グッモーエビアン!

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 114
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104725021

感想・レビュー・書評

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  • 中学生のはつきと、素直じゃなくてめんどくさい母と、母に結婚してもらえない30歳のヤグ。

    はつきの物心つくころには母とヤグの3人家族だったけれど
    はつきとヤグには血の繋がりはなくて
    でも実の父親以上に彼のことを大切な家族だと思っていること。

    オーストラリアから帰国してきたヤグが、いつか母とはつきと3人で移住したいと言い出したこと。
    それを実現するために、フリマやバイトや内職で、少しでもお金を貯めようとする日々。

    ついにヤグの願いだった母との籍を入れることになり、
    戸籍上も家族となった3人。

    はつきの家族は面白ければオッケーで、とってもおバカ(主にヤグが)だけどとっても温かい。
    彼らは本音は言わないけれど、心では互いを尊重していて、この先も幸せに生きるんだろうなあと思う。

  • ヤグとあきちゃんのばかったれ具合にやられてしまった。パンクスということでうっかり気を許してしまった。はつきが大人びてしまうのも頷ける。あれだけ滅茶苦茶だと笑ってしまう。ちょっと見習いたいところだ。オイラも相当にバカだと自覚しているけど、嫁を笑わせるどころか口もきいてくれないもんな。
    ばかったれなヤグはあきちゃんが大好き、現役パンクスのあきちゃんはロックなヤグが好き。そこで育つはつきがどんな女性になっていくのか楽しみだ。間違いなくイカした女性になるな。

  • 映画を見てから読みました。名古屋弁でしたが、私は名古屋出身なのでよかったです。あと、映画と違ってけんかがなくてよかった♪

  • ちょっとあり得そうに無いけど、あったらいいな、こういう家族。
    って思えるお話。自分の言いたいことちょっと気兼ねしながらも、ちゃんと言えて、それぞれそれなりに自由なことしながらも仲良しっていいよね。今、中学生だったら、憧れの家族かも。
    一気読みしました。
    そして、名古屋弁がその柔らかさを増幅してる感じ。
    知らない土地だけど、目に浮かぶし。
    映画は観てないですが、?大泉洋は違和感ないかも。

  • 読みやすかった!の一言!今年の秋に映画化もされるそう。
    時々ヤグの言動にほろっと来そうになった‥‥ それにしても、はっちゃん、よくそんな環境下の中で真っ当に育ったよ。常識的に、親がああなら駄目人間真っしぐらなのに、フィクションだから面白い。

  • 家訓「おもしろければいーじゃん」
    かるーくサクサクっと読めます。名古屋の街に詳しくなれる気がする小説。

  • 「エビアン」って某国の某水だと思ってました。be家族ing小説と言っておこう。それもそんじょそこらの家族ではない、価値基準が「おもしろい」かどうかって言うんだからなぁ。こんな母親と「父親」だったら自分ならまっとうに成長したかどうか疑問…ラストがちょっとまとまりすぎで物足りなかったけれど家族を巡る暗い事件ばかりの今日この頃においてはスッキリさわやか系の風をもたらしてくれること請け合い。それにしても吉川トリコってこんな透明な小説書くんだっけか…

著者プロフィール

1977年生まれ。2004年「ねむりひめ」で<女による女のためのR-18文学賞>第三回大賞および読者賞を受賞、同作収録の『しゃぼん』でデビュー。著書に『グッモーエビアン!』『戦場のガールズライフ』『ミドリのミ』『ずっと名古屋』『マリー・アントワネットの日記 Rose』『女優の娘』『夢で逢えたら』『あわのまにまに』など多数。2022年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。エッセイ『おんなのじかん』所収「流産あるあるすごく言いたい」で第1回PEPジャーナリズム大賞2021オピニオン部門受賞。

「2023年 『コンビニエンス・ラブ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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