- Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104555062
感想・レビュー・書評
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警察小説 長編の下巻。親子三代にわたる警官。清二の謎の死と男娼殺人2件の真相を追う。予想通り清二の同期がカギを握っていた。クライマックスはどんでん返しもなく、淡々としていた ミステリーというよりは、警察の視点を通した戦後の時代を描写した作品。
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ははーん。犯人そこか。
というか、それをそっちに利用するのか。
また時間あるときにDVD借りて観よ。 -
そして、下巻。
孫の代まで順番に話が進んでいきます。
やっぱり、民雄の世代の話が一番おもしろいなあ。
犯人はやっぱり、という感じであまりどんでん返しはありませんが、それでも読後感は苦くてでも読んでよかったかな、と。
これはオススメです。 -
組織に振り回される。小さい石ころで大きく転ぶ。立て直そうとしても中々立て直せない。それでも頑張る。よく分かるんやけど、ラストへの持って行き方が二代目、三代目あまり気持ちよくないなぁ。こういうのがリアルなのかな。
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昭和のはじめから高度成長期を経て
成熟した昭和が終わって平成の時代。
父と子の物語と思って読み始めたのですが、
なんと孫まで3代に渡る長いときの流れが
時代を映しながら描かれていました。
平成の時代、加賀美のやり方には、ちょっと内容は違うけど
むか~し観た北野武の映画【その男、凶暴につき】を
思い出したりして。
白か黒か、なんてはっきり分けられるものではないけれど
警察官の正義をどう考えるか、著者の意見に共感しつつ
読後感は悪くありませんでした。 -
3代の警察官を描くことで戦後の日本史を辿るという試みはなかなか面白い。 それぞれのエピソードは面白いのだが
ある事件の謎を3代にわたって解こうとするという メインプロットとの乖離が問題だ。 つまり大河小説としては成功しているとは思うが、 ミステリ趣向とのミックスは今イチ。 良書だとは思うが、これが「このミス」1位ってのはどうなのかな? -
親子3代に亘る物語の後半。
民雄編と和也編が収録されている。
祖父・父の後を追って、警官になった和也。
内偵業務を通じる中で、祖父と父の死の真相にたどり着く。
人間と警官との境界線を巡る安城一族の物語が終わった。
全編暗いトーンながら、読み応えがある正統派警察小説だった。
読者誰しもが一番期待している死の真相。
もちろん、最終的にはたどり着くが、
その前段がやや冗長としている点が残念。
ハードで800Pにも及ぶ大作だが、もっとスリム化できると思う。
しかし、最後に描かれる和也の成長した姿は、
まるで親のように和也の成長をみてきた読者にとっては、
うれしくもあり、悲しくもあり・・・