犯罪者はどこに目をつけているか (新潮新書 486)

  • 新潮社
3.44
  • (5)
  • (27)
  • (37)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 263
感想 : 28
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106104862

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  第一章は犯罪予防の基礎知識である。
     犯行を行おうとする者は、標的から5メートル以内は「特殊行動原理」、それ以上離れると「一般行動原理」に則って行動し、さらにその行動も標的の20m付近になると確定的なものとなる。彼らを食い止める為には「遮断・威嚇・阻止・回避・隔離・強化:教育・矯正・環境改善」の8つに加え、地域の特性を踏まえた対策を行う必要があるという。
     不審者を見分けることが難しいという事例を、学校付近の道路を包丁を手に歩いていた人物を囲んでみたら、実はキャベツを採りに歩いていた現場一帯の大地主だった(大変憤慨していたそうな)、という例を挙げている。この地主には悪いが「あなたが悪い」と言ってやりたくなった。
     



    自分用キーワード
    忍びの弥三郎 猿の義ちゃん 「犯罪予防は現場の実務家が先行し、研究する学者が後を追う関係が続いている」 「都市同心円論」 2000年の地方自治法改正(「書くほ必要がないほど当然のことは書かない、災害・犯罪対策の主役は市民」) ロンブローゾ「生来性犯罪者説」 オスカー・ニューマン 埼玉・千葉連続通り魔事件(2011) 

  • 目から鱗。
    窃盗を職業にしてる人の話だけあってとても興味深い。
    しかし、もっと込み入った話も聞きたかった。防衛術にしても然り。

  • 犯罪学の先生が、実際の犯罪者にヒアリングした結果から導きだした防犯の心得です。所帯持ちの方や女性はぜひ一読!独身男性は自分で頑張れ!

    詳細は読んでもらうとして、興味深かったのは

    ①窃盗、性犯罪者が目標を定めるのは20mの距離。5mまで近づいたら一気に襲いかかる、って肉食獣やな。。。
    ②犯罪を生業にしてる人の情報処理能力はジェイソン・ボーン並み
    ③ダークサイドに堕ちる犯罪学者はやっぱりおるらしい。ドクターレクターか w

    月並みなようやけど、最強の防犯は地域で取り組むことやそうで、近所付き合いってのはやっぱり大事ですな(-_-)

  • 例えば殺人・・・
    例えば強盗・・・
    例えば窃盗・・・
    例えば性犯罪・・・
    世の中にはいろんな犯罪があるけれど・・・

    自分は大丈夫・・・
    何となくそう思ってはいるけれど・・・
    いつ何時巻き込まれるか分からない・・・
    自分の身に災厄が降りかかってくるか分からない・・・

    大事な自分の身を守るために・・・
    大事な自分の家を守るために・・・
    犯罪者が何を見て、どう考えて、どう行動をするか・・・
    著者が向き合ってきてたスーパープロ、プロ中のプロ、アマなどの多くの犯罪者を参考に・・・
    犯罪者の視点、目線から犯罪というもの、そして防犯を学ぶ本・・・
    路上での犯罪や住居での犯罪についてですね・・・
    怨恨でどうこう、という犯罪の話ではないです・・・

    こういうのカジったこともほとんどないので新鮮・・・
    というか自分があまりにも知らなくて怖くなるよね・・・
    ちゃんと意識せねばね・・・
    せめてイロハぐらいは、ということで読んでみて良かった・・・
    当たり前と言えば当たり前のことが書いてありますが・・・
    へー、そうなんだ、ということも多々・・・

    犯罪者は人物なり家なりの対象に対して20mの距離にいたって、『ここでやる、この獲物をやる、本気でやる』等、意思を固め、狙いを定めて隙を窺うんだそう・・・
    この20mという距離は大事・・・
    そして身を守る場合、5~6mの距離で一気に襲いかかってくるそうなので、間合いとしてはその距離を意識する必要がある・・・
    家の場合も防犯を考えるなら3~5mという距離感が大事・・・
    家(というか堀)から3~5mの範囲は自分の防犯上気をかけないといけない距離と心得る・・・
    などなど・・・
    防犯上知っておくべきこと・・・
    と、それへの結構具体的な対応策がつらつらと書いてある・・・

    自分の身と、自分の家を守るためには・・・
    自分で守るという意識と・・・
    同時に・・・
    いま住んでいる街全体で、つまりみんなで協力して、犯罪者から見て、とにかく『この街は、やりにくい街である』というイメージをつくりあげることが大事である・・・
    まとめは超ザックリでこんな感じだけども、詳しくはゼーヒーで読んでみて・・・
    サッと読めるし・・・
    オススメちゃん

  • ≪目次≫
    第1章  犯罪予防の基礎知識
    第2章  体の守り
    第3章  家の守り
    第4章  近隣の守り
    第5章  都市の守り
    第6章  明日の犯罪予防へ、八つの提案

    ≪内容≫
    こういうタイプの本は新書にありそうでなかった。研究者が少ないということか、購読者が少ないということか…。犯罪予防、特に空き巣などに対する家の守りや町の守り(近隣との協力)など、知っているようで知らないことが書かれている。また、予防策も具体的。元空き巣などへの取材も多く、ただの学者の空論とは違うと感じた。

清永賢二の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
シーナ・アイエン...
三浦 しをん
佐藤 優
高野 和明
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×