無力 (新潮新書)

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著者 : 五木寛之
  • 新潮社 (2013年4月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105142

無力 (新潮新書)の感想・レビュー・書評

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  • 私は新書に関しては、読み終わるたびに真面目に書評を書くようにしているが、これは何と書けばよいか。
    何というか、おじいちゃんのいい話を聞き終わったような、読了後の今の気分です。
    しかし、おじいちゃんのいい話を聞く機会が、現代人にはないのである。

    実際、祖父はもう鬼籍に入り、いい話を聞いたのもハナタレだったガキの頃である。

    いや、これは貴重な読書体験なのだ。
    だって、今の自分の年齢ではこんな境地には至らない。

  • うーん「どれ読んでも同じ」感がものすごい。

  • 五木寛之による、他力でも自力でもない無力(むりき)を説いた一冊。

    実際、自力でできることは限られるし、運などの他力に左右されることも多いので、非常に参考になった。

  • 2015年2月27日読了。

  • 純粋他力が阿弥陀仏に帰依するという反自然的な行為の中で生まれてくるとするなら、自然法爾とは、すでに自力にも他力にもとらわれていない境地。これが無力(MURIKI)との事。宗教的説明としてはこれがイチバンしっくりくるというか、結局はここに到達するのかな?という気はする。
    開祖の死んだ年齢から、キリスト教(30代、青春)、イスラム教(60代、中年~壮年)、仏教(80代、老年)と分類するのは興味深い。

  • 自力とも他力とも違う、無力(むりき)という考え方について語っている本でした。
    人は常に揺れ動く存在だという主張は理解できましたが、結局無力とは何なのか最後までよくわかりませんでした。(^^;
    本の内容もあちこちフラフラと揺れていますし、著者自身が無力という考え方を完全に整理しきれていない気がしました。

  • 絆に幻想を抱かない。無力(りき)というのは、無力(りょく)の状態を認識して、揺れ続ける動的な生き方を肯定し、そのなかで何かを目指そうとする、前向きで自在な姿勢。前向きなのがポイント。201408

  • 下降、下山してゆく時代であるこの現代で
    うまく生きてゆくための、

    二元論、2つの間、二分法の選択に囚われない偏らない、自力でも他力でもない
    「無力」という言葉から等の著者の考え方。
    とらわれない、融通がきく、柔軟な心。考え方など。

    本書では語られていないが、老荘思想に近いモノではと感じた。




    第七章の楕円の思想(の紹介)が個人的に非常に新鮮であった。

    第八章末の、
    「絆が叫ばれながらも、実は絆から外れるような時代に入っている。
    そのことを、あらためて覚悟すべき時代が目前にせまっているのです。」
    という部分の鋭い指摘に非常に同意。

    簡素な文の本だが、逆に読み終えた後の無意識的影響が強く残り、
    結果的に心の偏りが矯正された感じ。

  • 考え方はまぁ現代社会に大事なものなんだろうけど、やっぱり私はぶれない生き方をしたいし、あんなふうに肩の力抜けないなぁと、まぁ若者が読んでどうこういう本でもないかもしれないけど。仏教の考え方に触れることができたのは貴重な体験だった。

  • 著者は、浄土真宗の他力の思想に深く共感しながらも、しかし同時に自力をも否定しない。それどころか、どちらか一方を採用する二分法的な考え方自体を改めなければならないとする。そして花田清輝の「楕円の思想」(真円の中心点は1つであるのに対し、楕円は2つの中心点を持つ)を引き合いに出して、自力と他力という2つの力点間を自在に往復し、どちらにも偏らない(力まない)生き方=「無力(むりき)」を提案する。

    「本来、人間は時に右へ、時に左へと揺れ動いていくものなのに、その認識を欠いたまま、どちらに落ち着きたがっているような気がしてなりません」(p.65)

    少なくとも現代社会において、このようなどちらにも落ち着かない、いわば不安定な生き方を自発的に選択することにも、ある種の「強い力」を必要とするような気がしないでもないが、この問題意識は共有できる。

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無力 (新潮新書)の作品紹介

自力でも、他力でもない、「第三の道」とは――。混迷する世界と下降してゆく日本で、私たちはいかなる姿勢で生きていけばいいのか。様々な事象を歴史の流れの中でとらえ直し、人間観の最終到達地を示す全十一章。

無力 (新潮新書)のKindle版

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