勝ち逃げの女王: 君たちに明日はない 4

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 837
感想 : 150
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104750047

感想・レビュー・書評

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  • ちょっと間をあけすぎてのシリーズ4
    リストラ請負人・村上が今までより何だか人間味を増して良くなって来ました。
    短編4つ全部良かった(^ ^)

    今回はとても前向きなリストラ話ばかり。
    それぞれの主人公をグッと掘り下げたりして面白かったです♪

  • シリーズ第四弾ですね。
    リストラより働き方に対する考え方みたいになってますね。
    本当に駄目な人間は登場しないですね。
    駄目な人間の方が一杯いるのに。

  • このシリーズ、やはりとても好きです。
    リストラをテーマにしながら、仕事観、ひいては人生観を考えさせられます。人生において仕事ってやっぱり大きな要素ですから。。。
    何か正解ではなく、その人にとって何がよいのか、結論を出すのは自分だけなのだ、という事を各話で言われていたような気がします。今の自分と照らし合わせて色々と考えました。
    印象的だったのは「明日のために今を生きる」のではなく、「今を生きる」という事。理想論のようで、自分がもやもやと口に出せていなかった事が表現されていたような気がします。

  • 表題作以外は、短編集として満足できる内容であったと思う。

    特に「ノー・エクスキューズ」「リヴ・フォー・トゥデイ」の2本はなかなか。


    過去を追うな。

    未来を願うな。

    そういう生き方が、酷く魅力的に見えてくる。

  • 君たちに明日は無いシリーズ4、先に5を読んでしまったけれど、5にも出て来ていたハヤマのロッコン準優勝バンドのフロントマン社員の話が出て来て、回想シーンのようにして読みました。最初は勝ち逃げ~ではなく本のタイトルも『永遠のディーバ』だったみたいですが、最終巻5の王様に揃えて、勝ち逃げ~に改題されたのかな、と想像。最終巻への助走のように、具体的なリストラのケースだけでなく、社長の高橋がかつて面接して退職の道筋をつけた方々とのエピソードが挟まれたりして、リストラのプロとしての会社も仕事も現時点ではこの社会に必要なことであると断じつつも、社長高橋と真介が自分たちの将来の在り方を問う最終巻へ繋がっていく過程が描かれていました。そんな読み方をしたのは順番を逆に読んだからなわけですが、それも悪くはなかったです。私自身がバブルがはじけて数年後に就職したクチであり、被面接者の方々の境遇などもよく分かったこともあり、シリーズを通して大変満足して読了しました。

  • いろいろな働き方が面白い、「人間、もう必要とされなくなった場所にいてはいけないんだよ。だったら、そんな場所はとっとと捨てて、新たに必要とされている場所を探したほうがいい」「自分の人生がどう転んでも、言い訳をしない。泣き言を言わない。つまりは、ノー・エクスキューズ」「過去を追うな。未来を願うなら。過去はすでに捨てられた。未来はまだやって来ないー明日のことを考えなくても、懸命に日々を生きてさえいれば、そのうち何かが見えてくる。」あしたも頑張ろう。

  • シリーズ4作目。さすがの安定感。
    今回も楽しく読めました。

    「永遠のディーヴァ」は最後うるっときた。

    次回あたりであらたな展開が入りそうな気がするなあ。続きが気になるシリーズです。

  • シリーズ4作目にして
    今までの中で、もしか一番好きな巻。
    ■ ■ ■ ■ ■
    『永遠のディーバ』は特にがつん、とキたなぁ。
    「継続は力なり」って言うけどさ
    続けることが力なんじゃないんだよね。
    続ける力を持てることが、更なる力になるんじゃないかな と。
    ■ ■ ■ ■ ■
    『リヴ・フォー・トゥデイ』は、自分自身に於いても、だけど
    子を持つ親としても考えさせられる箇所が多々アリ。
    チョビ達に思想を押し付けてないか?と省みてみたり。
    そして
    「きみたちに明日はない」の「明日はない」には
    二重の意味があったのか!?Σ(@ω@;)ってことに
    このお話を読んで初めて気づいた次第。
    ■ ■ ■ ■ ■
    謎の男(w)高橋さんの過去も暴かれたことだし、
    そろそろ私のオキニ川田さんにもスポットを当ててほしいところ。

  • 4つの短編の中では「永遠のディーヴァ」がちよっと感動。

    音訳ボランティアとして読みました。この本が読めてよかった!

  • 「ただ今日なすべきことを熱心になせ」
    今はそんな心持ちで日々を過ごそうと思います。

    じっくり味わって読ませていただきました。
    シリーズもあと一冊。

著者プロフィール

1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。04年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も05年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、16年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。その他の著書に『ヒート アイランド』『ギャングスター・レッスン』『サウダージ』『クレイジーヘヴン』『ゆりかごで眠れ』『真夏の島に咲く花は』『光秀の定理』などがある。

「2020年 『信長の原理 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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