リルケ詩集 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102175026

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  • 私は神を 太古の塔をめぐり
    もう千年もめぐっているが
    まだ知らない 私が鷹なのか 嵐なのか
    それとも大いなる歌なのかを


    天才かよ

  • 哲学と詩は双子。

  • 若い頃の作品から、晩年の作品まで幅広く収めた一冊。
    最初の部分はやや青臭く感じたが 『オルフォイスへのソネット』の辺りでは胸に押し寄せるような感覚を覚えた。
    一言で表すなら「圧巻」である。偉大な人物の魂に触れることが出来る、今も生きている名著。

    巻末のリルケの略歴を読んで、始めから凄かったわけではなく、努力と抗いの結果に
    ドイツを代表する大人物になったという点に、強く憧れた。
    読後の充足感が相当にあった一冊であった。

  • なんとなしに手に取ったものだが、
    素晴らしかったし、視界が広がる思いがする。

    特に好きだったのは、
    「形象集」などの序盤に出てきたものと、
    最後の二つ。

    神という言葉だったり、
    宗教的な表現(?)が多い気がしたが
    其れを理解していなくても
    シンボルとして解釈して読んだ。
    美しく、美しさの中に
    痛みがあるような詩。

  • 言葉の選び方が素敵です。

  • 昭和43年新潮社発行の世界詩人全集13リルケを父の書斎から抜き取ったのはもう4年も前。赤い装丁が美しく、何気なく手にしたら当時の自分が心酔するほどよかった。持ち運び用に文庫本も欲しいなあ。

  • この言葉が心を打つリズムが心地よい

  • リルケは、やはり詩人と言ってよいのでしょうね。愛の詩人、あるいは薔薇の詩人。この詩集は、最初の詩集から晩年のものまで、年代を追って編訳されています、1冊で「リルケ詩集」と銘打つにはじゅうぶんでしょう。「詩の味わい方」がよくわからなかった時期もありました。「物語の筋を追う」ことに慣れすぎていたからかもしれません。詩を、一気に読み飛ばしてはもったいないし、でも、ある程度まとまった数のもの(たとえばひとつの詩集として出されたものなど)を読まなければ感じられないことも多いし。だけど、なぜか「○○詩集」は色々と私の本棚にあるのです。理由ははっきりしています。新潮文庫にせよ岩波文庫にせよ、詩集は小体なものが多くて、そのぶん安価だったからです。お昼休みに、昼食代を削って「今日読む本」を探すのに、なるべく安い本を選んでいた頃もあったのでした。誰にでも、同じような経験があるのでは?さて、このリルケの詩、あらためて一瞥して、私は「好き」だ、と言おうと思います。詩の翻訳は、訳者に依存するものが大きいし、それだけ翻訳が難しいということは、ようやく感じられるようになりましたけれど。「翻訳の成立可能性」について、夜を徹して語り合ったこともありましたっけ。ずいぶんと雑駁な議論をしたものだ、とも思いますが、私の基本は、今でも変わりません。翻訳ものであろうとなかろうと、感じる人は何か感じる、分からん奴には分からん。むしろ、「感じる」「読み取る」側の感じ方・読み取り方に依存するもこそが大きいはずだ。よって私は、「普遍的なもの」を信じるという意味で「翻訳の成立可能性」を信じる、と。けれど、だからこそ、そこに「良い翻訳者」が介在したほうがいい。そして、受け取る者である私自身が、能う限り豊かで敏感であるほうがいい。「豊かで敏感である」ということは、つまりそれに応じて如何様にも鷹揚になれるということです。遅かったかもしれませんが、やっとこの頃、実感として得心します。

  •  すごく好きで何度も読んでいるので、もう、本自体がボロボロです。

  • 「もろもろの事物のうえに張られている
    成長する輪のなかで私は私の生を生きている
    たぶん私は最後の輪を完成することはないだろう
    でも わたしはそれを試みたいと思っている

    私は神を 太古の塔をめぐり
    もう千年もめぐっているが
    まだ知らない 私が鷹なのか 嵐なのか
    それとも大いなる歌なのかを」

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