- Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102159729
感想・レビュー・書評
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著者の本は【フェルマーの最終定理】以来、読んだのは2作目。
読みやすく暗号の歴史を追っていけるので面白い。
読んだ感想としては暗号の過程って思ったより少ないなと。
歴史は長いが、発展過程というステップ数で見れば少ない。
上巻は機械暗号として発明されたエニグマまでだが、
現代のコンピュータ社会における暗号化を考えると暗号技術は今まさに発展途上ではないかと思わざるを得ない。 -
ジュリアス・シーザーの暗号から、最新の量子コンピューターまで。暗号の歴史を追うことで、現代のテクノロジーを支えている技術の仕組みも理解できる。著者のサイモン・シンは英国の科学ジャーナリスト。複雑な数学の概念を、数式をあまり用いず、巧みな比喩で説明できる能力を持っています。また、訳者の青木薫さんの訳も秀逸。理数系の知識がなくても、数学やらコンピューターの素養がなくても、すらすら読める一冊。
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歴史上の物語に触れつつ、暗号化の技術の変遷を見ることができて、暗号化技術やそれに用いられる数学などに詳しくなくても楽しめた。
下巻が非常に楽しみ。 -
【文章】
読み易い
【気付き】
★★★・・
【ハマり】
★★★★・
【共感度】
★★★・・
暗号の誕生から、エニグマ暗号の解読まで。
暗号作成者と暗号解読者の切磋琢磨?によって、暗号化技術が発展してきた。
暗号化とは、メッセージの外見を変えて、任意の受信者にしか読めないようにする事。
暗号化の手法には、大きく分けて”コード”と”サイファー”がある。
コードとは、単語やフレーズを別の単語や記号等に置換えたもの。
サイファーとは、個々の文字を別の文字や記号に置換えたもの。
今更ながら、ソフトウェアのプログラムが”ソースコード”と呼ばれる理由を理解した。
第2次世界大戦では、枢軸国は暗号技術を使った情報戦で既に負けていた。
不正な受信者が暗号を解読できていても、それを送信者に悟られないように装い、暗号の進化を防ぐ。
暗号化技術に限った事ではないが、戦争等の争いが新たな技術を生み出す原動力となっていた。
新たな暗号化技術を生み出す開発者もすごいけれど、それの解読方法を編み出す解析者には脱帽です。 -
最後のシーンが名シーンすぎる・・・
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「暗号」と聞けばちょっと前までは軍事暗号や、外交暗号などがイメージされ一般の私たちの生活とは縁遠い存在でした。ところが、インターネットでの商取引や決済などで現在は日常的に「暗号」を私たちは利用しています。文書の暗号化の歴史を古代ローマ時代からさかのぼり、「最強の暗号」と考えられている「量子暗号」まで興味深いエピソードを交えて解説しています。上巻では第2次世界大戦で最強の暗号と言われたドイツの「エニグマ」暗号が解読されるまでの物語です。暗号解読に貢献した科学者達はその功績を公表することは許されませんでした(敵に暗号が解読されていることを知られないようにするため)。解読された情報によってどれほどの人命が救われたことか。今まで隠されてきた歴史の一面を知ることができます。
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上巻は暗号の歴史から、ってことで当初暗号解読は言語学者の領域やったのが、無線通信が本格化して戦争に突入すると、一気に数学の領域に変わってもうた、いうのは知らなんだ(-_-)
そして、みんな大好きエニグマの登場。純粋なハードウェアやけど、転置と換字の繰り返しでパターンを増やす方法は、基本的な考え方が現代とほとんど変わってなくて、これまでの積み重ねの上に今があることが再確認できましたYO! -
2013/06/??-2013/??/??
星5
暗号の歴史についての本。それぞれの暗号についての解説も豊富で、またそれにまつわる逸話なども入っている。普通の読み物としても面白い本。
上巻下巻となっていて、下巻の方ではRSA暗号と量子暗号の話が主となっている。