高峰秀子旅の流儀 (とんぼの本)

制作 : 斎藤 明美 
  • 新潮社
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本棚登録 : 54
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106022418

作品紹介・あらすじ

「深い穴の底でじっとしていたい」では高峰さん、なぜ旅を愛したの? 初めての土地ではまずマーケットへ。そしてその土地の人と同じものを食べてみる――観光嫌いで人間観察好き。準備万端だけど荷物は必要最低限。道中、人に迷惑をかけない、甘えない。高峰さん流の旅のスタイルと、こよなく愛した場所を教えます。60年前、本当の「わたし」を求めて独り暮したパリのアパルトマンも初公開!

感想・レビュー・書評

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  • 高峰秀子は、1924年に生まれ、2010年に亡くなられた女優である。私よりも相当に上の世代なので、実際にご本人が出演されている映画を観たことはない。
    一方で、エッセイストとしても有名で、特に映画監督である松山善三と結婚してからは、2人の旅にまつわるエッセイを多く書かれている。とても味のある文章を書かれる方で、私は多くを読んだことはないが、以前読んだ「わたしの渡世日記」が、とても面白かったことを覚えている。
    本書は2013年の発行。ご本人が亡くなられた後の出版で、ご本人、そして、松山善三との旅を写真付きで振り返ったもの。ご本人の若い頃のパリでの一人暮らし、松山との日中国交回復前の中国旅行、壮年以降に年に何ヶ月か松山と暮らしていたハワイの3つが主に紹介されている。どれも印象的であるが、1972年というタイミングで発行された、中国への松山とのプライベートの旅行に関するエッセイが、このタイミングでそんなことが可能だったのかという驚きもあり、最も印象的だ。
    旅行記と言えば、冒険的な一人旅に関するものが多く、それはそれで好きなのであるが、こういった夫婦での、ゆったりと暮らすような旅のエッセイも面白かった。

  • 旅先でも、自身の美学を貫いたひと。
    とても憧れる。
    人に見られることを、常に意識し、
    姿勢正しく、行い正しく、そして
    車中で寝ることもなかったという。

    パリでの日々は、以前読んだエッセイで
    想像していたけれど、実際に見ると
    とても素敵なところで。
    秀子さん亡き後、ご主人と養女さんで
    訪れられた写真が、なんとも優しい表情の中に
    主不在の悲しみを見た。

    それにしても、ご主人と一緒の旅先の
    秀子さんの表情のやわらかく、美しいこと。

    人を愛する素晴らしさを、一枚一枚の写真に感じられる。

  • 旅の流儀:備えあれば・旅支度は周到に 宿に余計なものはいらない その土地、そこに暮らす人々に敬意を払う どこへ行っても人間を見るのが好き 設計?名所?それがどうした 自分のことは自分でする いつ・どこにいても最奥の同じを保ち続けた人 パリ―孤独を見つめた街へ:鋭い感性・行動力の一方でものぐさで鈍感 極めて求めない人 善意に囲まれてバカになる人間・新たな緊張感を取り戻す人間 どこへ行く・何を見る<誰が旅をするか ホノルル―二人三脚かたつむり紀行 ある日のハワイ 幻のエッセイ:パリ篇・中国篇・旅のあれこれ篇

  • スターに嫌気がさし、半年間パリで一人暮らし。

  • 高峰さんのエッセイなどを旅をテーマに纏め、高峰さんが亡くなった後、松山善三さんと娘の斎藤さんでパリを訪問したことも。
    飛行機の中でも新幹線の中でも眠らなかったというのがすごい。確かに寝ている姿を他人には見せたくないし、有名人にとっては、その気持ちも強いだろう。
    見たことない高峰さんの写真が見れてよかった。綺麗。斎藤さんが甘えている様子が書かれていて、すごく微笑ましい。

  • クロワッサンの連載『高峰秀子の引き出し』が好きで、斎藤明美さんや高峰秀子さんの本を読んでみたいと思っていたときに出合った本。
    やはり高峰秀子という人はとても魅力的だと思った。

  • 高峰秀子さんは、自分という者を知り尽くし、時に応じての社会の中の自分の立ち位置を決めて生きてきた人なのだろう。
    しかも自分の美学を大切にしながら、夫という相棒には勿論、関わる人々への大きな視線がある。
    尊敬する女性。

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