- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104471027
感想・レビュー・書評
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いい本ですな
文章力、構成力も非凡です
が、ひねくれ者の小生には、やや不満
4.0詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
静かな一日の終わりにぴったりな本です。
堀江氏の文章力はすごいなあ。
この小説の全体のように、大きな出来事がなくても、自分を見つめて、他者とも関わりながら、前向きに、そんな風に一生を過ごしたいものです。 -
「雪沼」という、小さな町を舞台にした短編集。
衝撃的なお話なんかはないのだけれど、
読むと心がほわっとなるような、そんなお話がたくさん。
それぞれのお話の中で、登場人物たちが少しずつ関わりを持っているのもおもしろい。
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入試に向けて過去問をやっていた時に、
「送り火」の一部が小説の問題として出題されていました。
不思議な雰囲気のお話だなぁと思いつつ、
肝心の問題そっちのけでのめり込んで読んでしまいました。
受験も終わったので、気になっていた全貌を知るために図書館へ!
「送り火」についてですが、
問題文だった時には読めなかった、前半のランプのくだりと、
後半の念のあたりが読めてとても満足でした!
途中の部分を読むのは2度目になりましたが、
抱負のところはやっぱりじーんときました。
登場人物にはすべて「~さん」と敬称がつけられています。
このような書き方の小説はあまり読んだ事がなく、
普段読む、登場人物が呼び捨てになっている小説とは
違ったぬくもりが感じられて、とてもいい読み心地でした。
他に、「イラクサの庭」も心に残りました。
先生と店名、遺言… 読み終わった後、切なさと納得が残りました -
雪沼という山間のまちと、その周辺で生活する人々を書いた短編集。冬の静かな日に暖炉にあたりながら、温めたブランデーをかたむけながら読めたら素敵だなあという印象。というのもあって、全体的に好きではなかった。なんだかさみしくなった。「送り火」だけは好き。他の短編はどれも、もう少し後に読みたかったなあと思う。登場人物の年齢層がみんな高いからかもしれない。
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山あいの町を舞台に時代に流されない、というか時代に乗り遅れたような人々のそれぞれの現在と昔の生き様がさらりと描かれています。すごい事件は起きないけれど、人生のちょっとした出来事や出会いについて考えさせられました。連作短編集ゆえに別の短編の登場人物が他の短編にちらりと出てきたりするのが少し楽しいです。
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堀江敏幸の入門としてもよい、優れた短編集。
最近はセンター試験なんかでも出題されるんだとか。
いままさにバリバリ書いている人の小説がセンター試験とかに出てくるとなんとなく嬉しいのは私だけだろうか。 -
前にダ・ヴィンチでプラチナ本of the yearに選ばれていたので期待して読んだが・・・。
うーん、地味。
もう少し年をとったらこの良さがわかるような気もする。 -
古くからの知り合いの話を聞いているような
親しみとあたたかさを感じる短編集。
それぞれの暮らし、それぞれの人生。
淡くて心地いい、だから印象も、少し薄い。
どちらかといえば、長編で読みたい文章かもしれない。
じんわり。 -
堀江さんいいですねえっ第1話のスタンス・ドットから良かったっ次も是非読みたいっ
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古びた小さなボウリング場の最後の営業日。
やってきた客はトイレを借りに来た若いカップルだけだった。
最後の日だからと2人に1ゲームプレゼントし、
それを眺めながら彼はハイオクさんのピンの音を思い出す。
「スタンス・ドット」他7編
装丁:新潮社装丁室 装画:清宮質文
タイトルにあるように同じ地域の人々を描いた短編集。
古いものを大切にして暮らす静かな生活が浮かぶ。
「送り火」の40個ものランプが燈ったところとか
「レンガを積む」のレコードのジャケットを盗み見するところとか
ものすごくいいなぁと思う。