なぜ君は絶望と闘えたのか

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104605026

感想・レビュー・書評

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  • 闘い続ける本村さんの姿もさることながら、本村さんを支える周囲の人たちの存在が忘れられない。

  • 請求記号:326.2/カ
    資料番号:011054046
    「“生きる”ということ」を問う三冊②
    彼は難病と闘い死とも向き合ってきました。事件で最愛の家族を失い、絶望と怒りの海の中で彷徨っていた彼が、ついに司法の世界を突き動かしたのです。

  • 本村さんの発言をきくたびに 説得力、重みある言葉、その裏には どんなに大変な思いがあることか・・と感じていました。
    読み終えてみて こんなに辛い状況でも周囲に支えられながら 戦かっていく本村さんの姿に感銘をうけました。

  • 未成年がどんな極悪な犯罪を犯しても極刑にはならない。

    ずっと日本の法律はおかしいと思っていた。
    サカキバラ事件の少年はすでに少年院から出ているが、その後の情報は遺族には伝わらない。

    もっと昔のコンクリート事件の犯人達はのうのうと生きている。

    日本の法律は更生(加害者)の事しか考えていないが、犯罪を自覚があって犯した人間に更生等する必要があるのか?

    弁護士である以上、依頼があったら弁護はするのだろうが、

    「ドラえもん」はないだろ。
    やっと日本の裁判が変わるかもと思った1冊。

    そして、本村さんのこれからにエールを送りたい。

  • 1999年に発生した「山口県光市母子殺害事件」の記録と、その被害者
    遺族である本村洋氏の3300日の闘いの記録。

    同じ一児の父として、思わず電車の中で号泣。その絶望と、それに
    立ち向かい打ち勝った本村氏と、それを支えた多くの人々に号泣。

    日本の司法は多くの矛盾点や問題点を抱えている。ただ一番の問題
    は、その問題そのものではなく、それを変えることが出来ない(また
    は極めて難しい)点にあると思える。

    そしてその問題点を、被害者遺族という立場から淡々と是正してい
    とするその姿には、尊敬の念を抱かずにはいられない。今まで蔑ろ
    にされてきた被害者の立場をもっと考えた司法への道しるべを作っ
    た業績は大きいと思う。

    ただ、その一方で、被害者遺族の有無が判決に少なからず影響を与
    えることは否めないまでも、あまりに大きすぎるのも考慮すべき今
    後の問題点ではないかなと思ったりした。

    まぁ、死をもって償うべき罪はありますね。

  • ニュースでは知ってる事件だけれど
    本村さんの苦悩について、初めて真剣に考えました
    これからも、彼は闘うのだろうか
    彼にはもう幸せになってほしいと願います

  • 図書館所蔵【326.23KA】

  • 2010.2.28読了。

  • この本で書かれているのは、
    “目的思考で動くということとは、
    使命感を持って動くということである”
    という強烈なメッセージです。

    私自信、
    それまで本村氏という若者を記者会見でみるたびに
    「こんな状況にありながら、視線をそらさず、
    自分の気持ちを整理して話しができるとは、
    なんて強く賢い人なんだろう」
    と尊敬の目で見ていましたが、
    この本で書かれていた本村氏の姿は
    私が思い描いていたとおり、
    いやそれ以上の人物でした。

    自分の妻と愛娘を殺害した少年への
    死刑判決こそが社会正義であり、
    その判決を勝ち取ることが、
    自分ができる唯一の供養であるという
    考えをただの一度もぶらすことなく、
    彼はひたすら闘い続けます。

    事件から10年、判決を勝ち取るまで、
    紆余曲折があるのですが、
    「これが精一杯だ」
    とか、
    「やるだけやった」「このへんで手を打とう」
    などといった妥協は一切ありません。

    死刑判決を勝ち取らなければ、なんの意味もない。
    なんの価値もない。

    彼から発せられるベクトルは、
    目的に向かって、ただひたすらまっすぐであり、
    小細工もなにもありません。

    ここで綴られている事実があまりに重いものであるため、
    彼のこの闘いのプロセスを
    私たちの仕事に置き換えて例えようとは思いません。

    しかし、
    我々がしばしば使う「目的思考」という言葉には
    これほど尊い意味があり、
    その実践には
    こんなにも強い信念と使命感が必要であるということは
    覚えておきたいと思います。

    久々に、自分のこれからの生き方に影響を与えてくれた一冊です。
    オススメです。

  • 被害者の保護、死刑の意味、そして木村さんの測り知れない苦悩。

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著者プロフィール

作家、ジャーナリスト。1958年、高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社入社。『週刊新潮』編集部記者、デスク、次長、副部長を経て2008年独立。『この命、義に捧ぐ─台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19回山本七平賞受賞。主な著書に『死の淵を見た男─吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『日本、遥かなり─エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか─本村洋の3300日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『疫病2020』『新聞という病』(ともに産経新聞出版)、『新・階級闘争論』(ワック)など。

「2022年 『“安倍後”を襲う日本という病 マスコミと警察の劣化、極まれり!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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