絵のない絵本 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (109ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102055014

感想・レビュー・書評

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  • わたしはすきじゃなかっつ

  •  月が絵描きに語りかける33篇の話。一つ一つはつながりがなく、二、三ページで終わってしまうのであるが、主人公が語りかける月ということで、ヨーロッパは勿論のこと、インド、中国と場所を問わず、そして時代について幾年をも経ていて、月は自身が隠れることないときはあらゆることを観ているという設定。
     基本はキリスト教を下地としているも、教訓めいたものでなく、あまり惨たらしくもなく、まさに月夜が照らしていくように情景と物語が流れていく。
     なかなかに頭に残らないが、この物語はそれでいいのではなかろうかと思える。

  • 大人でも楽しめるアンゼルセン童話
    月が孤独な絵描きに話しかける色々な国のストーリー

    ハッと気が付かされるお話やクスクス笑ってしまう小話、
    心あたたまる子どものお話などなど

    魅力的な短編物語が詰まっています。

  • 三十三夜の物語。
    生きている喜びを感じられる一夜もあれば、儚い一夜もある。世界中のあちこちで暮らしている人々の日常の物語。
    昨晩も一昨日の晩も、アンデルセンのいた200年前の夜も、1000年前の夜も、ノアの大洪水の夜も、ずっと変わらず月は私たちをそっと見続けている。
    なんだか不思議

  • 月の光がさす間のひとときのお話たち。
    美しさとか、物悲しさとか、ミステリアスさとか、それは太陽でも星でもなくまさに月!というそんな雰囲気のお話たち。

  • 最初の3ページでひれ伏した
    なぜ絵がなくてこんなに鮮やかな世界に何度もジャンプ出来るのか意味がわからない

  • 年齢と共に好きな話も変わってくるのです。
    読み返して思いました。

  • タイトルが気になり、本屋で立ち読みをしてページをめくること数ページ。素晴らしい本に出会ってしまった!と一目惚れをして購入しました。
    絵のない絵本、そこには幻想的で少し悲しい美しい景色が広がっていてまさに絵のない絵本。名前の通りでした。お話は絵描きに月が話しかける形式で語られており、短編集。アンデルセンの豊かな感性と目の前の美しい自然を映し出せる文章力。想像するのは異国の幻想的な風景、宝石箱のような本です。中には悲しいお話もあり、人生を感じるものも多くあります。
    一度だけでなく何度も読んで昇華させたいと思える本で、もう一度読んで景色を広げたいと思っています。美しい絵は文章でも伝わってくるものだなぁ、と感動しました。

  • 夢の中のようなスポットライトは誰かの頭上で輝き、道化師はその仮面の下で才能の緩やかな頽廃を憂い、愛する人よ、と泣いている。咆哮する海から嘆きの歌が響いているのが聞こえるだろうか。清澄な泉があなたの胸の上で震えている。あなたの孤独は永遠にあなただけのもの、誰も触れることなど叶わない。美しく崇高で輝いている。彼女の唇から零れてくる「Arlecchino、」。わたしの光よ。

  • イメージがあっちこっちに飛びまわり、インスピレーションを与えてくれる。特に、ひやっとした大理石の感じや、暗くてじめじめしてざらついた監獄の壁や、ひんやりとして明るい砂漠の夜のイメージがものすごく鮮明に、絵画的に見えた。

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著者プロフィール

デンマークの作家、ハンス・クリスチャン・アンデルセン(Hans Christian Andersen、1805年~1875年)。

「2022年 『即興詩人 初出影印版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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