幸福の遺伝子

  • 新潮社
3.78
  • (7)
  • (26)
  • (16)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 333
感想 : 30
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105058746

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 小説の中に世界がおさまっていて、尚且つ広がりを持っている。そういう小説を書けるのは私が知っているところではピンチョン、稲垣足穂、そしてこの人。

  • 読者力を試される作品。
    本作品と「エコー・メイカー」の 2 作品しかまだ読んでいないが、
    パワーズは圧倒的な力量を持つ作家だ。
    メタ視点を持つ作品は好きだが、
    視線の先の物語が充実してこそのメタ視点、
    おいそれと使えるテクニックではないと思うが、
    本作品では見事な読後感を味わえる。

  • 幸福の遺伝子を持つといわれた、アルジェリア人の女学生。
    彼女をめぐり、大学講師、カウンセラー、遺伝子解析会社の社長、テレビキャスターなど様々な人が絡み合う。

    文学の哲学?
    科学の哲学?

  • 「エコーメイカー」が出たと思ったら、ずぐにこの本も出てうれしいかぎり。
    私にとっては村上春樹よりリチャード・パワーズ、早速購入して読む。

    本作はかなり科学の知識が導入されていて、なんだか理工系の本読んでいるような気になるのだが、それでもやはり人と人の距離感が近いというか、人の息づかいが感じられるのがパワーズらしい。なんか“冷たい温かさ”とでもいうか。

    メタ・フィクションであることは冒頭から読んでいてわかったけど、本作の核になるのは物語るということ。小説に対して真摯に向き合っている作者の態度が伺える。

    このところガルパンにはまってしまっていて、読書ペースガタ減りだこりゃ。

  • 濃密な世界を堪能出来そうな予感。。。

    新潮社のPR
    「スランプに陥った元人気作家の創作講義に、幸福の遺伝子を持つという女子学生が現れた――。現代米文学の最重要作家による最新長篇。 」

全30件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1957年アメリカ合衆国イリノイ州エヴァンストンに生まれる。11歳から16歳までバンコクに住み、のちアメリカに戻ってイリノイ大学で物理学を学ぶが、やがて文転し、同大で修士号を取得。80年代末から90年代初頭オランダに住み、現在はイリノイ州在住。2006年発表のThe Echo Maker(『エコー・メイカー』黒原敏行訳、新潮社)で全米図書賞受賞、2018年発表のThe Overstory(『オーバーストーリー』木原善彦訳、新潮社)でピューリッツァー賞受賞。ほかの著書に、Three Farmers on Their Way to a Dance(1985、『舞踏会へ向かう三人の農夫』柴田元幸訳、みすず書房;河出文庫)、Prisoner’s Dilemma(1988、『囚人のジレンマ』柴田元幸・前山佳朱彦訳、みすず書房)、Operation Wandering Soul(1993)、Galatea 2.2(1995、『ガラテイア2.2』若島正訳、みすず書房)、Orfeo(2014、『オルフェオ』木原善彦訳、新潮社)、Bewilderment(2021)。

「2022年 『黄金虫変奏曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

リチャード・パワーズの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×