日々の泡 (新潮・現代世界の文学)

  • 新潮社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105005016

感想・レビュー・書評

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  • 若かりし頃に読み、なんて奇妙で美しい物語だろうと驚き、感動しました。30年経っても変わりません。演奏するハーモニーでカクテルが飛び出す“カクテルピアノ”、水道管から歯磨き粉の香りに誘われて出てくるという鰻のパテ…。奇想天外すぎなのですが、悲恋の物語でもあるのです。裕福な青年コランと美しいクロエ、2人は結ばれ幸せの絶頂。しかし、突如クロエが肺に睡蓮の花が咲くという病いに冒され…。シュルレアリスムの手法は難解と見ずに面白いとみるべきか…? ぜひお試しあれ。

  • 1947年 仏

    ちょっと奇妙な、不思議な世界観だったー。

    NOTE記録
    https://note.com/nabechoo/n/ndf627adcc854?magazine_key=m95e2f346041d

    初め、普通の世界かと思ってたら、
    蛇口からウナギ、雲が喋ったり、
    動くニキビやネクタイや椅子、形の変わる部屋、
    SFっぽいもの出てきたり、奇妙な生物出てきたり、
    けっこう残酷な事がさらっと出てきたり、
    (メインキャラ以外で、さらっと何人か死んでる)などなど。

    楽しかった!笑 
    物語は悲劇なんだけども。

    アニメやマンガチックなのかな。描写が。
    1947年のものらしいけど、
    なんかそんな感じがしない。

    前半は、ラブコメ〜な感じで明るかったのに、
    クロエの病気以降、悲惨だわー。
    (病気がシャレオツで素敵なんだが)
    前半の幸せな日々が恋しくなったわ。

    コランも前半では、お金があって、
    余裕ぶちかまして、労働批判してて、
    ちょっと共感してたけど笑
    後半、困窮してきて、私的にビミョーな気分笑

    でも、シックとアリーズカップルの方が、
    だいぶヤバいことになっちゃって。
    なんてこったよ。
    こんなことになるなんて。

    まぁ、悲惨といっても、
    そんなに暗い感じしなかったけど。

    メインキャラの周りを、ちょこちょこしてる
    ハツカネズミさんが、
    良い味出してるね、かわいーね。
    ラストもいーね。

    どーも、色々言葉遊びがあったよーだけど、
    フレンチだから、あんま分からなかったなー。

  • カクテルピアノがほしいなぁ。

  • ひとつひとつの言葉選びが美しい。
    しかし悲しい話だね。

  • 2003.10.18 多数決

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著者プロフィール

(Boris Vian) 1920年、パリ郊外に生まれる。エンジニア、小説家、詩人、劇作家、翻訳家、作詞・作曲家、ジャズ・トランペッター、歌手、俳優、ジャズ評論家など、さまざまな分野で特異な才能を発揮した稀代のマルチ・アーチスト。第二次大戦直後、「実存主義的穴倉酒場」の流行とともに一躍パリの知的・文化的中心地となったサン=ジェルマン=デ=プレにおいて、「戦後」を体現する「華やかな同時代人」として人々の注目を集め、「サン=ジェルマン=デ=プレのプリンス」 とも称される。1946年に翻訳作品を装って発表した小説『墓に唾をかけろ』が「良俗を害する」として告発され、それ以後、正当な作家としての評価を得られぬまま、1959年6月23日、心臓発作により39歳でこの世を去る。生前に親交のあったサルトルやボーヴォワール、コクトー、クノーといった作家たちの支持もあり、死後数年してようやくその著作が再評価されはじめ、1960年代後半には若者たちの間で爆発的なヴィアン・ブームが起こる。

「2005年 『サン=ジェルマン=デ=プレ入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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