騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103534334

感想・レビュー・書評

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  • 怒涛の思わせぶりなエピソードや意味ありげなアイテムや、結局なにも解決しないエンディングを期待して読む。
    いつになく説明過多な気もするラストだったのでこの流れでの第三部はないかもしれないしあるかもしれない。あったとしたら読まないという選択はあらない。
    ペンギンのお守りが欲しい。

  • ねじまき鳥とか思い出す展開。なかなか面白かった。

  • 直喩や隠喩の数々、性愛・肉欲、変わった名字、知らない音楽、怪しい実在……。おそらくちゃんと読んだ村上作品としては『1Q84』に続いて2作目である。タイトルに惹かれて手に取ったが予備知識なしに読んだので、想像していたような中世やヨーロッパ世界の雰囲気は感じず、かといって現代社会の喧騒からも離れた、意識の隙間を刺してくるような印象を持った。正直、村上作品は好きになりきれないのだが、面白くないかと問われたら間違いなく面白い。とくに今回は絵画を題材にしていたので心惹かれた。
    小説だが、絵師の話。挿絵も一切なく、この世に実在もしない絵画について、あらゆる角度から文字で描かれる。まさに「実写化殺し」の作品(うまいこと言ったつもり)。一度その手の話を考えたことがあるが、生成AIで挿絵を入れれば耳目を集めやすそうだと考えていた自分を恥じる。
    結局、どんな絵なのかは読者が想像するしかない。無限の可能性。ならばいっそのこと、本書を読んだ体験が、どこかに自分を導いてくれると信じたほうがいい。騎士団長が実在したのを信じたように。

  • 1Q84もそうだったけど、中程でダレてしまい読んだけど記憶に残らない部分がある。それは騎士団長を殺すところ

  • 元妻と復縁するまでの話

    村上春樹初めてだったけど鼻につくレベルの気取った文書も慣れたら楽しめた。主人公が一応芸術家だったから受け入れられたのかも知れない。主人公と免色以外の一般人すら気取ったこと言ってくるのは最後まで慣れなかった。
    メタファー回廊?の中の話はただただつまらなかった。あとは面白かった。

  • 村上春樹さんの騎士団長殺しは
    第1部「顕れるイデア編」
    第2部「遷ろうメタファー編」
    の2冊構成の超長編作です

    主人公は肖像画家の「私」
    物語は、私の一人称で語られます
    えっ、誰?名前は?

    私は妻に離婚宣告され傷心旅行に旅立ち
    その末に友人の山荘で暮らすようになります
    友人の父で著名な日本画家のアトリエだった山荘で
    そこで友人の父の書いた絵と出会い数奇な運命をたどります
    で、お話は何が目的でどこに到達しようとしてるの。。。
    。。。
    あ~コレだいぶ言っちゃってるようだけど
    な~んも言ってないとも言える
    何なのかなぁこのお話

    ハルキストの方には申し訳ないのですが
    私は面白くなく最後までたどり着くのに相当息切れし
    なんとか負けず嫌いでGoalを迎えましたが
    特に感想はなく参った作品でした

    こんな酷評も珍しいのですが正直な感想です
    一方ですごい売り上げで面白かったって声もあり賛否両論の本です

    間違いなく言えることは、この本も読んだ後は
    村上春樹節の面倒な勿体つけた言い回しや思考になっちゃう ってこと~

  • 不思議な作品。読んでいて落ち着く作品。読み進めるにしたがって、どんどん訳のわからない世界に連れてこられたような気分になった。

  • 村上春樹版『グレート・ギャツビー』。
    村上春樹的要素が随所に出てきて、近作では感じられなかった初期作品的なユーモアがある。そういう意味ではほかの近作よりも面白い。

    もちろん、「向こう側」へ行ってセックスをする。
    (村上春樹の小説にセックスは付きものだが、今回はその割り合いが多かったんじゃないだろうか。
    個人的な体感としては、ストーリーの半分くらいはセックスをしていたように思う。)

    音楽家(主にジャズとクラシック)の名前がたくさん出てくる。

    主人公の画家が語る作品製作論は、そのまま村上春樹の小説執筆論なのだろう。

  • 圧倒的没入感。この世界に自分がいたかのように思えます。

  • 第1部では次の展開が全く予想できず、好奇心や恐怖心でページをめくる度にゾクゾクさせられた。
    第2部は、それぞれの謎が解かれていく中で、登場人物それぞれに情が湧いてきた。最初は薄気味悪かった存在が愛しく哀しく思えた。

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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