新三河物語 中巻

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  • 新潮社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104004232

感想・レビュー・書評

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  • いよいよ大久保党忠員の八男・平助・彦左衛門・忠教が武勲を挙げる~家康が今川の息の掛かっている東三河を平定し、信玄に攻められて浜松に籠もり、信玄亡き後も勝頼率いる甲斐勢に攻められるが、大久保党・忠佐・忠世の働きで長篠において勝頼を退けた。遠州を獲った徳川は、織田とともに甲州を攻め、勝頼を自害に追い込んだ。日の本の二分の一を抑えた信長が明智に討たれ、伊賀越えで浜松に帰った家康が出陣しようとした矢先、秀吉が単独で敵を討った。織田勢が去った信州での北条との攻防が始まる~長篠の戦いは、信長の鉄砲一斉射撃で勝利したって風評だったが、大久保党の活躍だったのかぁ。次で完結

  • 舞台は三河を超えて広がり、織田信長や武田勝頼といった有名所も登場して物語を盛り上げる。
    主人公・平助(大久保彦左衛門)のキャラクターがとても良いのだけれど、中巻でもまだ若年で、活躍が少ないのが少し寂しい。

  • 家康と武田の戦いで緊迫している巻でした。
    信玄亡き後の武田が悲惨です。

    大久保一門では忠世が城持ちになり、平助が初陣を踏みます。
    まだ信長や武田を警戒しなければならないとは言え、今川義元存命中に
    虐げられてきた三河武士が息を吹き返して家康に仕える様を見ていると、
    何だか胸が熱くなりました。

    二俣(ふたまた)城を守っていた依田右衛門佐信蕃(のぶしげ)が
    爽やかな武士の見本のような人で、読んでいて気持ち良かったです。

  • 信長に激賞された長篠での忠世、忠佐。
    岡部長教(元信)を平助の配下が討ち取るなど、平助の初陣からの活躍。
    風は山河よりとこれの影響でおそらく今は織田の臣より徳川の臣の方が多く言えそうだ。
    それにしても家康は家臣に恵まれている。

    中国の故事などが多く出てくるけど氏の中国作品とはどこか違う雰囲気がありますね。
    やはり日本的価値観の存在が大きいのだろうか?

    いろいろ考える事の多かった一冊

著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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