- Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103534051
感想・レビュー・書評
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淡々と読めるが、他作品と感じが同じ気がした。
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フィリップ・K・ディックの自己喪失ないし自己存在へのそもそもの疑念というテーマに近いかも。ツインピークス的構造も相まって、村上春樹はSF作家だとレッテルを張ったほうが親近感が増す。しかしてフロムやスピノザのような明確で本質的なな自由への希求が根底にあることで希望や救済が結果的にもたらされる。
自分の中で最高作となった。 -
一人の女性をここまで深く信じ、愛し、いつまでも待てるものなのだろうか。読んでいて息苦しくなるような緊張感と哀しみがあった。まだどのように言葉にしてよいか、よくわからない。もう一度読み直してみたい。
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再読。読みながらアレを書こうコレを書こうと考えていたのだけれど、いざ読み終わってみるとどっと疲れが出て輪郭がぼんやりとする。それは何も自分の知的体力の無さだけに原因があるんではない。読んだ方は分かると思うが、この作品の中では夢が現実であり、現実が夢であるというようなことがたびたび起こる。そしてその境目だけを取り出して見定めようとすると途端に境界線が滲んでぼんやりとする。結局のところこの小説で語られているのは、長い時間をかけて物語られることによってしか伝えられないものがあるってことなのかもしれない。「大事なのは結果じゃなくて過程だよ」と。そういう風に自分でまとめておきながらも、なんだかそんな考えに居心地の悪さを感じてもいるのだけれど。
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エンディングがいまいちだったという気がする。ここまで読者の気を引かせておきながら、白黒のはっきりとした決着がつかない結末に少し残念な印象をもった。
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ノルウェーの森、海辺のカフカ、1Q84、色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年、騎士団長殺しと村上作品を読んで発表された順番としてはねじまき鳥クロニクルはノルウェーの森の次ですが、何故か今読み終えたところです。村上作品の基礎がこの作品で構築され、その後発表された作品にずっと引き継がれているような気がしました。ミステリーに分類して良いのかわかりませんが、別な世界へ読者を導いてくれます。
妻のクミコが失踪したところから物語は展開しますが、井戸やクミコの兄等理解不能な事が物語の中心になり進行します。クミコの事も良く分からないままに物語は終わってしまいました。 -
再読。
最後こんなだったっけ。
それにしても読み進めたいと思わされる吸引力がものすごい。