フラニーとズーイ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102057049

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  • 『イッツ・ア・ワイズ・チャイルド』という16年間続いたラジオ番組に出演していた、グラス家の7人兄弟姉妹。このうち下から2番目の25歳、ハンサムな俳優ズーイと、末の妹で20歳の大学生フラニーの物語。フラニーは人間のエゴに思い悩んでおり、〈黄緑色の布装の小さな本〉 を心の支えにしている。そんなフラニーを救おうと、ズーイは一計を案じる。

    とにかく言葉が多く、うるさい小説だった。ずっと絶え間なく誰かがしゃべっていて、行間がなくうっとうしかった。ズーイのセリフにも、〈僕らには『ワイズ・チャイルド』コンプレックスが取りついている。僕らにとっていつまでたっても、本当の意味では放送は終了していないんだ。僕ら兄弟はみんなそうなのさ。僕らが普通に喋るってことはない。ただまくしたてるだけだ。僕らが普通に会話することはない。僕らは講釈してしまうんだ〉とある。

    さらに村上春樹氏の訳も、読了する頃にはだいぶ慣れたものの、不自然な言い回しが多く読みづらかった。野崎孝氏による旧訳の『フラニーとゾーイー』はどうか、読んでみたいところではあるが、本書を読み終えようやく静けさが訪れてホッとしているので、しばらくいいかな。

    今の私には、この本の良さがよくわからない。

    読書力養成読書14冊目。

  • 翻訳本はイマイチ合わない

  • 読みはじめてすぐに、アイビーリーグの雰囲気がいいなと思ったけど、途中からダラダラと話が進んで飽きてしまった。
    また違う時期に読んだら、新しい魅力が発見できるのかもしれないけど。
    今の私にはちょっと理解するのが難しいみたいです。

  • サリンジャーは10代後半から20代前半に読むべきって感じがする。この本も中高生の頃に一度読んでおきたかったな。日頃、先生や親など周りの大人を含め「みんな馬鹿じゃないの?」って思っている反抗期のとがった若者におすすめ。
    ズーイの言葉はところどころグサッとくるものがあった。ママのチキンスープを無視するお前に救いの祈りを唱える資格はないんだよって。自分の事しか見えていない、エゴに取り付かれているのはおまえ自身なんだよって、フラニーに教えてあげるズーイ。自分自身にも覚えがあるからこそかけられる言葉なんだなぁ。
    ただ、最後の「太ったおばさん」のくだりが納得いかなくて…。そこでキリストに行っちゃうの?てっきり、「太ったおばさん」は家族とか、普段気が付かないけど自分を支えてくれている身近な人の象徴なのかと思った。フラニー自身は気づいてなくても、そういう人たちがちゃんと君のことを見ていてくれているよってことかと。ところがそうじゃなくて「神様が見ているよ」ってとこが、やっぱりアメリカというか、キリスト教圏なんだなって感じだった。
    なんだかやたらとタバコや葉巻を吸う家族だなと思いながら読んだが、最後の方でズーイが言う「葉巻はバラストのようなもの」っていうセリフになるほどと思った。私はタバコ吸う人の気が知れないとずっと思っていたけど、何をバラストにしているかは人それぞれだよね。

  • 難しい。。
    えらく宗教的で哲学的な話でした。

    宗教や哲学に馴染みがない僕は、
    文字は追えても、共感が出来ませんでした。

  • 再読.25年ぶりぐらいになるか.どう思って最初に読んだかが全く思い出せない.思春期に読む本だとは思うけど,どういうようにおもしろかったのだろう.この年で読むには,くどすぎる所が多い.もう1回は読まないかな.

  • 大学生くらいで読んだら印象違ったかも。

  • 『ライ麦畑につかまえて』で有名なJ.D.サリンジャーによる文学作品。
    ライ麦畑に続いてこちらも村上春樹の翻訳で読んでみた。

    宗教にはまっておかしくなってしまったフラニーと、その妹を救おうとするズーイの物語。

    フラニーの章はサラッと読めるキャッチーな内容で面白かったけど、ズーイの章は文学的で少し読みにくい。
    目が肥えてから読みなおそう。



    memo

    21
    ベニトンかサラ・ローレンスっぽい女の子は、列車に乗っているあいだずっと洗面所に閉じこもっていたみたい。中で彫刻をつくるか、絵を描くかしてたのかもしれない。

    98
    つまり教育と名の付くものは何であれ、それが「知」の獲得から始まるのではなく、禅が教えているように「非知」の獲得から始まっても、同じくらい甘美なものにーーいや、おそらくは遥かに甘美なものにーーなり得るはずだと。

    149
    その小さな本の題は『巡礼は旅を続ける』というんだ。『巡礼の道』という題もこれもまた小さな本の続編なんだが、フラニーはそいつも持ち歩いている。

    197
    言わせてもらえば、僕はとにかく何がなんでも外国に出て仕事をしたがる、いわゆる『クリエイティブな人種』が大嫌いなんだ。

  • 久しぶりに読むのに時間のかかった一冊。
    なかなか進まず…
    宗教的であまり理解できず…
    またの機会に手にとってみようと思う。

  • 読んだことのないストーリー展開で戸惑ったが、面白いかどうかはわからない。

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