原発・正力・CIA: 機密文書で読む昭和裏面史 (新潮新書 249)

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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106102493

感想・レビュー・書評

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  • 総理大臣になりたいという自らの権力欲のために、原子力活用を餌にアメリカ、CIAを利用しようとした穢れたマスメディアの頭目、正力松太郎の所業を暴く裏昭和史。ナベツネという権力欲に駆られた欲ボケに繋がる歴史。

  • あまりにもインパクトのある鼻血の出そうな題名に、もっとおどろおどろしい内容を想像していたけど、たしかにおどろおどろしくはあるのだけど、なんだか途中から、読んでいて笑えてきた。

    正力松太郎。読売新聞社主、日本テレビ創設者にして、原発の父。そして、CIA協力者。コードネーム「ポダム」。
    こうかくと凄みがあるけど、我の強い、わがままな、へんなじいさんである。
    もちろん近くにいてほしいタイプの人間ではないけど、歴史物語の登場人物としては面白い。
    かなり悲哀が背中に漂う柴田専務についてもっと知りたい。

    日本を影から操るCIA! というのも凄まじいが、正力松太郎に振り回され、本社が現場を理解してくれないと嘆く姿は、なんだかかわいそうではある。正力に頼まれてカラーテレビ20台を取り寄せている姿は、涙を誘う。
    そりゃ、ショッカーだって予算編成会議とかやっているだろうし、地球侵略中の宇宙人だって事務仕事をしている部署があるだろうからなあ。

著者プロフィール

有馬哲夫(ありまてつお)
1953(昭和28)年生まれ。早稲田大学社会科学部・大学院社会科学研究科教授(公文書研究)。早稲田大学第一文学部卒業。東北大学大学院文学研究科博士課程単位取得。2016年オックスフォード大学客員教授。著書に『歴史問題の正解』『原爆 私たちは何も知らなかった』『こうして歴史問題は捏造される』『日本人はなぜ自虐的になったのか』(全て新潮新書)、『NHK解体新書』(ワック新書)など。

「2021年 『一次資料で正す現代史のフェイク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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