海峡の光

  • 323人登録
  • 3.26評価
    • (14)
    • (27)
    • (126)
    • (6)
    • (2)
  • 43レビュー
著者 : 辻仁成
  • 新潮社 (1997年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103977032

海峡の光の感想・レビュー・書評

  • 正直、これほどまでに美しい文章が書ける方とは思っていませんでした。最後まで読み手の想像力を掻き立てる素晴らしい作品。

  • 読書会で勧められて読みました。
    読んで良かったです。

    人の中に潜むものを一生懸命に表現している真摯な姿勢が好感を持てました。
    花井の心は壊れているのか…と、読後からしばらく経っても考えてしまいます。

  • 看守として勤める刑務所に、小学校の同級生が受刑者として入ってきたら。しかもそいつが、学校でのいじめの首謀者だったら。

    私ならどんなことして復讐してやろうかと年中考えますが、この主人公はまだまだ優しい。それもこれも受刑者の花井が、周りには優等生に見せて、自分の手を汚すことなく裏から人を操るいやらしいタイプの人間だから、警戒しているというのもあるんでしょう。

    結局花井が何故人を刺してしまったのか、どうして刑務所から出たくないのかははっきりとは書かれていません。

    そこが想像を誘うようで空恐ろしいですね。

  • 刑務所の看守をしている主人公の元に、小学生時代に主人公をいじめていた花井が殺人を犯し、刑を受けてやってくる。

    数時間で読めるほどの薄い本ではあるが、芥川賞作品ということが納得できるとても重みのある作品だった。

    主人公が虐められていた時の話や、花井と主人公の闇の部分が強く出ていたために、読み終わったときに胸の中に重く引きずるものがった。

  • 芥川賞受賞作。文章が硬く重く、正に重厚で濃厚。ちょっと気負いすぎてる感が否めないが純文学賞を狙って獲りにきたのが伺える。

  • (2000.08.02読了)(2000.07.26購入)
    (「MARC」データベースより)amazon
    少年刑務所で看守として働く「私」の前に現れた一人の受刑者。彼は子供のころ「私」を標的にして執拗に繰り返されたいじめの煽動者だった。人間の悪の根源に迫り、「ここに文学がある」と絶賛された97年上半期芥川賞受賞作。

    ☆関連図書(既読)
    「ピアニシモ」辻仁成著、集英社文庫、1992.05.25
    「そこに僕はいた」辻仁成著、新潮文庫、1995.06.01
    「母なる凪と父なる時化」辻仁成著、新潮文庫、1997.03.30
    「冷静と情熱のあいだ Blu」辻仁成著、角川書店、1999.09.30

  • 細かく書くなぁというのが率直な意見。主人公が見る情景から心境を示唆するなど国語の教科書に使われそう。
    内容としては主人公の葛藤が本当に細かく良く書かれており、それがゆえに息がくるしくなった。難しくもあり、濃い一冊。
    辻さんは函館が好きなんですね、きっと

  • 今まで読んだ辻さんの作品とは異なっていて、
    なんかこういう内容も流石だなと思いました。

    函館の刑務所での話で、そこで働く主人公。
    受刑者が昔、自分をいじめていた嫌な奴。
    立場が逆転したけども、それでも優越感に浸る事は出来ない。
    彼が何を考えているのかさっぱりわからないから。

    本当に彼(受刑者)は、どうしたいというのだろうか。。。

  • 第116回芥川賞受賞作。

    主人公斎藤の働く函館の刑務所に、
    小学校時代彼を苛めた花井が入所してくる。
    小学校時代とかわらぬ花井の模範的な態度の中に
    潜む悪魔にいまだとらわれ続ける男を描いた作品。
    全体的に暗い。
    灯りのない冬の函館の堤防を彷彿とさせるような話。

    主人公がいつ復讐を完了してくれるのか
    ドキドキ見守ったがそんな気配もなく…
    どちらに優越感を与えられる結果になったが微妙な終わり方。

    しかし根が善良な斎藤が卑劣で奇怪な花井に
    立場として優越を感じながらも
    精神的に勝つことはできない淀みが
    この小説を一層暗くしていることは間違いない。

    花井を想像するとぞっとする。
    『わからないか。俺はここにいたいのだ』
    仮出獄が決まる度、刑を伸ばそうと奇怪な行動にでる。
    正直気持ちが悪くなるような登場人物だった。

    小学校の思い出が人の根本を支配しているようなそんな気持ちが自分にもあったのでのめり込めた作品。
    わからない人にはつまらないかもしれません。

  • 読んだのは、だいぶ前だから、詳細は覚えていないが、全体的に暗くて、でも考えさせられたような記憶だ。

  • 芥川賞作品
    青函連絡船の客室係を辞め函館の刑務所の看守になった男の前に、小学生時代にいじめられていた同級生が受刑者として入所してくる。
    昔のトラウマを抱え、それぞれの思惑が交錯する。

    暗い!重い!
    感想、あまりなし!!

    初めて辻仁成の本を読んだ。
    エコーズのときに、袖を切ったジージャンで歌う姿が何よりかっこ悪かった。
    その印象があり、作家となっても、もうひとつ本に手が伸びなかった。

    もう1冊くらいよんでみるかな?

  • 函館などを舞台とした作品です。

  • かつて同級生だった囚人と看守の話。芥川賞とってるし、感情や函館の様子が描写されてて、読みごたえはあると思います。

  • 図書室に何やらたくさん蔵書が並べられていたので何となく借りてみたのですが。借りた後、母に色々聞いてああ、あの人か、と思いました。とりあえず作品を読むのは初めてでした。

    なんと言うのか。最後まで読んだんですけれどもね。
    何だか良くわからなかった、と言うのが正直な感想です。青函連絡船に思い入れのある人だと違うのかなあ?

    主人公は過去の花井君にとらわれるあまり、今、目の前に実在する花井君のことをきちんと認識して無かったのではないか?そんなことを思いました。

  • 人間の植え付けられたイメージは勝手に膨らむもので、かつての同級生を前にした焦燥感がひしひしと伝わってくる様で良い。相手も汚れているが、自分も既に汚れた後である。まるで互いに罵り合っている様だ。閉鎖された空間で、権力と服従との関係が激しく移り変わるのだけれど、本質的に同一の場所で足掻いているには違いないのである。

    文章が鼻につくが、まあ読ませる作品。

  • 小学生時代にいじめられた同級生が自分の勤める刑務所に入所した。

  • 使うことばたちが私には合わなかったかな。

  • 相対的な比較。安心。
    相対的な比較。不安。
    相対的な比較。嫉妬。
    この螺旋から抜け出そう。

  • 芥川賞受賞作。自然…この作品では海、ですが、自然の荒々しさ、わたしたちに時に牙をむく様子、敵わない存在、崇高なまでのその神々しさ…といったように海の描写が作品にすごく影響を及ぼしているように思えた。全体的に堅い表現だったけれど、その中で登場人物が生々しく描かれていて、逆にリアルだった。

  • どちらかといえば、暗い。
    管理する側とされる側、幼馴染の男と男の人間模様。
    こういうのって今では腐女子向けの漫画の題材になりそうです。

  • 第116回 芥川賞 初版

  • 想像以上。
    芥川賞受賞だけあって、純文学。

  • 個人的には、偽善者って言葉が胸に刺さった。
    人間関係に真っ直ぐなものは、そうないんだろうな。

  • 内容はあんまり覚えてないけど、
    潮の香りが本当にしてくる本。

全43件中 1 - 25件を表示

海峡の光を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

海峡の光を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

ツイートする