幸福な死 (新潮文庫)

  • 新潮社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102114087

感想・レビュー・書評

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  • 「異邦人」読んだ後だったので、特に何にもとらわれず。ただこの初期作品からずっと、ブレないものは感じる。ネタが悪いわけではないのだが、「死」の問題を扱うのは難しく、作者の空想的感性だけが光った作品。

  • 未完成の習作ゆえか筋が不明瞭で退屈。

  • 世界をのぞむ家で暮らしたい

  • ストーリーはあるけれど、要所要所でカミュが伝えたいことがそのまま書かれているように感じた。小説としての文章ではなく、カミュの意思としての文章、みたいな感じ。
    なので小説として読むのではなくて、小説の形をした資料として読むほうが良さそう。

    翻訳者を通しての文章で、さらに小説というより資料寄りなのであまりどうこう言えないけれど、文章が難解に感じる部分が結構ある。小説と資料の狭間に置かれてどっちつかず、みたいな文章。

    あと個人的に空や海、太陽や月の描写がとても多く感じた。カミュの特徴?

  • 「異邦人」の原点とも言える話ですが、あちらには出て来ないザグルーという人物の存在は、あまりに私にとって大きな存在です。

  • ぬぁぁぁーー、良く分からない汗カミュの本は異常に難しい。。いつか読み直してみよう。

  • 何もわからずに読むにはふさわしくない本。
    本当に、


    未発表作品である。
    と言うことは作者としては流通するのは不本意なはずである。
    有名になると日記も書簡も流通してしまう。
    プライバシーもへったくれもない。
    名声の代償とは高くつくものである。



    読んでなのごとしの「死」についてかかれた物語である。
    いや、「死」というよりかはそれすらも包括できる「幸福な生」とは何か、と言うことについてかかれた本である。
    そこに関しての主体となる前半のメルソーとザグルーのやりとりは言葉が直球であるためとてもわかりやすく掴みやすい。
    しかし、カミュ自体が久しぶりで読んでいて表現が執拗だな、っと少し驚いてはいたのだが、それが後半にゆくにつれて雲行きを非常に悪くなってゆく。
    いや、物が物なので様々な研究者による解釈が加われているために、あべこべな部分や抽象的で掴みづらいところも読み終わったあとに享受こそは得られるが、しかしよく考えたら……あれ?と言うような、疑問符は小説というくくりで見ればぬぐうことはできないだろう。
    その辺に関しては揚げ足をとるのはお門違いだし、勿論これ以上は踏み込まないが、なんと言うべきかのそれでもこの本が一般的な流通に流れたことに少し驚かずにはいられない。
    それだけカミュという人物は日本でも人気のある作家なのだろうな。



    「自然な死」そして「意識された死」
    はてさて、
    どちらの死の方が幸福なのだったかな。
    両者二人の対比に置いても、それを見つめているところに死という物が見えてくるのだろう。
    終焉を装飾するために果たして人は生きられるか、
    死に対して無意識になると言うことは私は一種の正しい防衛反応だとは思うが、



    もっと深まっていたら非常におもしろい作品だっただろう。
    カミュを知るテクストとしてはいいのだろうね。
    他の人の指摘もあるが、読んでいていくつかデジャブのような物を感じた。
    この物語を練り込んで「異邦人」などを作っているようだから当然なのだけれども、
    どうしてかサルトルの「嘔吐」がちらついた。
    たいして読み切れていないのだが何ともロカンタン、あくの強い男である。

  • 090114(m 090226)

  • 久々に読んだ文学作品なので、十分に鑑賞しきれずに残念。
    特に自分自身が外に開けていない状況で読んだ最初の2日間は全くの無駄だった。今日はアルコールで少しはましになったが、もう少し変わらないといけない。

    カミュの世界観、人間観はやはり何かしら感じさせるところがある。早く言語化できるようになりたい。

    1つだけ確実にいえることは、恐らくこの訳者の不自然な言葉の使い方によって理解が進まなくなっているということである。

  •  かなり読みにくい小説でした。ただしカミュの処女作にして傑作『異邦人』にみられる要素が多くみられますので、『異邦人』に至る一つのテクストとして読むのが良いかもしれません。

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