犯行前から自首するまでのラスコーリニコフの心理描写や行動には随分と引き込まれた。

    ただ、ラスコーリニコフはかなり恵まれていたと思う。
    息子思いの母親、兄思いの妹、世話焼きで親切な友人。
    そして愛を与え、受け止めてくれる存在となったソーニャという女性。
    それ以外にも、予審判事として最大限の情けをかけてくれたポルフィーリイや、同じような罪と罰を背負いながらも結果としてソーニャやドゥーニャを救う行いを選んだスヴィドリガイロフ(名前難しすぎ笑)も忘れてはならない。
    彼らの存在がなければ確実にもっと悲惨な結末になっていたはずである。

    その結果、現代の法律や価値観と比べるとまた違うのかもしれないが、2人の人間を殺害した刑事罰としては明らかに軽い判決となり、最後には希望を見出すまでになった。
    だからといってラスコーリニコフが全く苦しまなかったわけでもないし、むしろこれでもかというくらい苦しんでいた。

    宗教的価値観の違いもあるだろうし、個々人の考えの違いともなれば無数にあるので正解はないのだろうが、罪に対する正当な罰とはなんなのかという事を改めて考えさせられる作品だった。

  • (続き、よろしければ上巻の方のレビューもご覧ください)

    母親と主人公の関係性ですが、僕は半年前くらいから一人暮らしをはじめたんですね。時々実家に帰っていたのですが、最初の頃は帰り道毎回泣いていました。恥ずかしい話ですが。。。失って知るありがたみというか、大げさにいうと全くの他人であるはずなのに自分にめちゃくちゃ優しくしてくれる母親、というものになんとも言えなくなってしまったのだと思います。それに対して自分はなんと情けないのだろう…と。

    こんなレビュー書く人はあんまりいないかと思いますが、まあお許しください(笑)。よろしければ動画もご覧ください
    https://youtu.be/uc9NRTEcAPY

  • むずい。わからない。上より楽しめなかった。

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著者プロフィール

(Fyodor Mikhaylovich Dostoevskiy)1821年モスクワ生まれ。19世紀ロシアを代表する作家。主な長篇に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『悪霊』『未成年』があり、『白痴』とともに5大小説とされる。ほかに『地下室の手記』『死の家の記録』など。

「2010年 『白痴 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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