- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102114087
感想・レビュー・書評
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第一部「自然な死」、第二部「意識的な死」、それぞれ五章立て。
最終章の直前、第四章の最後で、
アーモンドの花とオリーブとキャロブ(いなごまめ)の
重たい芳香に噎せ返る内、自分と世界の境界が曖昧になって、太陽やら大地やらに意識が翻弄され、
ひき裂かれ出してからが俄然面白い。
最終章突入。
主人公が緩慢に死んでいくシーンの情景描写と心理描写の
混沌具合が絶妙で、おーっと思ったら・・・
そう、この話ってば、「幸福な死」だった。
まさにここが売りだったのね。
珍しく(?)素直な観客してました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
名言がたくさん。
「お金を持つということは、
その人をお金から解放すること」
「幸福には様々な条件がある、と
思い込むことが間違い」
「大切なことは幸福への意思であり、
いつも現存している或る種の巨大な意識」
「長い間幸せでいることはできない。
一瞬、それがすべて」
「それだから死が何かの妨げになることはない」 -
単なる資料以上のものではない。
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カミュの処女作。まとまっていないが、解説にもあるとおり、資料としての価値は高い。カミュの書こうとしたテーマが、ここにはすべてつまっているような気がする。
また、ところどころに、素晴らしい表現があり、カミュが発表しなかった作品ということでけいえんするには、あまりにもったいない。 -
異邦人を読んだので、次はこれ。
メルソー= mer. soleil -
宝くじが当たったら時間を買って幸せになろうと思った。
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高校生の頃に読了。
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「ぼくらには、ぼくら自身になる時間はない。ぼくらにはただ、幸福になる時間があるだけだ。」