ハンニバル・ライジング 上巻 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102167069

感想・レビュー・書評

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  • 不思議なのは表紙の写真 上下巻とも角度を変えて撮影されたミケランジェロのダヴィデ像
    読み進んでも 何を意味しているのかが解らない。ふと表紙裏に撮影者の名前を見つける。新潮社写真部の社員らしい。へ??? 表紙って 著者の許可いらないの? 
    そこでアメリカで発行された本書の表紙をインターネットで探してみる。 ハードカバーは文字だけの表紙でペーパーバックはハンニバルマスクの顔写真だった。 つまりダヴィデ像の写真は日本のみ。 ますますダヴィデ像の意味がわからない。いままで考えた事もなかったけど こういうことがあるんやねぇ 一つお勉強しました。

    っで中身 
    日本の源氏物語から始って 紫婦人 甲冑 広島原爆 そして
    『愚鈍』『あの肉屋の髪を掴み、その首を袋につめ、郵便ボックスの上に置いた…』『青白い顔はきれいにぬぐわれており、唇も閉じていたが、両の頬がえぐられていて口から血が…』何かを思い出すのは私だけか。気になってアメリカのハードカバーのリリース日を検索すると2006年12月5日。
    更に ライジングsunで 日いずる国 日本? まぁそこは行き過ぎた妄想でしょうけど、あの事件に触発されて生みだした本なのだろうか。
    同じ著者が書いた『レッド・ドラゴン』に比べれば大人しい本でした。


    興味深い一節  
    調理人の言葉 「いいですか、ハンニバルさん 魚のいちばんうまいところは頬なのです。それはたいていの動物にいえることでしてね。………」 
    このとき ハンニバル13歳。

    頬へのキスは なんの味? ご用心 ご用心

  • 博士の過去

    悲しすぎる…が、今のところ、殺してはいるものの、誰も食べていないので、どこでそういう影響を受けるのかが気になる。

  • ハンニバル・レクターさんが「ハンニバル・カンニバル」になる事情が見えてくる幼少から青年時代のお話。
    とにかく文章の表現が美しい…と思いました。原語で読めばもっと味があるのでしょう。

    ハンニバル少年が影響を受ける日本人の叔母さんである紫夫人の日本人像がリアルな日本人からすると「フジヤマ・ゲイシャ」っぽいのだけど、日本文化への憧憬とリスペクトはきちんと感じられました。
    被爆した広島の禎子さんが血縁だったり、伊達政宗さんぽい人がご先祖だったりは、同じようなことを日本の小説でも外国人キャラに対してやっているのだろうからOK牧場です。
    海外の方にとって日本女性はかく神秘的なものであるのならば、らじ家の女性陣もかくありたい、ですな。

  • 1941年、リトアニア。ナチスは乾坤一擲のバルバロッサ作戦を開始し、レクター一家も居城から狩猟ロッジへと避難する。彼らは3年半生き延びたものの、優勢に転じたソ連軍とドイツ軍の戦闘に巻き込まれて両親は死亡。残された12歳のハンニバルと妹ミーシャの哀しみも癒えぬその夜、ロッジを襲ったのは飢えた対独協力者の一味だった…。ついに明かされる、稀代の怪物の生成過程。

  • 幼い頃から孤独な戦いが始まってた。日本とも所縁があることに驚いた。武士とか刀とか大東亜戦争とか、日本の文化や精神に、作者自身、並々ならぬ興味があるんだろうなぁ。紫夫人の浮世離れした雰囲気には、「日本人ってこんな風に描かれるのか」と驚いたが愛は感じる。レクターの幼少期に触れ、また『レッド・ドラゴン』から読み直したい気持ち。

  • 「レッド・ドラゴン」、「羊たちの沈黙」、「ハンニバル」と続く“怪物”ハンニバル・レクター博士の系譜、こんどはその幼少時代を描く。“怪物”はいかにして“怪物”に成長したか? な物語。

    しかしナンだ。
    彼の少~青年期の精神形成に影響を与えた“伯母”は、なんと日本人。その名も「紫」(紫式部から取ったらしい)。
    家具調度は当然西洋視点でカリカチュアライズされた和風(鎧かぶとに日本刀とかね)、おりおりに俳句や和歌を詠み交わし、お手紙には季節の小枝を添えたりする。

    興ざめっす。
    「ハンニバル」ではフィレンツェの陰影豊かな風景が美しかったけど、あれもフィレンツェ人が読んだら興ざめなのかな?とかよけいな心配ばかりが前に立って楽しめず。

    ヤング・ハンニバル氏の性格も揺れている、というよりはブレていて、描ききられてはいないように感じる。

    残念。

  • このシリーズにまさかの日本文化が描かれていて驚き。最初は親近感がわいて読み進めるが、これはレクター博士の独特な性質を印象付けるためかなと思われる。

  • ひょんなことから手にした本作。

  • 実在したジェフリー・ダーマーという男をモデルとした小説。ナチスドイツの時代の話で、面白くないわけではないが、少し内容が浅すぎるかな。もう少し、ハンニバルの内面の話などにもつっこんだ内容であったならよかった。
    全2巻

  • ハンニバルの反省、アメリカに渡る前の話。いかにしてハンニバルという人格が形成されたか。医学部入学前までの幼少期。

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著者プロフィール

ウィリアム・トマス・ハリス三世(William Thomas Harris III)
1940年テネシー州ジャクソン生まれ、テキサス州ウェイコのベイラー大学(Baylor University)卒業。地方紙記者を経てAP通信社でレポーター兼編集者に。この期間中の知見が小説の機縁となる。
著作は現在5作。映画化もされた『ブラック・サンデー』をはじめ、「ハンニバル・レクター」シリーズの『レッド・ドラゴン』、ブラム・ストーカー賞を獲得した『羊たちの沈黙』に、『ハンニバル』、『ハンニバル・ライジング』。

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