だから日本はズレている (新潮新書 566)

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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106105661

感想・レビュー・書評

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  • 若い世代の視点から、日本の抱える「おかしな点」を指摘。最終章に今のままだと2040年の日本がどうなるかのフィクションが書かれるが、実現しそうで怖くなる。「おじさん」の一人として、出来ることから変えていきたいと思うが、思うだけで動かないのも著者が指摘するとおりだ・・。実は政府にできることは、少ないのではないかという指摘が印象に残った。

  • これが新進気鋭の社会学者の新書かというような内容。まずたいした考察がない。揶揄と愚痴の代弁の類で、では著者は何を支持するかと思えば、それも前段の批判がそのままブーメランで返ってくるような感じ。タイトルもおかしい。ズレというからには何かズレてない姿が見えているはずだが、そのようなものは見えてこない。没になった仮題『「おじさん」の罪』というのもあたらない。冒頭を中心にとにかく、違和感を覚えつつ何か汲めるかと思って読んだが、ニュースでやっている程度のネタに少しばかりかしこなレスを付けたという感じ。期待した分、残念な気になったが、この新書、過去にいろんな雑誌に寄稿したものを集めて加筆したものらしい。だとすれば、各記事レベルで読めば雑誌のひとつのコーナーとしてはこれで良かったかもしれない。

  • 良かったのは『一番売れた本は三浦知良の「死なないよ」だったという。』というくだりだけ。

  • 慶應義塾大学環境情報学部を卒業し、東京大学大学院総合文化研究科修士課程を修了された、社会学者の古市憲寿先生の著書。日本は新しい社会に向かっているのかと思いきや、結局は学歴や社歴でしか人間を評価しない社会のままという指摘、慶應義塾大学環境情報学部や東京大学大学院総合文化研究科修士課程のご出身という超高学歴の持ち主である古市憲寿先生が言うと余計に説得力がある。古市憲寿先生、最近はテレビで見かけることもあるけれど、古市先生の主張はテレビよりも書籍のほうがわかりやすいかな。

  • 現代におけるリーダー待望論や「クール・ジャパン」、さらにネット・バッシングや日本の雇用形態などといったさまざまなテーマについて考察をおこなっている本です。

    エッセイのようなスタイルで書かれているので、気楽に読むことができるというメリットはありますが、これらのテーマの全体を貫くような、来たるべき社会についてのグランド・デザインが示されているわけではありません。新書形式で刊行されているとはいえ、元来はさまざまな雑誌に掲載された著者のエッセイをまとめた本なので、やむを得ないのかもしれませんが。

    ただし、本書の最後の方に収録されている「闘わなくても「革命」は起こせる」というエッセイでは、著者はシェア・ハウスをおこなっている若者たちの取材を通して、「今、ここ」にある身近な幸せを大切にする「コンサマトリー」(自己充足的)な生活スタイルに、社会のグランド・デザインを描くこととは別の仕方による社会変革の可能性についての希望を見ようとしていると言えるように思います。

  • 論点、視点が興味深いという面白さ。
    世代も近く、若者代表ととられがちな古市さんだけれども意見や見方の相違・相似があって面白い

  • 勉強をする本ではなく、
    社会への視点をへ〜なんて言いながら楽しく読める本という印象。

    「おじさん」がつくってきた既定の枠組み、それをぶち壊す「おじさん」が思い描くファンタジー。

    ニュースを斜め見する感覚。
    サクサク楽しく読めました。

  • 「おじさん」社会への問題提起がなされている。

  • 確かにそういう視点でおかしな点を指摘することは分かる。社会的なあるある集として。

  • 僕にとっては当たり前の感覚ではあるんだけど、そのあたりまえの感覚から感じられるズレを、ユーモアと皮肉たっぷりに連ねていて読ませる。エンタテイメントとして楽しい。

    後半は、前半に比べるとちょっと退屈かな。「当たり前すぎる」ってのがいくつかあったんで。

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著者プロフィール

1985年東京都生まれ。社会学者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。2011年に若者の生態を的確に描いた『絶望の国の幸福な若者たち』で注目され、メディアでも活躍。18年に小説『平成くん、さようなら』で芥川賞候補となる。19年『百の夜は跳ねて』で再び芥川賞候補に。著書に『奈落』『アスク・ミー・ホワイ』『ヒノマル』など。

「2023年 『僕たちの月曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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