村上さんのところ

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534310

感想・レビュー・書評

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  • 凡庸な紋切り型の比喩になるが、武術の達人のように見える。隙がない……あるいは隙だらけなのだけれど、リラックスしているようで実は高度に思考を駆使して読者からのメールに答えんとしている、その技芸が伝わってくる。村上春樹という人はヌエのようだ。海外に住み日本を遠巻きに眺めている俯瞰した(超俗とした、と言ってもいいかもしれない)佇まいはそのままに読者たち(「村上主義者」たち?)のところにまで降りてきて彼らに優しく語りかける。そうした、無私の精神で読者と接しているところが受けるのだろう。私も春樹の言葉に癒しを感じた

  • 小心者ムラカミセンセがいろ〜んな人からいろ〜んな質問をもらって、それに返答していく。
    時に大胆に、時に冷淡に、時に淡々と、時に親身になって。
    面白いと思う。
    ワタシだったらこう言うと言うのもあったり、答えようがないよなぁと思うものにもしっかり答えていることに感心したり。

    実際取り組んでいた時は大変だったことでしょう。
    でもまたやってほしいなぁ。

  • 気楽に読めて、楽しい。村上文学は学生の時にかじった程度で、、読んでみたいが中々手が出ない、、しかし、村上春樹さんに興味のある方にオススメ!村上春樹さんが色々な方の質問に答えてる作品、、音楽や文学など村上春樹の考えかたが垣間見れて楽しい♬

  • 半年かけてゆっくりゆっくり堪能〜。
    村上春樹の本は1冊しか読んだことないけど、この本読んだら、他の本も読みたくなるし、ラジオから聴こえてくる春樹氏のその、感じがよくわかる言葉選び 文章で、好感がもてたし、質問もユニークなものから深刻なものも、春樹氏の答えが秀逸だった。

  • コンプリート版の電子書籍も持っているが、パラパラっと気軽に読める紙の本で再読。5年ぶりに読むが、学び深くハッとさせられる内容が多い。いつ読んでも新しいし、いつ読んでも新鮮だ。

    Q. きついことへの対処法は?
    A. No pain, No gain。大事なものが欲しければ、大事なものを差し出す必要がある。痛みをくぐり抜け、きつさにじっと耐える。心の年輪を作ること。(素敵な表現)

    Q. 結婚したいのですがいい人に出逢えず、変な人ばかりに出会います。どうしたらいいですか?
    A. 自分の住んでいる世界の周辺を自然に拡張していけば良い。自分の生活をより豊かにし、それと同時に新しい人と知り合う機会を増やす。新しい空気を取り入れていくと言うこと。例えば読書クラブとか、スポーツサークルとか。

    Q. 結婚の決め手は?
    A. その人と一緒にいたら、絶対に退屈しないだろうな、と思えること。

    Q. 愛とは?
    A. この人のためなら何をしててもいいと思えること。

    メモメモ。

  • 3日くらいで全部読んだ!!
    達成感!

    読んでて英語学習と小説の読み方と生き方と恋愛について、ヒントをたくさんもらった、多分。

    覚えてるのは
    ・人生の大事なことは大体猫から学べる
    ・自分とは何?って枠組みについて考えるのではなくて
    コンテンツ、中身に何を入れるかを必死に考えるべき。
    ・悲しみや辛さを消すのではなく抱えて生きていい。
    ・lemon treeが好き。
    ・きのこが大好き。
    ・ドーナツの穴の部分が好き。
     

  • 村上春樹さんの謙虚で温厚なな人柄と「村上主義者」の質の高さがとってもよくわかる本。
    老若男女、国籍問わず、幅広い方から質問が寄せられていて村上春樹さんの偉大さを改めて実感。

    皆さんからの質問内容とそれに対する村上春樹さんの回答もシンプルに面白いのですが、
    何より質問の質の高さに一種のカルチャーショックを覚えました。
    この世の中は私が知るより、ずっと「まともな人」が多い。

    テレビに出ている人。
    仕事関係の人。
    今までの学生生活で出会った人。
    街を歩く名も知らぬ人。
    私のこれまで目にしてきた世界って本当にごく一部なんだと。

    グローバルに生きることに興味を持ってこなかったのですが、そんな自分が何だか恥ずかしく、ちっぽけに思えました。

    まあだからといってグローバルな人材を目指そうとまではならなかったのですが、向上心を持ち、人に優しく自分に厳しい人間でいたいなあ。

    村上春樹さんと、その読者への愛が増しました。
    私もその素敵な読者の1人でありたいな。

  • 定期的に読み返したい面白い内容だった。
    人柄について知りたい読者には打ってつけな一冊。

  • はぐらかすような回答だったり
    寄り添うような回答だったり
    ふざけてるような回答だったり
    冷たいような回答だったり

    1人の人がここまで回答出来るのは
    すごいなぁと
    そして面白くクセになりそうな所が
    さらにすごい

    ブックオフ一宮尾西店にて購入

  • こういうのも良いけど、やっぱ深ーいところを伝えるのは小説なんだなぁとこれを読んで思った。これはこれで面白いんだけど。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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