- Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
- / ISBN・EAN: 9784106036880
感想・レビュー・書評
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タイトルからすると硬い技術的な内容が書いているかと思ってしまうが、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、そしてアムステルダム・コンセルトヘボーの3つのオケの約100年に及ぶ歴史を遡るということは偉大な指揮者たちの生々しい実態と音楽のいかなる点が素晴らしかったのかが裏話を豊富に語られていく。実に楽しい。ウィーンではベーム指揮でブラームス第2番の第4楽章の途中に停電になったにも関わらず、暗闇の中で演奏が続き、完了!拍手喝采の中、ベームも上機嫌だったという実話。それほど指揮者が素晴らしかったということか。ウィーンの章ではバーンスタイン、小澤、アバド、ブーレーズ、マゼール…その他にも実に多くの指揮者が登場する。これに対してベルリンはほとんどフルトヴェングラーとカラヤン。フルヴェンがカラヤンを排除しようとしたが、カラヤンが強気の作戦で、終身という条件をベルリンに飲ませたという。カラヤンがフルヴェンとトスカニーニのリハーサル模様を陰で経験することで、2人から学んだということは驚きだった。そしてアムスはメンゲルベルク、ベイヌム、ヨッフム、ハイティンク、シャイーの音楽性の変遷の説明が面白い。この他にも楽しい裏話が満載だった。
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タイトルからして指揮者論なのかな、と思っていたら、著者の思い出も交えたウィーンフィル・ベルリンフィル・コンセルトヘボウの比較論だった。。読み物としてはそれなりに楽しめるかも。
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オーケストラ(特に指揮者とコンマス)の裏側が分かって興味深い本でした。
小澤征爾さんの位置づけが微妙なところがちょっと面白かったです。