知的余生の方法 (新潮新書 393)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106103933

感想・レビュー・書評

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  • f.2020/6/24
    p.2020/4/23

  • やたらと語源の話が出てきて、話が脱線する感もなくはないが、
    ところどころに、とても参考になる話が出てくる。

    『パンセ』や『人間−この未知なるもの』は今から買っておこうかとも思うし、
    仏教などの宗教の研究にも興味が湧く。

    また、参謀の役目、リーダーの条件なども、さらっとしか出てこない割に印象に残る。

    何より、自分の倍以上生きている著者が、知的生活を続けているという姿勢というか覚悟に感銘を受けた。

    [more]
    (目次)
    第1章 年齢を重ねて学ぶことについて
    第2章 健康と知恵について
    第3章 余生を過ごす場所について
    第4章 時間と財産について
    第5章 読書法と英語力について
    第6章 恋愛と人間関係について
    第7章 余生を極める

  • 私にとっては理想的な余生と言えるかもしれない。本を読み、様々な事に興味を持ち続ける事で、知性を保つ。50歳、60歳になって、何の見識も持たず、ただ漫然と生きている人を見ると、この人これまで何をしてきたんだろうと思ってしまう。何だがお気楽になっちゃって、事実上引退しているような高齢者には成りたくない。

  • 人生80年、人生後半の余生をどのように考えるか?年をとってからの人との付き合い方、時間の感じ方など思うこと多々あり。
    将来このようになれるかはわからないが、自分の人生の終わらせ方は考えておきたい。

  • 若気の至りといえばそれまでですが、20数年前、社会人になったときの自分の目標は、「つまらないオトナにならない」でした。今思えば、学生気分の自由な生活を維持したいという思いが大半だったような気がしますが、それでも自分なりに目標としていたのは、仕事や会社のつきあいに流されず、しっかりと自分の時間を持ち、仕事とは離れた知的生活も送りたいとうことでした。
    本書が提示する人生後半の知的生活の方法は、何となく当時描いていたものに近い。今でこそ、個々人の価値観を大切にする生き方を語ってもさほど周囲に違和感を与えませんが、当時は違った。著者は30年も前からそのような生き方を志向され、提案されていた。こういう方の近くで20代、30代を過ごしたかったという思いと、それができなかったのは、結局自分の生き方が中途半端だったせいだという現実との間で複雑な気分ではありますが、まだまだ人生、これから後半戦です。

  • 『少にして学べば則ち壮にして為すあり、壮にして学べば則ち老いて衰へず』。老いて呆けた人生を送らないためにも壮にて何をやっておくべきかを説いた本。仕事をこなすのが学ではなく、「内発的興味」を見つけ「楽しんで」追求しておきなさいということらしい。あとは「秋」「いのち」「愛と哀」の語源から、日本人の本質として変わらないものについて英文学者らしく解説している。また年をとる前にと言わず、自分の方向性を正すために読み戻りたい本。(2011.02.12読破。)

  • 今、本当の意味での勉強をしていないと、退職後につまらない人生になりますよ、そんな人を何人も見てきました、と警告してくれています。あとはいろいろなことについて、英文学者としての経験を踏まえたエッセイです。さすがにしっかり勉強している人だなぁと常々感心し尊敬してます。

著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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