モナドの領域

著者 :
  • 新潮社
3.31
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本棚登録 : 822
感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (213ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103145325

感想・レビュー・書評

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  • これが筒井御大よね〜〜と納得はするが、冒頭のバラバラ死体の描写で「お!ミステリか?!」と期待させられた読者としては、噴飯物のような壁本のような。御大、最近哲学志向だね???
    ミステリスキーは読んじゃダメ、絶対。笑笑

  • 久しぶりの筒井康隆。
    相変わらず難解かつ、メタだけど、読んでて楽しい!

  • 大巨匠の長編。一時はもう読めないと思ってた。

  • 2時間程度で読了。
    読みやすかった。
    ミステリーかと思って読み進めてみたら、自分と思ってる方向性ではないミステリーの世界へ連れて行かれた。

  • 筒井康隆自身が「わが最高傑作にしておそらくは最後の長編」と語る2015年発行の長編作品。最高傑作かどうかは問わずにおいても、最後の長編になるかもしれない、というくらいの気概は十分に感じさせる。

    一般人物に憑依したGODと、GODに挑む市井の人々との討議を通じた様子は、本書で明確な記述があるドストエフスキーや、神に関するトマス・アクィナスやライプニッツ等の議論を下敷きとしつつ、語られているのがフィクションとしての世界の話なのか、著者の筒井康隆の意識の話なのか、読者を混同させるという点で、”パラフィクション”にふさわしい出来栄え。かつ、著者特有のユーモアはこれだけ堅苦しい作品にあっても忘れられていない。願わくば、これが最後の長編とならんことを(直近の映像を見ると、かなり痩せているのが心配である)。

  • H30/7/11

  • 小説世界を俯瞰するメタ小説ということになるだろうか。

    著者自ら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」と宣言した作品。
    河川敷で発見された片腕はバラバラ事件の発端と思われた。だが、事件はあらゆる予想を超え、やがて人間に憑依したGODが人類と世界の秘密を語り始める…。

    小説という表現によって、著者の自然哲学が語られているという印象。地の文は結構読みやすいが、GODが語る内容の抽象度が高く難解だった。

  • 筒井康隆さんの本は初めて。SFチックな内容だが、なぜか不自然さを感じないしあり得そうな印象で不思議とサクサク読める。GODの口から出る発言は、単なるファンタジーなのか、それとも作者の主張で社会への警告なのか。他の本も読んでみたい。

  • 面白く読んだが、読後の感想は「それで?」だった。GODの存在は納得できたが、手足の件はよくわからず、世界の綻びを繕う方法論が理解不能だった。結局何のために出てきたのか?なぜあんなまだるっこしい手順を踏んだのか?
    小説世界から現実世界への呼び掛けの部分だけがちょっと興味を惹かれた。
    一言で言えば、残念ながらかなりの期待はずれではあった。

  • ★小説を超えた何かなのかメタ小説なのか★著者の思いと博覧強記を詰め込んだものなのだろうが、物語として読むにはやや厳しい。導入部は引き込まれても、途中から演説になってしまう。さらにその中身も分かるようで分からない。世界はすでに決まっている、だから? それをコントロールするのは小説の書き手? 

    2次元の存在が3次元を描けないように、被造物の言葉では創造主を描けないというのは、何となく納得して今う。パンで作る手の肉感は素晴らしい。

著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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