- Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103065715
感想・レビュー・書評
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読んだ
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一人の子供が生まれることが、どれほど奇跡的なことであるかを教えてくれた。
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『医学のたまご』の主人公である曽根崎薫くんが生まれるきっかけとなったできごと。
生殖医療は大学のレポートの課題だったこともあり、すこし調べたことがあるのだけれど、とてもセンシティブな問題だとおもう。
生まれ落ちたその瞬間、いのちを喪うとわかっている我が子に、それでもこの世界の光を見せてあげたいとおもう母の気持ちを、腕がなくとも、父親がおらずとも、我が子を慈しみたいとおもう母の気持ちを考えると、「母になる」ということが女性の本能的欲求としてあるのだと痛感させられる。
父親は法律上規定すらされないにも関わらず。
いのちのはじまりという、本来なら神さまの権限にまで手をだすという人間の越権を、どう裁けばいいのだろう。
『マドンナ・ヴェルデ』とは合わせ鏡になっている。 -
曾根崎理恵、清川吾郎、真里亞、妙高、青井、屋敷
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すごく考えさせられました。重たいテーマのわりに引き込まれて一気読みでした。
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産婦人科かつ人工授精専科でもある女医の信念の物語。生殖課程を真摯に学べるのと官僚、学界と現場の現実、医学と医療の両輪から引き込れる。代理母出産は考えさせられるも、女性の胎内メカニズムは正に神々しい。冷徹な魔女と母親の2つの天使の仮面に敬服の至り。
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うちの回りの産婦人科も、減っているのに、お産する人が多いので、最初の診察で予約する状態。
産婦人科のいまの現状とかになんか納得。
理恵さん、やり方むちゃくちゃだけど、ここまでやらないとやっぱりだめなのかな。 -
「チーム・バチスタの栄光」の海堂尊の作品。「チーム・バチスタの栄光」の舞台となった”桜宮”の言葉はちょっとだけ出てきますが、基本的には違う作品。登場人物も重なりません。
「チーム・バチスタの栄光」シリーズのような、コミカルなサスペンスを期待すると、ちょっと違います。サスペンスでは有るんですが、よりシリアス。「ジーン・ワルツ」と言うタイトルですが、あんまり遺伝子が前面に出ているという印象はありませんでしたね。
どういう結末になるか、ドキドキしながら読み進むと、意外と言うか、予想通りと言うか、そう言う結末。ただ、他の作人に比べ、ちょっと捻りが足りないかなぁとは思いました。