- Amazon.co.jp ・本 (123ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106022517
感想・レビュー・書評
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映画「山のトムさん」を観たあとで、この本を読んでみた。
師、などと呼ぶのもおこがましくて恥ずかしい限り。
なので、永遠の憧れ、とでもいうことにしよう。
一冊丸ごと石井桃子さん。
その生涯と作品と文庫と折々の言葉が、豊富な写真とともに紹介されている。
素話でも絵本でも、この方の文章はなんとすんなりと心に入ってくることか。
読み手が「そう言って欲しかったのです」と思わず膝を打つような穏やかな言葉たちで、抵抗を感じる部分に出会ったことがない。その一点だけでも稀有な存在だと思われる。
石井桃子さんのことばとの出会いは、銀座・教文館のナルニア国の前で始まった。
そこに掲げられた言葉が、今の私を支えてくれている。
「 本は一生の友だち。
本は友だち。一生の友だち。子ども時代に友だちになる本。
そして大人になって友だちになる本。
本の友だちは一生その人と共にある。
こうして生涯話し合える本と出合えた人は、しあわせである。」
出会いから5年後の2008年4月、101歳で亡くなられた石井桃子さん。
お会いしたこともないのに、何だかとてつもなく大きなものを失った気がして、しばし茫然とした。その足跡を精一杯追うことで今の日々がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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【映画と本で、人生観を整える】石井桃子さんから学ぶ「じぶんの波長」、若菜晃子さんの大切な言葉。 | 【クウネル・サロン】自分らしさを大切にす...【映画と本で、人生観を整える】石井桃子さんから学ぶ「じぶんの波長」、若菜晃子さんの大切な言葉。 | 【クウネル・サロン】自分らしさを大切にする大人の女性のWebサロン
https://kunel-salon.com/post-655302022/03/10
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偉大な方だったのだと改めて思います。
幼少時代を培ってくださった方だなぁ。 -
女ひとりで児童文学に生涯向き合った方がおられる、そのことが希望だ。
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ほんとうは、評伝「こどもの王国」を読みたかったのだが、近隣の図書館に所蔵がなく、こちらを読んだ。
ところが、写真の多い、たった120ページばかりのこの本が、あんがい読み応えがあった。
石井桃子本人のことばで語られる内容は濃かったし、原稿の写真や、農業をしていた宮城県鷺沢での暮らしなど、これまで私の目に触れなかったものを見ることができた。親しかった松岡享子や中川李枝子らによって語られる石井桃子も、
仕事に対しては妥協のないひとであったけれども、私生活ではどこか浮世離れしているところもあった、童女のような所もかいま見られ、私にとってあたらしい石井桃子が見えかくれする、嬉しい体験だった。 -
写真とともに紹介される石井桃子の魅力満載。